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公式戦2ゴール目を決めた坂井大将。次なる目標へ踏み出した第一歩
21日の天皇杯2回戦・町田戦に先発出場した坂井大将。16分、伊佐からの横パスを受けて先制点を挙げた。
坂井にとっては公式戦2ゴール目。初ゴールはU-18在籍中の14年、2種登録にして公式戦初出場を遂げた天皇杯2回戦・ヴェルスパ大分戦で、自ら得たPKを沈めたもの。
トレーニングパートナーとしてブラジルW杯に帯同したのをはじめ、AFC・U-19選手権に2大会連続出場。昨年の16年大会では主将としてチームを率いアジア制覇を成し遂げ、10年ぶりのU-20W杯出場を果たすなど、代表では輝かしい実績を積んできたが、大分では出場機会に恵まれず、悶々とした日々を送っていた。
「得点はできたけど、個人的には30点」と自身には厳しい評価ながら「町田戦のメンバーはいつも練習試合で一緒にやっている仲間。みんなで絶対やってやろうと話していた。その一丸となっている感じがうれしかった」と試合を振り返る。
これを機に大分での出場を増やしたい。将来を嘱望される重圧とも戦い続ける生え抜きが、次の目標に向け新たな舵を切った。
文・写真:ひぐらしひなつ(エルゴラッソ大分担当)
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“鬼門突破”へ。過去を知らないC大阪のMFソウザが新たな歴史を作る
C大阪にとって、今節のJ1第16節・仙台戦での要注意人物の一人が、現在得点ランク2位タイにつけているクリスラン。そのクリスランが仙台への加入を決めたとき、彼にアドバイスをした一人がC大阪のソウザだったという。
「僕には日本の良い部分しか見えていないので、良いことだけを言いました(笑)。彼とは、ブラジルで一緒にプレーしたことはないが、どんな選手なのかは知っています。危険な選手だと思います」。クリスランについて尋ねると、ソウザは茶目っ気と真剣さを交えてそう語った。
また、今節の舞台であるユアテックスタジアム仙台では、C大阪は03年の1st第8節(2●1)以来、勝利がない。まさに鬼門と呼べるスタジアムだが、「そういった(勝てていない過去がある)アウェイでも、自分たちの力を発揮する準備はできている。リーグ戦の前節・清水戦は出場停止で、チームに貢献したい気持ちが増した。上から試合を見るのは好きではないからね」と語るソウザが、新たな歴史を作る原動力となる。
文:小田 尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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39歳を迎えた磐田の中村俊輔。絶滅危惧種のトップ下でタクトを振るい続ける理由とは?
24日、磐田の中村俊輔が39歳の誕生日を迎えた。
「理解ある人たちに囲まれて今までやれているのは、幸運なこと。こういうタイミングだからこそ、周りの方への感謝の気持ちを持って、あらためて考える日だと思っている」と、自身を支えてくれた人々への思いを口にした。
純粋なトップ下が絶滅危惧種になりつつある現代、それでも攻撃の核としてタクトを振るい続けているサックスブルーの10番は、横浜FM時代のある出来事がいまにつながっていると明かした。「樋口(靖洋)さん(が監督)のときにトップ下をやらせてもらって、あそこがターニングポイントだったかなと思う。勝ち点3をもぎ取るようなプレー、『0』から『100』に持っていけるようなプレーができるポジションを、もう一度33、4歳でやることができた。それが大きかったかな」
今節のFC東京戦は39歳になって迎える最初の試合だが、「いつもどおり。勝ち点3を目指してやるだけ」と述べた。変わらぬ姿勢で、チームに3連勝をもたらす構えだ。
文・写真:青木 務(エルゴラッソ磐田担当)
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二つの意味でのメモリアルゴールも、高崎寛之にとっては通過点に過ぎず
