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横浜FMから古巣・京都へサプライズ復帰した仙頭啓矢。レジェンドから託された背番号15は、「光栄で、誇りに思う」
横浜FMから昨季まで在籍していた京都への期限付き移籍が26日に電撃発表された仙頭啓矢。古巣への合流初日となった27日にリモート取材に応じ、今回の移籍に際して抱く思いをじっくりと語ってくれた。
まず驚かされたのがビジュアルの変化。これまでの黒髪からイメージを一新するド派手な金髪ショートの髪型でリモート取材に登場する。しかしこれも、今回の移籍に対する覚悟の表れのようだ。「いままでの人生、髪を染めたこともなかったですけどね。心機一転というか、何かを変えたいなと、思い切ってやってみました」。ただ、周囲の反応は「賛否両論(笑)」とのこと。
京都を離れてからまだ1年足らずだけに、選手やスタッフは顔見知りが大半。合流初日のトレーニングの感想は、「チームの雰囲気はすごく良いなと感じましたし、練習は厳しく、激しくやっていることも感じられました。知っている選手が多いですし、新しい選手という感じではなく、普通に、心地よく、迎えてくれましたね」。
また、初めてJ1というカテゴリーでプレーした経験を、「マリノスはミーティングをよくやるんですけど、本当にサッカーの細部にまでこだわっています。それをしっかり体現できる選手が、すごく求められているところなんだと感じました」と振り返る。
横浜FMでは、J1リーグ戦3試合の出場にとどまった。先発起用された横浜ダービーなどでは非凡な攻撃センスを示していたが、「試合に出ているときはチームも勝てましたし、自信も付いてきていました。でも、その中で数字として結果を残せなかったのが自分の足りなかった部分。3試合に出させていただいたんですけど、そこで結果を残せるか残せないかで状況が大きく変わるんだということを実感しました」。
背番号は、昨季まで付けていた『14』から『15』に変わる。この『15』というのは、京都一筋で12年間プレーした“ミスターサンガ”こと中山博貴氏(現・京都強化部スカウト)が現役時代に着け続けた、クラブにとって特別な背番号だ。
仙頭はレジェンドの背番号を引き継いだことにも触れ、「子供のころから観ていたサンガの15番は、博貴さんの番号というイメージ。15番の重みはわかっていますし、それを背負わせてもらえることは本当に光栄で、誇りに思います。ただ、その重みを自分自身が結果やプレーで示さないと、逆に批判されることにもなる。その責任感もしっかり持って、サンガのJ1昇格のために力を出したいです」と表情を引き締める。
昨季は10得点7アシストを記録し、一時はJ2首位に立つなど躍進を見せたチームでMVP級の活躍を見せていた仙頭。そこからJ1王者の厳しいレギュラー争いに身を置き、さらにパワーアップして帰還した“古都のファンタジスタ”は京都をどこまで引き上げるのか。シーズン後半戦のJ1昇格争いを盛り上げるキーパーソンとして、目が離せない存在だ。
文:川瀬太補(エルゴラッソ京都担当)
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