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「対戦を心から楽しみにしている」。浦和のラファエル・シルバが語ったシャペコエンセ、そして元チームメート
日本サッカー協会は18日、『スルガ銀行チャンピオンシップ2017 SAITAMA』の記者会見を行った。
会見に参加したのは田嶋幸三日本サッカー協会会長、岡野光喜スルガ銀行代表取締役会長兼CEO、浦和のミハイロ・ペトロヴィッチ監督、ラファエル・シルバの4名。田嶋会長から「ルヴァンカップで優勝し、昨年のJリーグの真のチャンピオンだと私は思っています」と紹介された浦和のペトロヴィッチ監督は、「浦和レッズの歴史の中で初めてこの大会に参加できることを栄誉に感じる。ブラジルのチームということでわれわれ浦和レッズと対戦するに当たって興味深い、おもしろいゲームになるのではないかと思っている」と話した。また、「ホスト国として、あるいはホームチームとして、シャペコエンセを心より歓迎したいし、シャペコエンセが日本、あるいは浦和に来て心からこの大会に参加することを楽しんでいただきたい」と昨季、飛行機事故で多くの選手、関係者が犠牲になったシャペコエンセを気遣った。
ブラジル出身のシルバは、「ブラジルを離れて数年経ったが、こういったきっかけをいただいて自分の母国であるブラジルのチームと対戦することは大変楽しみなこと。ブラジルのサッカーの魅力を含め、違ったリーグを見ていただければみなさんにも非常に楽しんでいただけると思う」と話した。
また、シルバにとってシャペコエンセは単に母国のチームというだけではない。昨年までシャペコエンセでプレーしていたジウとセルジオ・マノエルはクリチーバ時代のチームメート。飛行機事故で犠牲になった二人はシルバにとって「常に近い距離でいろんなことをサポートしてくれた、思い出深い二人」だった。それだけにあの飛行機事故はシルバにとってもつらく、悲しい出来事だったが、「彼ら(シャペコエンセ)は底力を見せて、もう一度チームを立て直す努力を見せてきた。そしていま、見てのとおり、魅力のあるチームになってきた。一人の選手としてシャペコエンセと対戦できることを心から楽しみにしている」と話していた。
文・写真:菊地正典(エルゴラッソ浦和担当)
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「今日からは新潟のために全力を尽くしたい」。名古屋から加入のMF磯村亮太が新天地で始動
新潟は17日、聖籠町のクラブハウスで、名古屋から完全移籍で獲得したMF磯村亮太の加入会見を行った。前日、名古屋の選手として最後の戦いとなったJ2第23節・山形戦に90分間出場した磯村は、飛行機で名古屋から新潟入り。13時からの会見冒頭挨拶で、「今日からはアルビレックス新潟のために僕の全力を尽くしたい」と話した。
今年でプロ9年目。名古屋では10年のJ1優勝や16年のJ2降格、個人では12年の日本代表選出など、さまざまな経験をしてきた。プロサッカー選手として大事にしてきたのは「自分の調子が良いときだけ明るくなったり、調子が悪くなったときに暗くなったりせず、どんな状況でも変わらず、常に自分のやれることをやること」。J1第18節を終えて最下位と苦しむ新潟でも、得意のパスで「周りの選手がプレーしやすいようにするのが自分の仕事」と考えている。
この日は早速、15時半から行われた練習に参加。ウォーミングアップとパス練習までの約30分で上がりとなったが、すぐにはクラブハウスへ戻らず、自主的にピッチサイドで紅白戦を見学した。「初めてなので、近くでみんなを見たくて」と、チームメートのプレーをじっと見つめる姿に、少しでも早く特徴をつかみ、力になろうという強い意志が感じられた。
練習でも披露したやわらかで正確なタッチのパスは、呂比須ワグナー監督が目指す「ボールを回しながら攻めたい」というサッカーをより向上させ、J1残留への力となるはずだ。
文・写真:野本 桂子(エルゴラッソ新潟担当)