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日本代表に選出された清武弘嗣と山口蛍。まず見据えるは、次節の鳥栖戦
16日、ロシアW杯アジア最終予選のUAE戦とタイ戦に臨む日本代表が発表され、C大阪から清武弘嗣と山口蛍が選ばれた。
「去年はホームでUAEに負けて始まり、1年をとおして苦しみながら戦った。今年は借りを返さないといけないし、勝てばそのあとの流れも良くなる」と山口が話せば、清武も、「ここから、アウェイで強い相手が残っている。その初戦、次のUAE戦は引き分けでもダメ。勝ち点3を目指す」とキッパリ。
また、15日に行われたルヴァンカップ第1節の横浜FM戦では、ここまで出場機会が少ない選手たちがピッチに立ち、ユン・ジョンファン新体制での初勝利をもたらした。この勝利がチームに与えた影響は大きく、16日の練習は、激しく、熱を帯びた。
「いまのチームには激しさが欠けていた。昨日、試合に出た選手たちからは気持ちを感じたし、勝って、良い流れを作ってくれた。チーム全体にすごく良い刺激になった。僕たちももっとやらないといけない」(山口)
「昨日出た選手たちは一人ひとり戦っていた。(秋山)大地なんかはキャプテンマークを巻いて、球際でも気迫を感じた。いまの僕たちは“戦う”ことが必要。今日のような激しさが毎日の練習で出てくるように、変わっていかないといけない」(清武)
そして、両者ともにまず見据える先は、18日に行われるJ1第第4節の鳥栖戦だ。
「鳥栖はユンさんの古巣でもある。ユンさんにリーグ戦で勝たせてあげたい気持ちは人一倍強い」(山口)
「セレッソの一員としてW杯を目指すことになる。セレッソのエンブレムを背負って、蛍と一緒にまずは土曜日、鳥栖に勝って、UAEに向かいたい」(清武)
クラブにリーグ戦での今季初勝利をもたらし、日本代表へ合流する。
文:小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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愛媛の間瀬秀一監督が語る自身の哲学。「僕の理想は2-0」
愛媛は開幕3戦負けなしで来ているものの、直近2戦がドロー決着。思うように勝ち点を伸ばし切れていないことから、間瀬秀一監督は「“負けなし”という言葉は危ない」と気を引き締め直す。
今節は同じく“負けなし”の湘南をホームに迎え入れての戦いになるが、「J2は引き分けてはいけないリーグ。僕は自分のサッカー人生で引き分けを狙ったことは1回もない。毎回、目の前の相手を上回る勝負をするという一点だけを見つめてやっている」と首位相手にもその必勝スタンスは変わらない。もちろん勝利を目指すためにはリスクも必要だが、指揮官は「勝たないと誰も喜べない」とした上で、「ノーリスクで点が入ることはないし、リスクを負ったから確実に点が取れるということもない。そこがサッカーの難しさだし面白さ」と微かに笑みを浮かべる。
とはいえ、失点上等の打ち合いも自身のフィロソフィーではない。
「J3でよくあったんです、『2点取られても3点取れば良い』という考えが。そういうチームもあるし、理想のゲームは3-1だという監督もいる。でも僕の理想は2-0。失点はゼロ。得点は複数。サッカーで2点差は危ないと言うじゃないですか。その危ない橋を渡ってちゃんとゼロで抑えて複数得点差で勝ち切るというのが整理されたチームだと思うんです」
指揮官の必勝マインドは選手たちにどれだけ浸透しているのか。それは今節の湘南戦で試されることになる。
文・写真:松本隆志(エル・ゴラッソ愛媛担当)
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前節完封勝利に貢献したGK村山智彦。ホーム開幕戦で“昨季超え”を誓う
