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浦和とのリベンジマッチを前に、「この半年間、いろんな面で成長できたと思っている」と自信をのぞかせるC大阪・柿谷曜一朗
現在、明治安田J1はサマーブレイクに入っているが、浦和対シャペコエンセのスルガ銀行チャンピオンシップが8月15日に開催される関係で、他カードは8月13日に予定されている第22節のC大阪対浦和が、今週末、ヤンマースタジアム長居にて行われる。
第18節を終えて首位に立ったC大阪が、8位の浦和を迎え撃つ構図になる一戦だが、「(首位として8位を迎える感覚は)全然ない。クラブとしても、まだまだ敵わない相手だと思っている。伝統のあるクラブに、いまの順位で勝っているからと言って、上回っているわけではない」とキャプテンの柿谷曜一朗は謙虚に話す。
それでも、「1試合、1試合は別。しっかり全員が全力でやって、いい結果を出したい。(敗れた第2節は)チームの完成度の面でボロ負けやった。この短期間でどこまで変われたか分からないけど、この半年間、自分たちもしっかりやって、いろんな面で成長できたと思っている」と自信ものぞかせる。
また、最高気温が35度を超える酷暑の中、他クラブがサマーブレイクに入っている期間で試合が続くことについては、「勝てば試合が続くことがプラスになったと言えるし、負けたら疲労の影響だと言われる(笑)」と茶目っ気たっぷりに話し、「選手は一生懸命やるだけ。俺の場合はマル(丸橋祐介)が俺の分も走ってくれている。マルとじゃないと、左サイドでこんなにいい関係でプレーできていない」とサイドでコンビを組む丸橋に感謝の言葉を述べた。
セビージャ戦では、敵将のエドゥアルド・ベリッソ監督から賛辞の言葉も引き出した2人。進境著しい浦和の関根貴大と対峙する“桜の左”に、今節も注目したい。
文:小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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カシマスタジアム、スマートスタジアム化へ。高密度Wi-Fi網「Antlers Wi-Fi」を導入
21日、鹿島アントラーズが指定管理を担っている茨城県立カシマサッカースタジアムにおいて、最新のスタジアム高密度Wi-Fi網「Antlers Wi-Fi」を導入することを発表した。22日の明治安田ワールドチャレンジ・セビージャ戦から来場者は無料で利用できるようになる。
スタジアム内の観客席、VIPエリア、コンコース、スタジアム諸室等に全455ものアクセスポイント(AP)が高密度に設置されるのは国内最大級の規模。
Antlers Wi-Fiに接続すると開くことができるポータルサイトである「Antlers Wi-Fi Portal」では、動画コンテンツやファンクラブ限定の動画コンテンツなどを用意。スタジアム来場者にはDAZNの試合中継も無料で視聴できるというだけに、遅延なく視聴ができればスタジアムでの試合観戦方法も変わるだろう。
今後は、ポータルサイトからグルメスタジアムとして名高いカシマスタジアムのフードをデリバリー注文できるなど、サポーターの体験価値を高めるサービス拡充を視野に入れている。スマートスタジアム化へ一歩を踏み出した。
文・写真:田中滋(エルゴラッソ鹿島担当)
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「僕の明るさをみんなに伝染させたい」。大分デビューが近づくシキーニョの決意
6月18日に湘南から期限付き移籍加入したシキーニョが、明治安田J2第24節、ホームでの水戸戦から出場可能となる。
合流して1ヵ月、練習試合ではスピード感あふれるプレーを披露し、自慢の左足からクロスで得点もアシスト。主力組でプレーする機会がなかなかなかったため、連係面はまだこれからという感じだが、三平和司は「スピードがあってドリブルもクロスもうまい。ポジションにもよるが、ある程度は個でいけるのではないか」と感触を語った。
合流初日に早速、坂井大将にイジられたと笑っていた助っ人は、その後も順調にコミュニケーションを深めた模様。ただ、いちばん最近覚えた日本語は「募金オネガイシマス」だという。7月初旬の九州北部豪雨災害を受けてスタジアムで支援募金に立ったときに、チームメートと肩を並べて大きな声で呼びかけた。
