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横浜FM・中澤佑二が紅白戦に復帰。「自分はいつでも行けるつもり」
トレーニングに活気があふれた。フルコートで行われた紅白戦の2本目。一方のチームの後方から指示やチームメイトを励ます大きな声が響く。横浜FMのトレーニングに当たり前にあったはずなのに、この3カ月は聞かれなかった声。その主は中澤佑二だ。
中澤は左膝のリハビリのために8月中旬からチームを離れ、別メニューで調整を続けてきた。リハビリは3か月近くに及んだが、先週、対人を伴わないトレーニングメニューに部分合流すると、今週から本格的に合流。14日には10対10+フリーマンのパスゲーム、15日には4対4などをこなすと、この日に10分3本行った紅白戦の1本目こそ先週のようにゲームに入らない若手選手とともに体を動かしたが、迎えた2本目、チアゴ・マルチンスに代わってピッチに入った。
部分合流した先週の段階では「あとは対人プレー。来週はもっと練習が増えると思うから、そこでどれくらいできるか」と話していた中澤。気温こそ20度を下回ったものの強い日差しの中、10分2本の紅白戦でプレーすると、大粒の汗を流し、肩で息をしていた。しかし表情には充実感に満ちている。そして「楽しかった」と笑顔を見せた。
「疲れましたよ。リハビリでかなり走っていたけど、フルコートで11対11だしね。しかもこのチームはポゼッションするから、久しぶりだと展開についていくのは大変。体もそうだけど、目と頭もスピードに慣れていかないといけない」。100%思い通りにプレーできたわけではなかったのかもしれない。ただ、なにより「みんなと一緒にサッカーするのが楽しかった」
状態は「以前よりは良くなっている」が、先週までは外れていた膝のテーピングも全体練習に合流するとなれば両膝に巻かれている。「良くなっている」ことは確かなようだが、数多の激戦を戦い抜いてきた膝から完全に痛みが消えることはない。それでも「自分はいつでも行けるつもり。『行くぞ』と言われた時に最高の状態でいられるように準備する」という姿勢は変わらない。
「あと2試合だから。気合いで頑張ります」。決めるのは監督。ただ、中澤が今、その視界に捕らえているのは24日の鳥栖戦だ。J1・593試合目のピッチに向け、確実に前進している。
文:菊地正典(エルゴラッソ横浜FM担当)
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