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ベルギー帰りの鳥栖・小野裕二。J開幕戦へ照準
開幕戦に向けて、待望の男が間に合いそうだ。
1月下旬に鳥栖に加入した小野裕二だが、ベルギーで負った負傷の影響もあり、合流以降、別メニューでの調整が続いていた。しかし、今週に入ると全体練習に合流。22日の練習では主力組に入ってプレーするなど、25日に行われる開幕戦出場の可能性が高まってきた。
コンディションについて小野は「問題はないです。シュートを撃っても大丈夫」と不安がないことを強調した。開幕戦で出場となれば、12年J1第34節・鳥栖戦(※当時、横浜FM所属)以来のJリーグでの試合となる。「日本に帰ってきてプレーできるというのは楽しみではあるけど、あまり考え過ぎずにゲームに勝つことだけ考えてやりたい。その中でしっかり楽しめればいい」と日本でのひさびさの試合へ意気込みを語った。
鳥栖復帰後は実戦をこなしておらず、出場となればぶっつけ本番となるが、「練習も試合もずっと見ていたし、チームとしてやることは変わらない。自分がどこのポジションに入ったらこういうプレーをしないといけないというのも分かっている」と本人は戦術理解については自信を見せる。「守備でも攻撃でも違いを出せるように心掛けたい」と意欲を語る小野。開幕戦の切り札になれるかどうか、注目が集まる。
文・写真:杉山文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)
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金沢の大槻優平がFWにコンバート。「だいぶ動きは慣れた」
今季から柳下正明監督が指揮を執る金沢。監督交代により選手起用にも変化が見られ、MF大槻優平がFW起用される見とおしだ。
オフ明けとなった22日、ゲーム形式のトレーニングで2トップの一角に入った。柳下監督は大槻について「攻撃も守備も動く量が多い。特に守備のときにスイッチが入る。それはチームにとってすごく良いこと。良さを生かすために、いま彼はトップで考えている」と話しており、プレッシングの急先鋒として期待されている。
「結果を出したい。最初のころに比べたら、だいぶ(FWの)動きは慣れた」と語った大槻は、「お互いにコミュニケーションを取りながら、良い連係を出したい」と連係向上をポイントに挙げた。
余談だが、弟の大槻周平が湘南から神戸に移籍し、今季J2リーグでの兄弟対決はお預けとなった。これについて少し残念そうな表情を見せた兄・優平だったが、対決をあきらめたわけではなく、「自分もそういうところにいけるように」と、自身のステップアップに意欲を示した。
文・野中 拓也(エル・ゴラッソ金沢担当)
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「(中山)博貴さんの思いをしっかり受け継ぐ」。特別な番号『15』を背に、心機一転のシーズンを迎える京都DF染谷悠太
今季、背番号を変更した京都のDF染谷悠太。守備の要のイメージがある『3』から、二ケタの『15』へ。その変更の裏には、ある思いがある。
04年からの12年間、京都の『15』は中山博貴(現・京都育成部コーチ)が背負っていた。15年に引退した中山が京都一筋の現役生活で着け続けた『15』は、クラブにとっても、ファン・サポーターにとっても、特別な番号だ。中山と染谷は、09年から13年まで京都でチームメートとしてプレー。C大阪から京都に復帰した昨季、中山本人の許しを得た上で、染谷が「ほかの選手が着けるぐらいなら、自分が『15』を着けたい」とクラブに熱望した。「少し時間を空けたい」と一旦は保留されるが、クラブが熱意に折れ、『15』への背番号変更が今季認められた。
「(中山)博貴さんは、『チームのために』と背中で語っていた人。博貴さんの抱いていた思いをしっかり受け継ぎながら、自分の『15』のイメージを作っていきたい」と染谷は話す。
チームリーダーになることが期待されて京都に復帰した昨季は負傷離脱が多く、J2リーグ戦の出場は17試合にとどまった。染谷にとっては苦しいシーズンだった。今季はプレシーズンも順調に過ごし、「昨季のこともあるし、一喜一憂しないように心懸けている」としながらも、「シーズンに入ってから、『昨季があったから、良いプレーができている』と思いたい」と手ごたえを感じている様子。
