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原靖FDが語るチームの現状と強化策。「一刻の猶予も許されない緊張感で体制を整えている」
前節のいわき戦に勝利した町田は単独首位に浮上。また現在5連勝中と、順調に歩みを進める“黒田ゼルビア”の現状について、強化トップの原靖フットボールダイレクター(以下、原FD)がエルゴラッソの取材に応じた。
6試合で1失点と強固な守備力をベースに勝点を積み重ねる黒田ゼルビア。原FDは現状のチームについて、「出来過ぎな感はある」と話した上でこう評した。
「サッカーは相手あってのことですが、自分たちがどうあるべきか。それをブレずにやってくれています。そのやり方が一番勝利に近いという形を選択していますし、選手選考も含めて、勝利にフォーカスした結果が、現状の戦績を勝ち取っている要因と見ています」
前節のいわき戦は出場機会に恵まれなかった黒川淳史が投入2分後に決勝点を奪取。いわき戦を迎えるまでは途中出場の荒木駿太が3試合連続ゴールを決めており、ジョーカーたちの活躍も決して見逃せない。交代選手が活躍することはチームマネジメントがいい形で循環していることの証。原FDは「日常の練習から分け隔てない競争原理を生んでいること」を要因の一つに挙げた。
その一方で今季のチーム編成は35名体制と、一歩間違えれば戦力の“ダブつき”が懸念される。さらに前述の黒川、荒木、沼田駿也ら新戦力は、J1復帰や個人昇格、あるいは将来的な海外移籍も見据える選手たちを意図的に集めた経緯がある。そのぶんだけ、より競争は激しくなるため、18人のメンバーに入ることも至難の業だ。そのため強化部はメンバー外やそのボーダーライン上にいる選手たちと定期的な面談の場を持つことで、モチベーションの維持に務めているという。原FDは言う。
「高いレベルの選手を数多く抱えることは、クラブにとってはいいことです。ただ町田で昇格することがベストではある中、選手個々のキャリアを考えると、将来的にはJ1や海外へ行きたいという選手が集結しているので、われわれとしても、選手たちにはさまざまなアプローチをしています。
黒田監督も含めて、話していることは、現状はなかなかメンバーに入れないけど、必ず力を必要とする日が来るということ。またJ2は42試合もあるし、インターナショナルマッチウィークの中断もなくリーグは進行するため、必ずチャンスは来るということ、です。仮にメンバーに入れなくても、今後レギュラーとして試合に出るために、毎日の練習に取り組むことが必要だと話しています。でも仮にチャンスがないなら、今後のキャリアもあるので、継続的に話をしていこうという話は、正直にしています。いつ出ても活躍できるように、アイドリングさせていかないと。現状はそれがうまくいっています」
そうした強化部のアプローチが、黒田監督の円滑なチームマネジメントに寄与している部分はあるだろう。
なお、春の移籍ウインドーが3月31日付で閉まる前に、町田はC大阪から藤尾翔太を獲得。またこの間は高橋祥平が神戸に期限付き移籍するという町田サポーターにとっては、寂しい別れもあった。
藤尾の獲得に関しては、左アキレス腱断裂で長期離脱を余儀なくされた髙澤優也を補填する形に見えなくもない期限付き移籍加入だったが、どちらかと言うと、ミッチェル・デュークが豪州代表の活動で離脱することを見越した上で獲得した側面が強いという。なお藤尾に関しては、今季のチーム編成を整える段階から必要な選手としてリストアップしてきた経緯がある。「今回はタイミングがうまくハマった」と原FDが言うように、C大阪サイドと粘り強く交渉した結果、勝ち取った移籍だ。
このように強化部サイドもさまざまな側面から、指揮官が掲げる「J2優勝」を果たそうと脇目も振らず尽力している。その原動力について、原FDはこう話した。
「今年の目標設定はJ2優勝、J1昇格なので、一刻の猶予も許されない緊張感で体制を整えていることは事実です。クラブ側の意向にコミットしようという姿勢の表れ、そうとも言えるでしょうか」
単独首位浮上後、初めての試合はホームでの藤枝戦。日程の妙か。町田としては、いわきに続き、初のJ2昇格を果たしたチームとの連戦になる。いわき戦は終了間際の決勝点と、最後の最後まで苦しめられたように、近年の昇格組は“台風の目”になる傾向が強い。それだけに原FDは「藤枝は強いし、侮れない」と警戒心を露わにしていた。
【試合情報】
ゼルビアアシスト祭開催!!