前節・岐阜戦で先発起用され、無失点勝利に貢献したGK村山智彦。それまで試合出場していたGK鈴木智幸が試合直前のけがにより、先発起用が確定したのが岐阜戦当日という慌しいスケジュールだったが、難しいシチュエーションの中で結果を出した。
ボールを保持する時間は岐阜が上回る中、「基本的にバイタル(エリア)でずっとボールを回させていたのでゴール前でファウルしないことは声を掛けて、あとは攻めているときのリスク管理などを意識していた」と冷静に試合を総括しつつ、「ディフェンスラインとのコミュニケーションについては、もう少し改善できる部分もあると思う。あと、ゲーム体力なども上げていきたい」と課題を口にすることも忘れなかった。
「今季は個人としてもチームとしても結果にこだわってやっていきたい。ここまでは昨季と同じ流れ(開幕3試合で1勝1敗1分)と聞いているので、昨季を超えるにはホーム開幕戦で勝つしかない」と今週末に控える千葉戦での健闘を誓っていた。
文:多岐太宿(エル・ゴラッソ松本担当)
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“歯に衣着せぬ”物言いで、讃岐に戦うマインドを植え付けるDFリ・ヨンジ
ここまで2分1敗とまだ勝利がなく、前節・愛媛戦は先制点を奪いながら一時逆転を許すなど課題も露呈した讃岐。この状況に危機感を覚え、前節試合後に「今まで残留争いをしていたチームがするようなゲーム」と苦言を呈したのがリ・ヨンジ。
チームに経験豊富なベテランがズラリとそろう中では26歳のリ・ヨンジは若手の部類に入るが、ピッチ上での彼の言葉は年上の選手たちに対しても“歯に衣着せぬ”もの。「結果を求めるのが僕らの仕事。年上年下は関係ない」というのがその持論だ。
どちらかと言えば、讃岐はアットホームな雰囲気を作ってきたチームだが、今季のチームはJ1昇格プレーオフという高い目標を掲げているだけに、言いたいことを言い合えない仲良し集団ではいけないとリ・ヨンジは警鐘を鳴らす。
「思っていることがあればそれぞれが言えばいい。逆にそれでいざこざがあったとしても、それは本気でやっている証。ゲームになればそんなことは関係ない。どちらかと言うと、そういうところは(このチームに)もっと欲しいくらい」(リ・ヨンジ)。
自身は北朝鮮代表として国際舞台も経験してきただけに、よりシビアな勝負を肌で感じてきた。だからこそ、そのマインドを讃岐にも落とし込もうとズバズバものを言う。やや大人しさを感じる若手らにも「もっとギラついてどん欲に」と練習から声をかけ、チーム全体で戦う気持ちをあおっていた。
文:松本 隆志(エルゴラッソ讃岐担当)
写真:柏原 敏(エルゴラッソ讃岐担当)
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FW表原玄太が、移籍後初得点に向けて欲する“念”
湘南は16日、J2第4節・愛媛戦に向けて攻撃の確認や激しい紅白戦などを行った。
中でも注目は、自身初の古巣戦に挑むFW表原玄太だろう。特別な試合と思っていてもおかしくないが、本人は「あまり意識はしていない」と冷静さを保ちながらこの試合に備えている。
表原は開幕から3試合連続で先発出場しており、リズミカルなドリブルで攻撃陣をけん引。守備時のハードワークや体を張ったプレーも特徴的で、今季新加入ながら湘南のサッカーに合っていることも、周囲の期待を膨らませている。
とはいえ、前線の選手として欲しいのは、やはりゴール。惜しい場面を作り出すまではいけているものの、「早く1点を取りたい」と話すように、まだ天を仰ぐ光景しか見せることができていない。そのあと一歩を踏み出すには、味方からの“念”が必要だと、表原は話す。
「ゴール前で僕が落ち着くというのもそうだけど、もっと周りの選手に『入れ!』って祈ってほしい。周りの選手が『これ入れ!』って祈ってくれたら、もっと入るんかなと思う」
表原が歓喜の瞬間を迎えるために、選手だけではなく、サポーター全員も『入れ!』と念じることが、活力となり、移籍後初得点を生むことにつながるはず。アウェイの愛媛戦を戦うサポーターとともに、歓喜の瞬間を味わいたい。