特別な『15』を背負い、心機一転、昨季からの巻き返しへ。17年の染谷悠太は一体どんなプレーを見せてくれるのか、26日に山形と対戦する開幕戦から注目しておきたい。
文:川瀬太補(エルゴラッソ京都担当)
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セレッソの新加入2選手がそろって誕生日。新たな力を与える二人の活躍に期待
磐田との開幕戦を3日後に控えた22日。今季、C大阪に加入したMF水沼宏太とMF福満隆貴がそろって誕生日を迎えた。練習後はMF山口蛍とDF酒本憲幸が先陣を切って、二人に祝福のシャワーを浴びせた。
27歳になった水沼は、「(柿谷)曜一朗とも話したけど、俺らももう若くない。今季のセレッソには同い年や同年代が多い中で、自分たちが引っ張っていかないといけない。僕らの年代がセレッソを変えていかないといけない。互いにもっともっと要求し合って、高め合って、チームを強くしていきたい」と熱い気持ちを吐露した上で、「外から来た僕らが良い意味で刺激を与える存在にならないといけない」と自身の役割について語った。
「新加入なので、ああやって祝ってもらえるとうれしい」と笑顔で話した福満も、パサーとして同じ強みを持つMF清武弘嗣の加入について、「(清武は)メチャクチャうまいけど、自分も良いところを盗んで成長していかないといけない。(清武を)脅かす存在になっていかないと選手層も厚くならない」と強い気持ちを訴えた。
始動後すぐにチームに馴染んだ水沼だけではなく、「キャンプ中に選手全員と話せて、イジってもらいました(笑)」という福満もすっかりチームに溶け込んだ。クラブに新たな力を与える二人の今季の活躍に期待したい。
文:小田 尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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開幕に向け千葉は守備連係を入念にチェック。「しっかり勝って勢いに乗りたい」(近藤)
千葉は22日の練習で守備連係を入念に確認した。特に目を引いたのはポジション別メニュー。DF陣に左右のウイングバックを加えたグループはラインコントロールやビルドアップを反復練習し、途中、フアン・エスナイデル監督が身振り手振りを交えて熱血指導する場面も見られるなど、意思統一のチェックに余念がなかった。
今季、千葉が採用する戦術は高い位置での細かなラインコントロールが肝となる。その統率役を担う主将の近藤直也は、直近2試合で勝利がなく、「手ごたえはそんなにない」と控えめながらも、4日後に控える町田とのJ2リーグ開幕戦に向けては、「開幕戦はすごく大事な試合。そこでしっかり勝って勢いに乗りたい」と前を向く。
さらに自身の役割についても「できるだけ自分が流れを読んで落ち着かせたり、ライン設定の上げ下げをうまく使い分けられれば、メリハリがつく」と認識は十分。J1昇格の実現には戦術の成熟度アップは必須条件なだけに、「勝ちを収めつつ、チームの完成度を高めていきたい」。経験豊富な背番号3は勝利を糧に上昇気流に乗っていくつもりだ。
文:大林 洋平(エルゴラッソ千葉担当)
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神戸DF渡部博文、仙台時代の同僚・清水GK六反勇治は「士気を高める能力がある」
仙台から今季神戸に加入したCB渡部博文。開幕戦で対戦する清水には、同じく仙台から今季移籍したGK六反勇治がいる。
2シーズンにわたり仙台でチームメートだった六反とは、同じ年で仲が良かったと話す渡部。よく二人で出かけ、サッカーやプライベートの話など、腹を割って語り合ってきた。渡部は「すごくチームの士気を高める能力がある」と六反のプレースタイルを評し、「一番後ろから誰よりも声を出して、指示する姿が特徴。ディフェンス陣をカバーする力があり、ハイボールにも強い」とも続けた。能力を認め合う二人がピッチで再会を果たせば、それぞれの勝利に熱い火花を散らすことになりそうだ。
21日の練習では、渡部は落ち着いたビルドアップや当たりの強さを披露。「神戸が苦手とするスタートダッシュを改善したいと思うし、大きなアウェイでの一戦になる」と語気を強め、開幕戦への準備を進めていた。
文・写真:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)
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