明治安田生命J2リーグ第7節
4月2日(日)14:00キックオフ
FC町田ゼルビア vs 藤枝MYFC
町田GIONスタジアム
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4試合連続クリーンシート勝利へ。ポープ・ウィリアム「ゴールを守ることが僕の仕事」
終始雨が降り続いていた前節のいわき戦。
スリッピーなピッチ状態はさぞかしGKを苦しめるシチュエーショ ンに見えたが、 むしろピッチ全体が濡れていたことは歓迎すべき状況だった。 町田のゴールマウスを守ったポープ・ウィリアムが言う。 「
ピッチ全体が濡れていたためにボールが滑ってくることが大前提で したし、逆に対応しやすかった部分はありました」 対戦したいわきが町田の最終ラインを攻略しようと、
シンプルに背後へパスを出せば、ポープが果敢に前へ飛び出し、 相手の行手を阻んだ。 43分と53分の局面はその代表的なシーン。今季、 ポープが新たにトライしている背後のスペースケアとプレーエリア の拡大が実を結んだ形だ。 チームは終盤に途中出場の黒川淳史が決勝点を奪取。 ポープの果敢なチャレンジがなければ、 3試合連続のクリーンシート勝利は有り得なかった。 いわき戦のベンチには昨季まで指導を受けた武田治郎GKコーチの
姿があった。十分に会話を交わす時間は取れなかったものの、 かつての“恩師” に成長した姿を見せられたことは疑いようのない事実である。 実際に今季のポープは不老伸行GKコーチとともに、 自身のスケールアップに取り組み、 1試合あたりの走行距離が昨季と比較して、1. 5km近く数値が伸びているという。 このいわき戦はプレーエリアを広げる努力が次第に実を結実してい ることを強烈に印象づけた。 チームは「難しいアウェイ連戦」(黒田監督)を連勝で終え、
今節は奇しくも昇格組との連戦をホーム「天空の城 野津田」で迎える。 対戦相手の藤枝はいわきとは全く異なるチームスタイルであり、 攻撃マインドに振り切ったボール保持志向の難敵だ。 ビルドアップからの前進を図る藤枝に対して、 町田としてはプレスで相手をハメ込み、 奪ったボールをカウンターで仕留めるアプローチが有効だろう。 ただし町田のプレスを相手のクオリティーが凌駕することも想定さ れるため、ポープは「ハマり切らないときは、 辛抱強くやらなければいけない」と警戒する。 今季の町田はCBの陣容が変わり、
単純に最終ラインの耐久力が上がった。 それでも鋭い枠内シュートが飛んでこない保証はない。 仮にそうなれば、最後の最後はGKの出番である。ポープは言う。
「現代サッカーでGKに求められるものは、ゴールを守ることが疎かになっている部分がある。 そこをもう一度突き詰めていきたいし、 ゴールを守ることが僕の仕事です」 4試合連続クリーンシート勝利へーー。町田のゴールマウスには、
進化を遂げたポープが立ちはだかる。
【試合情報】
ゼルビアアシスト祭開催!!
明治安田生命J2リーグ第7節
4月2日(日)14:00キックオフ
FC町田ゼルビア vs 藤枝MYFC
町田GIONスタジアム
https://www.zelvia.co.jp/news/news-228280/