3試合ぶりの勝利を挙げた、前節・群馬戦。その決勝点は、21分に高崎寛之の左足から生まれた。
左サイドからのクロスにニアで反応しようとしたところを、群馬DFに倒されたとしてPKの判定。これを自ら右足で蹴るも、「駆け引きに失敗して」(高崎)一度はGK清水慶記に防がれてしまう。しかし眼前にこぼれ球が転がってきたことで、今度は左足で確実に押し込んだ。
このゴール、実は自身のJ2通算50得点目となる記念ゴールだった。その件についても「特に(感慨は)ない」と平然と語る辺り、自己の成績に執着しない高崎らしい。ちなみに、このゴールはクラブのJ2通算250得点目となる記念ゴールでもあった。二つの意味を持つメモリアルゴールを同時に記録したことになる。
「(50得点の)大半のゴールは松本で取ったもの。これからも積み重ねられれば」とすでに前を向く高崎。このゴールはあくまでも通過点であり、今節・岡山戦で通算記録を更新したいところだ。
文:多岐太宿(エルゴラッソ松本担当)
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堂安律の海外挑戦に刺激。三好康児が強くした思い
23日、今節の対戦相手であるG大阪のMF堂安律が、オランダのフローニンゲンに移籍することが決まった。そんな同世代の海外移籍に対して「身近にそういう選手が出てきたことは個人としても刺激になる」と答えたのは川崎FのMF三好康児だ。
先月のU-20W杯で同僚だった堂安の移籍。海外思考が強い三好にとっても「結果を残せばそういうチャンスは必ず出てくるんだなとあらためて思う機会になった」と、同世代の旅立ちに刺激を受けている様子。そして、何よりも結果を残すことの重要性を感じるきっかけになったという。
「チャンスを自分が生かせれば、必ずそこはつながってくる部分だと思っていたけど、それがより現実的に感じられるようになったのが一番。(堂安)律は特に代表でも一緒にやっていたので、負けていられないという思いになった」
週末にはG大阪でラストマッチとなる堂安との試合が待っている。出場機会があるかは分からないが「僕は僕で自分のことに集中できればいい」と語った三好。もし互いにピッチに立ったときには、同世代同士の対決に注目したいところだ。
文・林遼平(エルゴラッソ川崎F担当)
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鎌田大地のフランクフルト入りが決定的に…独誌は「スピード」や「素早い判断力」を紹介
ドイツ誌『キッカー』は23日、日本代表MF長谷部誠が所属するフランクフルトがMF鎌田大地の獲得でサガン鳥栖と合意に至ったことを伝えた。選手と新クラブの間の契約における詳細を残すも、取引が「成立間近」であるとしている。続きは…(提供元:goal.com)
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恩返し弾を決めて主役の座に!古巣で首位の福岡戦を前に臨戦態勢の愛媛・西田剛
「モチベーションが上がらない要素はひとつもない」
今節、首位・福岡との対戦に向けてより一層気持ちを奮い立たせているのが愛媛のFW西田剛だ。
西田にとって、今節の対戦相手となる福岡は12年から2年間プレーをした古巣。「福岡は僕がプロで初めて移籍したクラブ。温かいサポーターも多いし、知っている選手もまだいる」と思い入れは十分。だからこそ、この一戦を心待ちにし、楽しみな気持ちがこみ上げてくる当然のこと。ましてや福岡は、現在首位に立つぶつかり甲斐のある相手だ。ゆえに「燃えないわけがない」とそのボルテージはMAX状態に達する。
西田は直近のリーグ戦3試合で出場はなかったが、21日におこなわれた讃岐との天皇杯2回戦では先発出場。「天皇杯に先発で出させてもらって試合の感覚もつかめた。良い状態で臨める」と臨戦態勢は整っている。
唯一福岡との古巣戦でプレーをした15年J2第2節では、西田の代名詞とも言えるダイビングヘッドで鮮やかな先制点を奪取し勝利に大きく貢献。今節においても「ボールを呼び込んで得意な形を出す」と再び恩返し弾を決めて主役の座に躍り出るつもりだ。
文・写真:松本隆志(エルゴラッソ愛媛担当)