「サッカーができるのは本当に幸せなこと。良いプレーを見せて、僕の明るさをみんなに伝染させたい」と話す。いまだ避難生活を送る被災地の方々にも、少しでも良いニュースを届けたい。
文・写真:ひぐらしひなつ(エルゴラッソ大分担当)
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私服? いやこれが遠征用の移動着! 愛媛・河原和寿、支給してくれた社長の男気に「恩返しを」
今節・アウェイ松本戦への遠征出発直前。愛媛・河原和寿の表情はいつも以上に涼やかだ。
黒のオシャレなシャツにカジュアルなデニムパンツ。この出で立ち、実は私服ではなく、この7月からチームに支給された遠征用の移動着なのだ。
遠征の移動着といえばスーツが定番。愛媛もこれまではスーツが移動着だったが、この夏からカジュアルスタイルに方向転換。「スーツが主流でこんなカジュアルな移動着は少ない。みんなでまとまって着ているとよりオシャレ感が増して良い」(河原)と選手たちにも好評だ。
実はこの移動着、今季よりクラブの社長に就任した村上忠社長が経営する「RA.SHIN.K(ラシンク)」というアパレルブランドのもの。シェイプされた体を持つ選手たちが着るとそのシルエットはさらに美しく映えるが、熟練の職人による細やかな作りゆえに「一人分だけでもけっこうな金額になる」(河原)とのこと。しかし、村上社長は選手、スタッフ全員に支給した。
「サッカーだけじゃなくて、こういう身だしなみのところから社長が先頭を切ってやってくれていることには本当に感謝」と河原。だからこそ「そのぶん、しっかりと結果を出して社長に恩返しをしないと」とその“男気”に対し、プレー、そして結果で応えたいと意気込んでいる。
文・写真:松本隆志(エルゴラッソ愛媛担当)
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22日にバンコクでのムアントン戦を控える札幌、チャナティップは後半にムアントンの選手としてプレーも?
7月22日にタイの首都バンコクで同国の強豪、ムアントン・ユナイテッドと国際親善試合をする札幌は20日の夜に札幌市内を出発。21日の早朝に同地に到着すると、この日は夕方から試合会場となるSCGスタジアムで練習を行って試合への調整を行うことになる。
注目はやはりタイ代表FWチャナティップ・ソングラシンだろう。対戦相手のムアントンは“タイのメッシ”としてタイさらには東南アジアで圧倒的な注目を集めるこの人気選手の古巣。前半は札幌の選手として、後半はムアントンの選手としてプレーをするプランもあり、会場は大いに盛り上がりそうである。
Jリーグデビューも近いチャナティップは「ワクワクしている。札幌のユニフォームを着てプレーできるのはすごく光栄なこと。Jリーグの選手としてプレーをすることは、大きな目標のひとつだった」と高まる意気込みを隠さない。また、この試合の会場では北海道の名産品を紹介するブースなどが設置される予定となっている。近年の北海道はタイからの観光客が着実に増加しており、この試合は北海道とタイとの親密感をより高めるイベントにもなりそうだ。「クラブの知名度や価値を高める意味でも、意義のある試合」と四方田修平監督。
また、月末の29日にはリーグ戦のホームゲーム・浦和戦が控えており、この試合がチャナティップにとってJリーグでのリーグ戦デビューとなる可能性もある。それに向けて3万本のタイ国旗が来場者に配られる予定となっており、ここもまたタイとの距離感が一気に縮まる場となりそうである。
文:斉藤宏則(エルゴラッソ札幌担当)
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町田の遠藤純輝、慣れ親しんだ長良川での古巣戦へ。「町田のために全身全霊を懸けて戦う」
今季、岐阜から完全移籍で加入した遠藤純輝にとっての今節は、慣れ親しんだ長良川での古巣戦となる。かつての庭だった長良川にアウェイチームの一員として乗り込むのは初めてのこと。そのため、本人にとっては「どんな気持ちになるのか分からない」という。しかし、特に仲の良かった田中パウロ淳一や風間宏矢などの若手選手や、在籍当時はお世話になったという田森大己ら元チームメートとの再会が楽しみで仕方がない。
