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神戸の盛り上げ隊長・田中英雄「良い状態でいられることも技術」
リーグ戦3連敗中の神戸は7日、第18節・仙台戦へ向けて調整。連敗ムードを吹き飛ばすように活気ある練習を実現していたが、なかでも元気な一人がMF田中英雄だ。
昨季の9月、左ひざ前十字じん帯損傷で長期離脱を強いられた田中英。「リーグ戦で3連敗して『(雰囲気が)良い』ってヤツはいない。でも悲観的になるわけでもなく、ハーフナー(・マイク)やポドルスキが来てくれて、また大きな刺激になることは間違いない」とチームを捉えつつ、「目の前の練習、試合を一人ひとりが100%を出すのは当たり前、120%出すことをやっていかないといけない」と力を込めた。
ルヴァンカップのグループステージや天皇杯に出場し、チームの勝利に貢献してきた田中英だが、今季リーグ戦の出場はいまだない。「試合がしたい。それを抑えるほうが大変なこと」と心境を率直に伝えつつ、「モチベーションは高過ぎても低過ぎてもダメ。良い状態でいられることも技術だと思う」と自身と向き合いながらチームの戦いを支えている。
7日は七夕だったが、その″願い″は「けがをしないこと」と笑顔で語った田中英。昨季、長期離脱が判明した際には「パワーアップするチャンス」と豪語していたとおり、最大の特長は前向きなメンタリティーだ。後半戦の巻き返しへ、神戸の盛り上げ隊長はチームの士気を高めていく。
文・写真:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)
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大分の岸田翔平、千葉・清武功暉のスーパーシュートについて語る
1日に行われたJ2第21節・千葉戦で、大分の岸田翔平が、アカデミーでチームメートだった清武功暉と対戦した。前回対戦時は岸田が長崎、清武が熊本に所属しており、大分と千葉での対戦は初。
岸田は千葉の先制点につながった清武の個人技(ボールを浮かせリフティングをしながらDFをかわしてのシュート)を手放しで賞賛し、鳥栖で二人と同期だった坂井達弥と「僕たちだったら功暉の足技を知っているから、あそこで球際に飛び込まなかったね」と話したことを明かした。「1回目にリフティングでかわして右足で打つと見せかけたときに、遅れてディフェンスに行っても絶対に打たれる。功暉はコネるのが好きなタイプだから、あの場面は打たれることも覚悟で飛び込まずに対応するのも手だった」と分析する。
特に仲が良かったという岸田と清武は、試合後にユニフォームを交換。岸田は「試合前から功暉に『やろうよ』と言われていた。僕のユニフォームが欲しかったんじゃないですか」と笑ったが、昨季は交換しなかったので今季は是非、という思いがあったようだ。
盟友の活躍に刺激を受けた岸田は「僕はあんな技は披露できないので、泥臭く頑張ります」。第22節・湘南戦でサイドの攻防を制することを誓った。
文・写真:ひぐらし ひなつ