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出場できない開幕戦に託す思い。鈴木惇「ただ勝ってほしい、それだけ」
今季、福岡から期限付き移籍で加入したMF鈴木惇は、17シーズンの開幕を少し複雑なスタンスで迎えることになった。
明治安田J2開幕戦の相手はレンタル元の福岡。契約上、鈴木は出場できない。「誰もが開幕スタメンを目標にプレシーズンを過ごす中で、モチベーションの調整が少し難しくなった」と、チーム始動時には複雑な思いをのぞかせた。
個人的な“開幕”は次節となる。「そこに焦点を合わせなくてはならないが、チームは全員が同じ方向を向いて戦うべきだから、僕だけが次節のことを考えて過ごしたくない。出場はできなくても貢献できることはあるし、バランスを取りながら調整している」と、福岡の選手たちの特徴を伝えるなどしてチームを後押しする。
福岡の攻撃陣の中でも、特に要警戒人物として名を挙げられるFW石津大介とは同い年で実家も近く、子供のころから知った仲。「大介は地元でも有名で、よく対戦していた。当時からいまと変わらないアグレッシブなプレースタイルだった」という。
「ただ勝ってほしい、それだけ」と、思いを託してチームメートを送り出す。本格的にポジション争いに参戦できるJ2第2節・東京V戦も、鈴木にとっては古巣対決だ。
文・写真:ひぐらしひなつ(エルゴラッソ大分担当)
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町田に期待の“原石”が加わる。ユース所属の橋村龍ジョセフが2種登録
町田は24日、町田ユース所属のFW橋村龍ジョセフをトップチームに2種登録することを発表した。町田の2種登録選手は、千葉奏汰(現・サウルコス福井)、加倉井拓弥(現・青山学院大)、青木義孝に続く4人目。ちなみに高校1年生16歳での2種登録は、クラブ史上最年少記録となる。
橋村のストロングポイントは豊富な運動量をベースとした裏への抜け出しや切れ味鋭いドリブル突破、そしてフィニッシュワーク。宮崎キャンプの打ち上げとして実施した岡山とのトレーニングマッチでは、平戸太貴のパスに抜け出し、相手GKとの1対1を制して得点を奪うなど、非凡な攻撃センスを披露していた。約2週間のキャンプに帯同した橋村を、相馬直樹監督は次のように評価する。
「たとえトレーニングマッチと言えども、Jクラブ相手に点を取ることは、普通にできることではありません。まだパワー不足は否めませんが、ボールを止める技術もしっかりとしていますし、僕自身の(選手起用における)選択肢を広げられる可能性を秘めています。手元に置いて見ていきたいという意向もあって、2種登録となりました」
エースの鈴木孝司も長期離脱中と、やや駒不足が否めない攻撃陣にクラブ期待の“原石”が加わった。
文・写真:郡司聡(エル・ゴラッソ町田担当)