試合2日前の紅白戦では2本目で主力組の2トップに食い込むなど、まずはメンバー入りへ猛アピール中。なんとしても長良川のピッチに立ちたい遠藤は「試合に出られるようであれば、切り替え、アクション、ボール中心の守備。そうしたチームとしてやるべきことをしっかりと表現したい」と語る。
岐阜県外で生活をしたことのなかった生粋の“岐阜っ子”が故郷を離れて、約半年が過ぎた。「町田のために全身全霊を懸けて戦う」と決意を語る町田の17番に、長良川のピッチに立つチャンスは訪れるだろうか。
文:郡司聡(エルゴラッソ町田担当)
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山形の風間宏希に第一子誕生。「娘のためにも頑張らないと」と新たな決意
山形の風間宏希に第一子の女子が誕生した。父でもある風間八宏監督が指揮する名古屋との試合を終えた直後、ちょうどチームがオフの日の誕生となった。
風間は病院へ直行。しかし、「立ち会うための授業を受けていなかった」ため、奥さんと同じ部屋で分娩を見守ることはできなかったそうで、第一声は壁を隔てて聞くこととなった。それでも、「赤ちゃんが泣いたときはすごい感動した」と話し、「大人になるまでは責任を持って、しっかりとした生活をさせてあげたいなと思いました。娘のためにも頑張んないとなと思います」と、淡々と語る中にも新たな決意を滲ませた。
新米パパゆえ、今後の生活では何かと戸惑うこともあると思うが、、チーム内でパパ業の参考にしたい選手を聞いてみると、「(松岡)亮輔さんは(クラブハウスのロッカーが)隣でよく話をしていたので、亮輔さんにはいろいろ聞くかなと思います。あと、ダマくん(児玉剛)とそういう話をよくするので、その二人にいろいろ聞きたいなと思います」とのこと。
山形はリーグ戦4連敗中で、ここ2試合は無得点に終わっている。ゆりかごを揺らし、5試合ぶりの勝利を目指す。
文:佐藤円(エルゴラッソ山形担当)
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千葉戦での誤審について、讃岐・北野監督は“順序違い”の謝罪に困惑顔
19日におこなわれたJFAレフェリーブリーフィングの中で、明治安田J2第22節・千葉戦での議論を呼んだ2つの判定がいずれも誤審であったとの見解を示し、上川徹JFA審判委員長は「讃岐には非常に申し訳ない」と言及。そのことについて誤審で被害を被った当事者の讃岐・北野誠監督が口を開いた。
同ブリーフィングにおいて、千葉戦の13分の千葉の先制点となった場面は実際にはオフサイド。そして、79分に讃岐DF武田有祐がエリア内でハンドをおかしたとされ千葉にPKが与えられた場面についても、ハンドの反則はなかったとの見解が示された。しかし、それらで2点を失ったことで結果として讃岐は3-4で敗戦。上川審判委員長は讃岐に対して謝罪の意を述べていた。
北野監督は「(審判委員会が)どういう見解をされるにしても判定が変わらないことは承知している」と理解。その上で「ブリーフィングをやること自体は良いこと」と話したが、上川審判委員長の謝罪の言葉については「マスコミの皆さんへ伝えることも大事だけど、当事者に来ていないというのはちょっと問題」と強い違和感。北野監督をはじめとしたチーム関係者はネットニュースでその知らせを知ったという。
チームとして「気持ちの整理がつかない」(北野監督)という誤審は、ただでさえ早く忘れたいこと。加えて現在讃岐はリーグ戦で降格圏に沈んでおり、ここから挽回していくことに注力するべく気持ちを切り替えたいところ。しかし、今回の審判委員会の“順序違い”の謝罪に「何でまた気持ちを蒸し返してくれているんだ」と誤審の余波でさらに水を差された形に指揮官は困惑顔を浮かべるしかなかった。
文・写真:松本隆志(エルゴラッソ讃岐担当)
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[本日のエルゴラッソ1面]長居の決戦。雪辱か、反撃か
[明治安田J1第22節 プレビュー]
■C大阪 vs 浦和
[3-4-2-1]と完敗。桜よ、浦和を越えてゆけ[明治安田J2第24節 プレビュー]
■横浜FC vs 長崎
レアンドロ“メシア”ドミンゲス、ついに三ツ沢降臨[明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017]
■鹿島 vs セビージャ
スペインの強豪に迫ったあの夜の再演を