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フィールドプレーヤー最多、J2通算500試合達成の町田・中島裕希、次なる目標はJ通算600試合とJ2最多得点
なんという巡り合わせだろうか。まさか偉大な記録達成の瞬間が古巣、山形との試合になろうとはーー。
町田のFW中島裕希は17日に開催されたJ2第10節の山形戦で途中出場を果たし、J2通算500試合出場達成という偉業を成し遂げた。フィールドプレーヤーでは最多となるJ2通算の試合出場数。記録達成の心境を本人はこう語っている。
「丈夫で痛みにも強い体に産んでくれた親にも感謝しています。またいろいろな人々が関わってくれた結果ですが、全然満足はしていない。もちろんチームが勝つことが一番ではありますが、個人としてはさらに上を目指していくためにも、これからも数字を積み重ねていきたい」
実はもう一つ、大きな記録達成が迫っている。それはあと5試合でJ1とJ2通算の出場記録が「600」の大台に乗る。それでも、本人はそこまでその数字を強く意識することなく、こう語る。
「それも積み重ねてきた結果だし、胸を張れるような数字だと思うけど、決して満足せずに、さらに積み上げていきたい。ただそれだけです」
そしてさらに、中島にはまだまだ果たさなければならないことがある。それはJ2通算ゴール数の記録更新だ。現状は大黒将志氏が記録した108得点にあと5点及ばない。そのため、家族からは「あと5点のゴール記録に並ぶまでは現役を辞められないね」とハッパを掛けられた。そこまで期待を掛けられているのであれば、あらためて覚悟を決め、その道に突き進むしかない。
「あと5点で大黒さんに並んで、6点で記録更新。難しいチャレンジだと思うけど、応援してくれる人もいるので、頑張らないと。じじいだけど(笑)」
今季中の記録達成となれば、クラブのJ1昇格という目標にも近づくことを意味する。
「僕たちはJ2優勝でのJ1昇格という目標を掲げてまとまっているチーム。目の前の試合に集中して勝つことをこれからも積み重ねていきたい」
個人の記録達成に、クラブの悲願成就へ。38歳を迎えるシーズン、中島は勝負を懸けている。
文・写真:郡司聡(エル・ゴラッソ町田担当)