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開幕4連敗の愛媛。サポーターから送られたエールと辛辣な横断幕
愛媛は17日にホームで行われたJ2第4節で熊本に敗れ、開幕から続いている連敗の悪い流れを断ち切れなかった。不名誉なクラブの開幕連敗記録が4に伸びると同時に、リーグ順位も最下位へと転落。そして、この結果を受け、試合後には昨季後半からの苦しいチーム状況を憂うホームサポーターらが間瀬秀一監督の指揮続投に疑問を呈す横断幕を掲げた。
試合後、肩を落としてサポーターの前に挨拶にいく選手たちに送られたのは熱いエールだった。
「苦しいと思うけど、俺たちは信じているから頑張ってくれ!」
これには選手たちも「こんな結果だけど、サポーターのみんなは試合後も『信じている』と声を出してくれていた。そんなサポーターの声に応えたい」(有田光希)と勇気づけられたと話す。
一方で、選手たちがその場から去ると辛辣なメッセージが書かれた横断幕が掲げられた。
“このままでいいの? 村上社長 児玉強化部長 手遅れになる前に決断を”
名指しこそしていないものの、そのメッセージが間瀬監督に向けられたものであることは明らかで、その指揮の続投に疑問を唱え、フロントに訴えかける内容であった。
この横断幕に対して間瀬監督は「自分に(チームを指揮する)その権利がある間は戦い続ける」と自らの仕事に集中するスタンスを崩さなかったが、“手遅れ”の意味がJ3降格であるとすれば、「誰が監督であろうが、このクラブをJ3に落とすことは絶対にやってはいけない」と、サポーターから伝わった大きな危機感に神妙な面持ちを浮かべていた。
文・写真:松本隆志(エルゴラッソ愛媛担当)
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菅沼実氏が引退、指導者の道へ。浦和の李忠成は「彼のような選手を育てて」
5日に自身のSNSを通じて現役引退を発表し、現在は九州産業大コーチとしてのセカンドキャリアをスタートしている菅沼実氏について、元チームメイトで同い年の浦和・李忠成が取材に応じた。
「(柏で)一緒にプレーしたし、同級生で仲が良かった。すごくいい選手で、刺激を受けて、自分もここまでプレーの幅が広がった。一緒に切磋琢磨した仲間が引退するのは残念ではある」
特に06年、07年と柏がJ2降格の憂き目にあったあとの2年間の躍進には、菅沼と李の活躍が欠かせなかった。フランサ、李、菅沼、谷澤達也(相模原)…。「すごく特徴のあるメンバーでしたよね」。李も述懐する。
同級生の引退を悲しみながらも、「あいつならしっかりやるだろうし。彼のような選手を育ててほしい」と話した李。李本人は、なかなかレギュラーで試合に出られない時期が続いている。それでも、「うまい、下手じゃない。気持ちを見せたプレーで、チームに貢献したい」とリーグ戦未勝利の続く浦和に良い刺激を投入したいと意気込んでいた。
文:田中直希(エルゴラッソ浦和担当)