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元日本代表・関口訓充、6年ぶりに仙台復帰。「ここからがスタート」
10日、仙台は昨季までC大阪に所属していた関口訓充の加入を発表した。
関口は04年から12年まで仙台に所属しており、今回の加入は“復帰”といえる。仙台でプロとしてのキャリアをスタートさせ、10年と11年には日本代表に選出された。13年からは浦和とC大阪でプレーしていた。
昨季でC大阪との契約が満了したあと、関口は2月4日までC大阪のU-23チームの練習に参加するなどして、その後は実家のある東京を拠点に、実兄の指導する中学年代のクラブチームで練習するなどして体を動かしていたという。
一方、仙台はキャンプで負傷者が増えたときに関口を補強戦力としてリストアップしており、その後負傷者が復帰したことにより補強は見送られた。しかし最近また長期離脱者が複数人出たことで、J1第7節・浦和戦(0●1)の翌日(8日)に渡邉晋監督が強化部と話し合い、その日のうちに連絡。「力を貸してほしい」と話したところ、関口もほかのオファーと合わせて考えた末に、仙台復帰を決めたという。
早速関口は10日から紅白戦を含む仙台の練習に参加。リャン・ヨンギからは「(練習参加している)ユースの選手?」と冗談を言われたとのことだが、「久しぶりにプロとプレーする感覚があって、やっていてサッカーが楽しいと思った」という。関口はプロ生活を始めた仙台の地で「ここからがスタート」と、思いを新たにした。
文・写真:板垣晴朗(エルゴラッソ仙台担当)
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バイシクル弾が話題の札幌・都倉賢、かつての師・西野朗日本代表新監督とのエピソードを語る。「アドバイスをもらって…」
4月7日の明治安田J1第6節、札幌の都倉賢は名古屋戦(札幌ドーム)でクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)を彷彿とさせるバイシクルシュートを叩き込み、現在ではそのド派手な得点映像が日本国内のみならず海外でも注視されているという。外国人でも呼びやすいようにという理由で父から与えられた「KEN(ケン)」の名が、まさにいま世界で発せられている最中なのだろう。しかしながら、当の本人は「とにかく明日(11日)の第7節・湘南戦に勝つことしか考えていない」と目の前の仕事にすでに集中している様子だ。
9日には新しい日本代表監督に西野朗氏が就任することが発表されたが、同氏は2012年に、当時都倉が在籍していた神戸で指導を受けた間柄。「西野さんが就任したときは、僕はちょっと停滞していたタイミングだった」とし、「そのときに西野さんから『あまり考えすぎずにプレーしろ』とアドバイスをもらい、頭の中がクリアになった」と振り返る。
得点後にユニフォームを脱いでバロテッリポーズをとり話題となった2012年6月の川崎F戦での豪快なミドルシュートも「西野さんのアドバイスがあったから、思い切ってシュートを打てた」と感謝する。
そしてその西野氏がW杯本番2カ月前というタイミングで代表監督に就任したことについては、「西野さんは経験があるし、雰囲気を持っている人。しっかりチームを統率していくと思う」と期待。「僕もこれからすべての試合で3点くらい取り続ければ、西野さんも少しは気にしてくれるかも(笑)」と笑ったが、「いずれにせよ、やはり湘南戦でしっかりとチームに貢献することがまずは一番大事」と最後は強く気を引き締めていた。
文:斉藤宏則(エルゴラッソ札幌担当)
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清水の六反勇治、31歳の誕生日で決意。「逆に、みんなに勝利をプレゼントできるように」
4月10日、六反勇治が31歳の誕生日を迎えた。この日、アイスタで長崎戦の前日練習を終えた六反は、誕生日について問われると、うれしそうな表情を浮かべながらも「31歳になっても何も変わらない。GKではベテランではないし、フィールドで言うと25、6くらい」と返した。
今季のパフォーマンスを見ると、その言葉通り、いま円熟期を迎えている。静岡ダービーとなった前節、磐田・中村俊輔のセットプレーから何度もチャンスを作られたものの、すべてはじき返し無失点に抑えた。「パフォーマンス自体は去年と変わっていないが、チームの戦い方として守備をしやすくなった」と今季これまでの戦いを振り返る。
31歳最初の試合への意気込みは?「完封で勝てれば一番うれしいが、完封でなくても勝ちたい」と話す。そこまで勝利にこだわるのは、未だリーグではホームで勝てていないため。「プレゼントをもらってばかりなので、次は逆にみんなに勝利をプレゼントできるように」と今季ホーム初勝利を誓った。
文:田中芳樹(エルゴラッソ清水担当)
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楽しみなのは神戸の「5」を継いだ盟友との対峙。浦和の岩波拓也、神戸戦を前にして
冷静に言葉を選んで語りながらも、その目の奥に熱い気持ちがあるのは明らかだった。今季から完全移籍で浦和に加入した岩波拓也が、昨季まで所属した神戸と対する。JYから10年過ごした「特別なチームであり、街」の神戸と11日、浦和が相まみえるのだ。舞台はノエビアスタジアム神戸。「一番好きな神戸と戦えるという、その姿を何回も想像してきた」岩波だけに、期する思いは人一倍だ。
まだ、彼に浦和でのリーグ戦の出場はない。ルヴァンカップ3試合で先発フル出場を果たしているが、槙野智章やマウリシオからレギュラーの座を奪えてはいないのが現状だ。それでも――、今季はじめてリーグ戦の連戦となる今節、先週の4日にルヴァンカップ広島戦で激しい守備で無失点に抑えた彼だけに、出場の期待はふくらむ。
大槻毅監督は「野心を持った選手を使いたい。浦和に来て自分がプレーをしたい、みんなにプレーを見てもらいたい、チームに貢献したい、というのは誰なんだというところ」と、広島戦後に話していた。その意味で、岩波は神戸戦に懸ける思いは誰よりも強い。指揮官の頭の中に、彼起用の選択肢はあるだろう。9日の非公開練習後、「みんなと会えることが楽しみだけど、もうチームメイトではない。ピッチに入れば友達ではないし、つぶさないといけない立場」と語気を強めた。
とはいえ、彼には対峙したい特別な選手がいる。「(チョン・)ウヨン。(中国のクラブから)神戸に帰ってきてすごくうれしいし、仲良くさせてもらっていた選手。いまも連絡を取り合っている。こうして対戦できるようになるとは、と縁を感じている」。岩波が神戸で背負った『5』を着ける盟友との対戦に、胸躍らせていた。ノエスタのピッチに、彼の姿はあるか。
文:田中直希(エルゴラッソ浦和担当)
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[明治安田J1第6節 マッチレポート]
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