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「国立で勝つことでクラブとしての成長が加速する」。前回対戦のヒーロー、町田の下田北斗 が誓う“約束”
チームメートがゴールを決めてくれることを託して、後半開始からピッチに立った下田北斗は、鋭利な縦パスとクロスボールを打ち込んだ。ところが縦パスから作ったチャンスは荒木駿太のシュートが相手守護神のファインセーブにあい、クロスからのミッチェル・デュークによるヘディングシュートは、相手守護神の守備範囲に収まった。
最終盤に相手を押し込み、ゴールまであと一歩に迫った前節の新潟戦。下田のチャンスメークは実らなかったが、「今後も前線の選手に決めてもらえるようにいいボールを届けていきたい」と前を向いた。
0-0で勝ち切れなかった新潟戦を経て、今節は浦和とのリターンマッチ。埼玉スタジアム2002での前回対戦は終了間際に下田が緊張感の中でPKを決めて2-1で勝ち切ったが、今回の対戦は浦和が監督交代直後の試合となるため、不透明な部分が多く、前回対戦は参考にならないかもしれない。
ましてや浦和戦は仙頭啓矢が累積警告による出場停止を余儀なくされる上に、柴戸海は浦和が期限付き移籍元のため、ピッチに立つことが叶わない。ボランチが駒不足の中、下田は「自分のよさを出して貢献したい」と意欲を隠さない。
また浦和戦は今季三度目の国立ホームゲーム。昨季の1試合を含め、3戦未勝利の国立で初勝利を勝ち取る意義は大きいと下田は言う。
「国立で勝つことでクラブとしての成長が加速しますし、たくさん応援に来ていただける方々の思いも汲み取って期待に応えたいです。イチサッカー選手として素晴らしいスタジアムでプレーできることが幸せですし、みんなで勝点3を勝ち取りたいです」
優勝争いをリードする町田はチーム編成を再編し、この夏のウインドー期間で町田を去った選手は二桁に迫った。特に副将という同じ立場でチームを支えてきた奥山政幸の離脱は、さすがに下田も肩を落とした。
それでも、背番号18はすぐに立ち上がった。「(J1で)優勝してほしい」という仲間の意思を託されたからだ。「残された選手たちには責任がある」(下田)。チームを離れた仲間に最高の報告をーー。その一心で、下田は勝利だけを希求している。
【ホームゲーム情報】
明治安田J1リーグ第29節
8月31日(土)18:00キックオフ
FC町田ゼルビア vs 浦和レッズ
国立競技場
https://zelvia.jp/kokuritsu20240831/文・写真:郡司聡(エル・ゴラッソ町田担当)