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開幕戦に間に合いそうな江坂任。敬愛する川崎Fの家長昭博に成長を見せ付ける
11日のプレシーズンマッチ・群馬戦で負傷交代していた江坂任だが、今週から全体練習に復帰し、紅白戦でも先発。開幕戦・川崎F戦にも間に合う見込みとなった。
昨季はキャンプ中の負傷によって開幕に間に合わなかっただけに、「また、やったな」という思いが頭をよぎったという。しかし大事には至らず、「開幕からチームに貢献できるのは良いこと」と安堵の表情を見せた。開幕戦で激突する川崎Fには、昨季の仲間であり、敬愛する存在でもある家長昭博が移籍している。特別な思いは、もちろんある。
「昨季、一緒に1年間やって、練習や試合を見ていて、すごく勉強になった。盗むものもすごく多かったし、そういう部分ではすごく影響のあった選手。やるのはすごく楽しみ」
まさに大黒柱だった家長が抜け、今季の大宮では江坂が中心的役割を担う。すでに自覚は十分だ。
「やっぱり攻撃を引っ張るところ。結果、ゴール・アシストというところで、昨季アキさん(家長)がやっていた以上のものを出さないと、昨季より上には行けないし、下にズルズル行ってしまう。そこは自分がやらないといけないところかなと思う」
家長に成長した姿を見せ、チームにも勝利をもたらすために。チームの牽引車となる覚悟ができている。
文・写真:片村光博(エルゴラッソ大宮担当)
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開幕戦、鳥栖の谷口博之はあの男との再戦を楽しみに待つ!
鳥栖の谷口博之がある男との再戦に闘志を燃やしている。
その男とは開幕戦で対戦する柏のハモン・ロペスだ。昨季、仙台に所属していたロペスだが、鳥栖と対戦したJ1・2nd第14節でハットトリックを達成し、3-2の勝利に貢献した。その試合で谷口の脳裏に鮮明に焼き付いているのがロペスの3点目の場面。ペナルティーエリア内でロペスとの1対1を迎えたが、かわされ、ゴールネットを揺らされた。しかし、試合後の谷口の表情は敗れてなお、清々しいものだった。
「言い方は悪いかも悪いかもしれないけど、気持ち良いくらいにやられた。あの場面(3失点目)で1対1で勝つことがDFをやっていての醍醐味だけど、やられるとああなる」。試合後にそう振り返っていた。
そのイメージがあるからこそ、谷口自身、ロペスとの再戦は今季の楽しみの一つにしていた。ここまで新加入のフランコ・スブットーニの後塵を拝する形になっていたが、今週に入って主力組に入るなど巻き返しを見せている。
「ずっと再戦を楽しみにしていた。彼(ロペス)とやるのを。別にそれがいつになろうと、開幕戦だろうと。あれがJ1のトップレベルというか日本のトップレベルだと思っているので楽しみ。本当に。別にビビってもいないし、幸せなこと」
あのとき、味わった真剣勝負の醍醐味、今度は勝った側の喜びを味わうために。開幕先発に向け、谷口の最後のアピールが続く。
文・写真:杉山文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)
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鈴木優磨に刺激を受けて。J2開幕に向けた大橋尚志の誓い
鹿島から金沢に加入したMF大橋尚志が、J2開幕戦の先発出場に向けて燃えている。
大橋は鹿島の育成組織を経てトップチームに昇格するも、分厚い選手層の中で出場機会を得られず、今季金沢に完全移籍した。この冬、CWCで活躍して世間の注目を浴びたFW鈴木優磨とは同期。加入直後には、率直な思いを語ってくれた。
「気持ち的に一番大きかったのは『悔しい』という部分。同じユースから上がった同期がああやって試合で活躍している中、自分は外で見ている立場。ずごく悔しい思いだった。金沢に来ると決まったら、もうやり切るという思いはあるが、その中で自分の中にまだ悔しさはある」
その悔しさをバネに、大橋は覚悟を決めた。新体制発表会見で唯一、「J1昇格」という言葉を口にした。「J1昇格という目標を立ててやっていって、それが成し遂げられたら少しは見返せるのかなという思いがあった」という。
金沢は宮崎キャンプを終え、今週から石川県でのトレーニングを再開。大橋は新天地での日々に充実した表情を浮かべた。「新鮮な感じ。試合のことを考えて、試合に絡めるようになった。絡まなくてはいけないところでやっている。楽しい」。
いよいよ今週末、J2が開幕する。
「開幕スタメンを目標にずっとやってきたので、そこに関しては『出たい』というより『出なきゃダメ』という気持ちでやっている。出て当たり前くらいのつもりでやらないとダメだと思っている」
反骨のボランチ、大橋の目はギラついている。
文・写真:野中拓也(エルゴラッソ金沢担当)
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仙台が久しぶりにホーム・ユアスタで練習。新設備も体験
23日、仙台は明治安田J1第1節・札幌戦に向けた調整を、当日の会場であるユアテックスタジアム仙台で行った。
仙台は1月18日から鹿児島県さつま町、宮崎県延岡市、宮崎市で36日間にわたる長期キャンプを実施。22日の夜に仙台に戻ったばかりだが、翌日から札幌戦に向けて仙台市内での最終調整に移った。仙台のトップチームがユアテックスタジアム仙台のピッチに立つのは、昨季の最後の公式戦であるJ1最終節(11月3日)以来。昨季のJリーグベストピッチ賞を受賞後は初めてである。選手たちは「やっと帰ってきた、という感じ」(奥埜)という気持ちとともに、久しぶりの仙台での練習に取り組んでいた。
