EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2023.7.6(Thu)

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  • 天皇杯の雪辱も兼ねた舞台。町田の下田北斗、国立への思い

    天皇杯の雪辱も兼ねた舞台。町田の下田北斗、国立への思い

     願いを乗せたクロスボールは、土壇場での同点ゴールという形に結実。その瞬間、新国立競技場に大分サポーター歓喜の声がこだました。

     浦和と大分が頂点を争った21年度の天皇杯決勝。大分は90分にペレイラの同点ゴールで追いつき、試合は終了間際に1-1のタイスコアへともつれ込んだ。同点ゴールの瞬間、アシスト役を担った下田北斗は「いけるかも」。そう思ったという。

     ところが、それも束の間。後半アディショナルタイムの90分+3分だった。浦和にCKを与えると、セットプレー崩れの展開から槙野智章が決勝点をもぎ取り、大分の天皇杯制覇は潰えた。下田がこう述懐する。

    「フロンターレとの準決勝は、延長戦に決められてその後追いつき、PKで勝ち上がっていたので、「いけるかも」と思った自分たちが甘かったです。1-1での延長戦でもよかったのに、必要以上に前掛かりになっていましたし、誰も口にはしていなかったですが、このままいけば勝てるかなという甘さみたいなものがありました。そのシーズンは降格も決まっていましたし、国立まで詰め掛けてくれた多くのサポーターの方々に、勝利と天皇杯優勝を届けたかったのですが…」

     新国立でのプレー経験を持つ町田の現所属選手はごく少数。近々でプレータイムも長かった選手は下田を置いてほかにはいない。「サッカー選手として、一度は立っておきたい舞台」に、下田は「おー」という驚きとともにピッチインしたが、新国立は決して良い思い出ばかりが残っている日本サッカーの“聖地”ではない。

     あれから約1年半以上。今季から町田のユニフォームに袖を通した下田が再び、新国立の舞台に立てるチャンスがやってきた。今回はJ1自動昇格圏を争う2位・東京Vとの『東京クラシック』だ。
    「日本サッカーの“聖地”で試合をすることは、クラブが注目されることにつながりますし、クラブの知名度を上げるいい機会になると思っています。たくさんのお客さんの前でプレーをして、ぜひ勝ちたいですね」

     町田史上初の国立開催。下田にとっては、天皇杯の雪辱も兼ねた舞台だ。


    【試合情報】
    国立でJ2初開催!!
    明治安田生命J2リーグ第25節
    7月9日(日)18:00キックオフ
    FC町田ゼルビア vs 東京ヴェルディ
    国立競技場
    https://www.zelvia.co.jp/news/news-237194/

    文・写真:郡司聡(エルゴラッソ町田担当)