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感慨深い風景、それとともに感じた“いつもと違う距離感”|町田のホーム最終戦
近年、町田にとって最も寂しさに包まれたホーム最終戦だったかもしれない。
水戸戦の準備期間にはJ2復帰やJ2定着の功労者であるリ・ハンジェや森村昂太らとの契約満了が発表され、リストにはドリアン・バブンスキーや下坂晃城の名前もあった。また18年の4位という躍進を主将として支えた井上裕大が今季限りで現役を退くことも発表されている。そのせいもあったのだろう。水戸に1-0で勝利した後の町田GIONスタジアムは、近年のクラブを支えてきた“功労者”との別れを惜しむように、寂しさと感謝の思いにあふれていた。
今季限りでチームを去る一人である森村は、ホーム最終戦セレモニー後のスタジアムの雰囲気を体感し、「やっぱりこれが最後なんだなと感慨深くなった」という。もちろん、寂しさもあったというが、森村自身は「このクラブの未来への希望や期待感を覚えた」と前を向く。
一方でチームを率いるランコ・ポポヴィッチ監督は、ホーム最終戦後のセレモニーで広がる光景を見て、「何よりもファン・サポーターに支えられてきたシーズンだった。心にこみ上げてくるものがあった」という。場内を一周し、“ソーシャルディスタンス”を保ちながら、水戸戦に訪れたファン・サポーターに感謝の意を伝えたが、もちろんそれだけでは感謝の思いを伝え切れなかった。
「いつもとは違うシーズンを戦い、ファンやサポーターにより支えられてきたという思いが強い。こういう機会だからこそ、ホーム最終戦後の距離感はもっともっと近いところでみなさんと触れ合い、距離を縮めたかったというのが本音ですが、今はそれが許されない状況です。本当はハグをしたり、握手をしたり、われわれがワンチームだということ、ファミリーであるということを感じてほしかったです。ただ私は彼らに対して、そういう思いを抱いているということは伝えさせてください」
2試合を残し、一足早く訪れたホーム最終戦。スタジアムに訪れた方々。DAZNを通じてセレモニーをご覧になった方々。みなさんにとっては、どんなホーム最終戦でしたか?
文・郡司聡(エル・ゴラッソ町田担当)
写真・©FC町田ゼルビア