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千葉が始動。佐藤寿人、勇人の思いを引き継ぎ21年目のシーズンへ
「個人としてはピッチの上で結果を出し続け、勝つために最大限のいいプレーをしなければいけません。そして、クラブがよくなること大前提にクラブとディスカッションをしていかないといけません。それはずっと兄がやってきたことでもあります。勇人がクラブの中に入ることは、いろいろなことを解決する上で、話がよりスムーズに進むはずです」
昨年末、今季を見据えてこう語っていた千葉のFW佐藤寿人が6日、21年目のシーズンを迎えた。「（初日からの）2部練はユンさん（ユン・ジョンファン監督）の下で覚悟を決めて戦うという表れ。まず自分はシーズン中にどれだけいいプレーができるかに集中するだけです。あとは11人だけでは戦えないので、30人余りの集団が一つの目標に向かってベクトルを合わせて戦っていきたいですね」。21回目の始動日で初めてという2部練習を精力的にこなした37歳は充実した表情を浮かべた。
盟友の兄・勇人が昨季限りで引退し、今季はチームただ一人の最年長となった。
「勇人が選手でなくなったのは寂しいですが、今日もグラウンドで練習を見てくれていました。選手とは違う立場でジェフを強くする働きかけをしてくれるはずなので、自分はその橋渡しをしたいですね」
ピッチの上でこそ一緒に戦うことはなくなったが、常に身近に感じている兄の存在を心強く思っている。
そして今季、就任したユン・ジョンファン監督とは02年、C大阪時代にチームメートだった間柄。「選手時代のユンさんは本当にうまくて素晴らしい選手でした。一緒に試合に出た機会は多くなかったのですが、練習では動けばパスが出てきました。指導者になられてからも、チーム構築で結果を出されてきた。ジェフで成功してほしいですし、自分もピッチの上で貢献できるようにやっていきたいです」
バンディエラが引退し、一つの時代の区切りを迎えた千葉。その思いを引き継いだ弟が、兄がとうとう実現できなかったJ1昇格に携わることができるのか。11カ月に及ぶ長い旅路が今日始まった。
文・大林洋平（エルゴラッソ千葉担当）
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