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完売間近、浦和の今季最終戦。証明と、感謝と、あの人への愛あるブーイング…?
浦和は7日、今季最終戦としてJ1最終節のG大阪戦を埼玉スタジアムで行う。
総発券数が5万枚を超え、当日券の販売もないという。完売間近の第34節は、さまざまな思いが交錯する試合となりそうだ。
浦和は前節の勝点1獲得により、残留をほぼ確定させた。J1参入プレーオフ参加の可能性は残しているが、その条件は10点差以上での敗戦に加えて、他会場の結果いかんとなる。とはいえ、自力で残留を確定させたいところ。
それにこの試合では、「1年間やってきた成果を見せないといけない」(岩波拓也)。もちろん、現状に満足している選手などいない。ただ「ここの順位にいるから何もやれなかった1年というわけではなかった。ACLもあそこ(決勝)までいけたことは評価できるし、(決勝で)勝てなかったぶんを、しっかりピッチで見せたい」(岩波)。
エースの興梠が言っていたように、アジアの列強の中で「ACLの決勝に進めること自体が奇跡的なこと」。ただその頂点に立てなかった悔しさ、感じた力の差などを自らの糧とし、積み上げてきたものをプレーで証明する必要があると選手たちは語る。
それに、「ACL決勝など、素晴らしい雰囲気を作ってくれ、どんな時でも応援し続けてくれた」(西川周作)ファン・サポーターへの感謝を、勝利とともに伝える必要があると強調していた。
7年間在籍した森脇良太、5年半在籍した岩舘直にとっての“浦和ラストマッチ”でもある。「思いを込めてプレーしたい」とは、森脇を小学生のころから知る槙野智章の弁。岩舘についても、「選手としてというか、人間の鑑」(福島春樹)と称される。チームに多大なる貢献をし、「一緒にプレーして、嫌いになる人はいない」(岩波)という二人に、これも感謝の意を込めて勝利を捧げたい。
森脇といえば、愛のあるブーイングを受けるサポーターとの掛け合いも印象的だった。「最後まで、チームのために血を流してでも戦う」とする森脇との湿っぽい別れになるのか、それとも笑みにあふれるものになるのか……。
攻撃陣絶好調のG大阪を迎え撃つ形になる試合内容も含めて、見どころ多き一戦だ。
文:田中直希(エル・ゴラッソ浦和担当)
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