また、今季からのユアスタでは、Jリーグのスマートスタジアム第1号としての無料Wi-Fiサービスを利用した各種観戦ガイドの提供や、LEDビジョンや投光器による“EXCITING ユアスタ!”と銘打たれた演出を開始。ベンチのシートは暖房設備付きのモノに替わるなど、さまざまな変化がある。
その変化の一部を体感した富田主将(写真上・右)は、「クラブとしても変えていこうとしているので、自分たちが結果を出していろいろ変えていきたい」と、気を引き締めていた。
写真上:ひさびさにユアスタのピッチに立った選手たち
写真下:VEGALTA FREE Wi-Fi の告知チラシとテスト画面
文・写真:板垣晴朗(エルゴラッソ仙台担当)
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中村俊輔、開幕先発濃厚。C大阪戦に向け得点のイメージを作る
中村俊輔の開幕戦での先発出場が濃厚となった。
磐田は23日、セットプレーの確認と紅白戦を実施。中村俊はいずれも主力組に入った。
紅白戦で同選手は、低い位置まで下りてゲームを作ろうとし、守備面でも細かくポジションを修正しながら相手のパスコースを消した。主力組はなかなかフィニッシュまで持ち込めなかったが、「合わせたいというのがある。開幕が近いからみんな慎重になるのは当然のこと」と問題視していない。
全体練習後にはシュートを打ち込み、得点へのイメージを構築。C大阪戦に向け準備を整えた。
リーグ戦の開幕による高揚感は「なくはない」と言う。だがプロ21年目とあって「冷静でいようとすることはできる」と気持ちのコントロールもお手のものだ。
敵地に乗り込む磐田。サックスブルーの新10番は、チームを勝利に導く活躍を見せることができるだろうか。
文:青木務(エル・ゴラッソ磐田担当)
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4年間過ごした熊本の地へ。“讃岐の”仲間隼斗が初めて熊本のホームスタジアムに立つ
出場すれば対戦相手として熊本のホームスタジアム(えがお健康スタジアム)に初めて立つ仲間隼斗。「芝のにおいとか、空気とか、全部楽しみたい」。
讃岐の開幕戦はアウェイでの熊本戦。11年に熊本でプロ生活をスタートさせた仲間にとっては、特別な思い入れのあるスタジアムの一つ。しかしながら、仲間は讃岐に移籍してから未だ対戦相手として熊本のホームスタジアムに立ったことはない。15年は熊本からの期限付き移籍による契約条件でホーム・アウェイとも出場には至らず、16年は出場しているが震災の影響でアウェイ戦の開催場所はベストアメニティスタジアム(鳥栖)だった。
讃岐の背番号19を背負い、開幕戦という大事な舞台で初めて熊本のホームスタジアムに立つ。「楽しみだし、楽しみたいです。スタジアムの雰囲気だったり、サポーターの威圧だったり。ブーイングとかもそうです」。ブーイングすら期待する仲間だが、愛される選手だけに、そういう場面には遭遇できないかもしれない。「多少は出て欲しいですけど(笑)」と笑顔で答えた。
そして、讃岐の今季の目標は『6位以内』。試合を楽しむことはもちろんだが、同時に「6位以内を目指す上で開幕戦は落とせません。勝ち点3をしっかり取ってホームに帰ってきたいです!」と言葉からも意気込みが伝わってきた。
文・写真:柏原敏(エルゴラッソ讃岐担当)
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東京Vが本日23日夕方に駅周辺で選手参加の告知活動を実施。副将・高木大輔は「率先してやりたい」
東京Vは23日、3月2日と2週連続でホーム開幕戦(明治安田J2第2節大分戦3月5日15時キックオフ)の告知チラシを配布する。
けが人以外の全選手が、23日の18時〜19時に立川駅と高幡不動駅で、2日は京王多摩センター駅と若葉台駅と、4会場に分かれて駅周辺で行う告知活動。緑のサポーターの参加も呼びかけている。
この告知活動に向けて、自身もSNSなどでサポーターとの交流を行っている高木大輔は「率先してやりたい」と話している。昨季も自主的に後輩を連れてビラ配りを行った経験がある高木大は、「サポーターや街の人と話ができるいい機会だし、『頑張って』の言葉が選手の活力になる。大事にしたい」と前向きな姿勢を示し、またサポーターの参加も促した。
「自分よりも若い選手が試合に出るようになっている。こういう活動を通じて、ぼくら選手のことを知ってもらわないといけない」
今季から副将に就任した22歳。増した責任感からか、口に出した言葉にも熱がこもった。
文・写真:田中直希(エルゴラッソ東京V担当)
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福岡のDFキム・ヒョヌンが中国2部に完全移籍
福岡は、DFキム・ヒョヌンが中国2部のYunnan Lijiang(云南丽江)に完全移籍することが決まったと発表した。
キム・ヒョヌンは昨季、千葉から福岡に加入し、J1リーグ戦で29試合に出場していた。J1通算29試合出場。J2通算99試合出場8得点。
クラブの公式HPを通じキム・ヒョヌンは「1年間、レベルファイブスタジアムでプレーすることができて幸せでした。たくさん応援していただき感謝していますし、ファンの皆さんの熱い応援と温かい声援を絶対忘れず、違うチームに行っても頑張りたいと思います。福岡を応援し、J1復帰を願っています。今まで本当にありがとうございました」とコメントした。