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アルゼンチン出身のMFマルセロ・ビダルが加入。山口デビューは最短で第24節・岡山戦
山口は20日、アルゼンチン出身のMFマルセロ・ビダルの加入合意を発表した。ビダルは、アルゼンチンの名門・インデペンディエンテの育成組織出身で、昨夏からボリビア1部のブルーミングに在籍した。
同22日から山口の練習に参加し、初練習の前にカルロス・マジョール監督とともに記者発表を行った。マジョール監督がビダルの存在を知ったのは、彼が16歳でユースチームに所属していたころだという。ビダルの特長について「アグレッシブな守備的MF。ボールを取り返す意識も奪う能力もあり、シュートも打てる」と高評価し、「ハーフラインでチームのバランスを取ってほしい」と期待する。
幼いころから日本に来ることを夢見ていたというビダルは「日本のサッカーに参加できてうれしい」とさわやかな笑顔を見せ、「早く慣れて、チームを助けられるように頑張りたい」と意気込む。「レノファはビルドアップからプレーをしたり、パスを回したりと良いところがあるが、修正が必要な点もある。チームメートを信じて気持ちを一つにし、浮上に向けて頑張りたい」とも。
本契約はメディカルチェック終了後に締結され、試合への出場は7月23日の第24節・岡山戦から可能となる見通しだ。
文・写真:田辺久豊(エルゴラッソ山口担当)
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新潟の救世主となれるか。タンキが初練習に参加
新潟は22日、ブラジル人FWドウグラス・タンキ(本名=ドウグラス・ウィリアン・ダ・シルバ・ソウザ)の移籍加入内定を発表した。タンキは188cm、92kgの大型FW。2016-17シーズン、メキシコ2部のカフェタロス・デ・タパチューラで28試合に出場し、10得点を挙げている。2015シーズンにはJ2群馬でプレーし4試合1得点(当時の登録名はタンケ)。2度目のJリーグへの移籍となる。
クラブのリリースによると「強靭なフィジカルを活かして重戦車のようにゴールに突き進むストライカー。利き足の左足はもちろん、右足、ヘディングから繰り出すパワフルで正確なシュートが持ち味で、高い決定力で得点源となる」とのこと。本人はクラブを通じて「チームの状況はよく理解していますが、チームメイトとともに、力を合わせて目標を達成できるようにがんばっていきたいと思います」とコメントしている。
タンキは21日夜に来日し、22日から新潟の練習に参加。この日は天皇杯2回戦に出場したリカバリー組の選手たちとともに、ジョギングで汗を流した。
28日にはクラブハウスで移籍加入内定会見が行われる。
文・写真:野本桂子(エルゴラッソ新潟担当)
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天皇杯で新体制初の完封勝利を収めた大宮。確かな手ごたえを得て、広島との決戦へ
21日の天皇杯2回戦・tonan前橋戦で3-0の勝利を収めた大宮。下のカテゴリーのチームが相手だったとはいえ、伊藤彰監督体制で初の完封勝利とあって、チームはまた新たな自信を手に入れた。
「天皇杯では力関係とかは関係なく、しっかりゲームをコントロールした中で無失点に抑えて、複数得点を取って勝つというのは目標にしていたこと。難しいゲームになることは分かっていたので、そういう面では良かったかなと」(伊藤監督)
最も重要だったのは、偶然の無失点ではなく、指揮官が言うようにゲームコントロールに成功しての無失点だったことだ。うまくいかない前半にも焦れることなく戦い、パワーの掛けどころをチームで共有して3点を奪いながら、守備面でもスキを見せなかった。
今週末には広島との下位直接対決が待つ。「しっかりとしたゲーム運びをできるというのが、広島戦に向けた積み上げだったのかなと。その辺はスキなくやらないといけない」と伊藤監督が言うように、大会や相手は違っても、チームとして一つのモデルケースを示せたことは収穫と言っていい。
現時点では広島のほうが順位は下だが、チームには「広島さんの力はこの順位にいるようなものじゃない」(伊藤監督)という共通認識がある。ここまで伊藤監督の下で無敗を続ける大宮だが、驕ることなくチャレンジして勝利を目指す。
文:片村光博(エルゴラッソ大宮担当)
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強力最終ラインが実現か。韓国代表DFチャン・ヒョンスがFC東京復帰!?
FC東京が、韓国代表DFで中国スーパーリーグの広州富力でプレーするDFチャン・ヒョンスの獲得に動いていることが分かった。かつて12年から2シーズンに渡ってFC東京でプレーした経験のあるDFに、再び食指を伸ばしている。
187cmの長身に加え、長短織り交ぜた正確なパスを繰り出す本格派のCBは、現在韓国代表でも主力としてW杯アジア最終予選を戦っている。昨年行われたリオ五輪にもオーバーエージ枠で出場し、U-23韓国代表の主将を務めた。
現在は元・名古屋のドラガン・ストイコビッチ監督率いる広州富力でプレー。昨季まではレギュラーとして活躍したが、今季より中国スーパーリーグの規定変更によりアジア枠が撤廃されたことで、一転して出場機会が激減している状況だ。
今月1日には韓国最大手の通信社『聯合ニュース』が同選手の移籍希望を報じるなど、国内でもその去就が注目されている。FC東京は今冬のオフからすでに再獲得に興味を示していたが、出場機会を失った状況のいま、本格的に獲得に動いている。また加入した場合は、攻撃的な3バックを導入する可能性も浮上。森重真人や丸山祐市とともに、強力な最終ラインを構成する案が出ている。チームは18日のJ1第15節・横浜FM戦、さらに21日の天皇杯2回戦・長野戦で連敗を喫するなど、安定感のない戦いが続いている。チャン・ヒョンスの堅い守備と多様な戦術眼を加えることで、タイトルレースヘの浮上を目指す。
文:西川 結城(エルゴラッソFC東京担当)