文・写真:高澤真輝(エルゴラッソ湘南担当)
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「勝負の年」の決断。横浜FCのナ・ソンスが鹿児島へ期限付き移籍
横浜FCは16日、ナ・ソンスのJ3鹿児島ユナイテッドFCへの
レンタル移籍を発表した。移籍期間は12月31日まで。 ナ・ソンスは韓国の名門、長薫高校出身の23歳。キレのあるドリ
ブルを武器とするアタッカーで、横浜FCの奥大介強化部長( 当時)がその才能に惚れ込み、2012年に横浜FCとプロ契約を 結んだ。度重なるけがに悩まされ、昨年まででリーグ戦26試合に 出場し得点なし。天皇杯には3試合出場し1得点だった。 6年目を迎える今季は、年明けから志願してカズのグアムキャンプ
に帯同し、「カズさんと24時間一緒にいて、 たくさん話もさせてもらって、すごく勉強になった。 トレーニングで良い体も作れて、良い考えもできて、 今までで一番良いシーズンの始めだと思う。あとはやるだけです」 と、自ら「勝負の年」と位置付けていた。キャンプ中のDAZNニ ューイヤーカップ宮崎ラウンドでは、引き分けで優勝決定の長崎戦 で同点に追いつくゴールを挙げた。しかし開幕からベンチ入りも果 たせず、今回のレンタル移籍となった。 ナ・ソンスはクラブを通じ、「シーズン開幕直後ですが、鹿
児島へ期限付き移籍することになりました。横浜FCは自分にとっ てプロサッカー選手とし ての初めてのチームであり、特別なチームです。自分はまだ 新しいチャレンジをしたい気持ちが強くあり選手として成長で きるように鹿児島で頑張ってきたいと思います。今まで支えて くれた皆さんに感謝しています。ありがとうございました」 とコメントしている。 鹿児島には昨季まで横浜FCに所属した松下年宏が加わっており、
開幕戦では松下の2アシストの活躍もあり5−0で勝利している。 さらにナ・ソンスも加わって、横浜FCからの移籍組が鹿児島の攻 撃をリードしていくことになるのかもしれない。 文:芥川和久(エルゴラッソ横浜FC担当)
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次節・甲府戦で復帰予定の大宮新10番・大前元紀。堅守を崩すイメージあり
体調不良の影響によりJ1第2節・FC東京戦、第3節・磐田戦を欠場した大宮のFW大前元紀だが、18日の第4節・甲府戦に向けて順調な調整を続けている。15日のゲーム形式のトレーニングではドラガン・ムルジャ、江坂任らと良好な連係を見せた。
「2試合目、3試合目と出られなかったので、やっぱり自分が出て違いを見せられればいいと思うし、自分が出たときに点が入って勝てれば、評価もされると思う。でも、まずはチームが勝つことを考えてプレーしていきたいと思う」
チームは3連敗中と苦境にあるだけに、新エースの活躍を浮上のきっかけにしたいところ。今節の相手は堅守で鳴らす甲府だが、大前には崩していくイメージもある。
「甲府は5バックで守備が堅いと思うので、セットプレーは一つのカギになると思う。あとはボール保持の時間が長くなると思うので、この3試合はなかなか崩せていないけど、自分が入ったら、間、間で受けて相手を引き出して崩せたらと思う」
特にセットプレーはプレシーズンから大前がキッカーを任され、精度の高いキックで周囲をうならせてきた。ここまで1得点とゴール不足に悩むチームを活性化するためにも、オープンプレーだけではない貢献も期待される。
「川崎F戦もそうだけど、セットプレーからチャンスになっている。そこで点を取れればすごくラクになるし、先に取れれば甲府も前に来ないといけない状態を作れる。そうなれば良い試合の流れになると思う」
新10番の躍動が、連敗ストップへのカギを握る。
文・写真:片村 光博(エルゴラッソ大宮担当)