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古巣戦を控える栃木のヘニキ。岐阜への思いと試合への意気込みを語る
次節、古巣の岐阜との初対戦を控えるヘニキは「岐阜は自分が初めて日本でプレーしたチームです。みんなが温かく迎えてくれたし、3年間でたくさんの友人ができました。これからも私の中でずっと思い出に残る街だと思います」と今回対戦できることを楽しみにしている様子だ。
ヘニキは14年と15年、そして昨季と3年間にわたって岐阜でプレー。岐阜のサポーターからは移籍したいまでも栃木での活躍を気にかけた励ましや応援メッセージをもらうことがあるといい、「本当にうれしいし、自分が岐阜でやっていたことが間違いではなかったのだと受け止めていますよ」と、いつもの愛くるしい笑顔を見せた。
「でも、いまは栃木の一員ですし、栃木のために戦って必ず岐阜に勝ちたいと思っています。前節の勝利でチームの重圧がとれて、より自信が戻ってきていると感じるんです」
ヘニキは前節、決勝ゴールを導くアシストを決めるなど開幕からしり上がりに調子を上げている。ヘニキの笑顔あふれるキャラクターはもちろん、ピッチ上での豊富な運動量やパワフルなプレーの数々が、岐阜でそうだったように、少しずつ栃木のサポーターの心をつかもうとしている。古巣戦でどんなプレーを見せたいかと問われたヘニキが言った。
「まず、自分がこうして試合に出られていること自体が幸せだし、その姿を応援してもらっていることが本当に幸せなんです。だから、そういう自分の気持ちが伝わるようなプレーを心がけたいし、栃木のサポーターや岐阜の皆さんに見せたいと思っています」
文・鈴木康浩(エルゴラッソ栃木担当)
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今季大宮に移籍した嶋田慎太郎。ジュニアユースから所属した熊本と初対戦へ
21日の熊本戦で、大宮の嶋田慎太郎は初の“古巣戦”を迎える。ジュニアユースから所属した熊本との対戦は「めちゃくちゃ不思議な気持ちです」と率直な思いを明かすが、愛着あるクラブとの一戦に向けて「自分のゴールで絶対に勝ちたいというのはあります」という意欲にもあふれる。
昨季までのチームメートたちと、昨季までのホームで戦う。対戦が楽しみな選手として「同い年でずっとやっていた上村(周平)ですね」と同期の名前を挙げ、久しぶりとなるえがお健康スタジアムについても「きれいでいいスタジアムですし、今年からロッカールームも新しくなったと聞きました。小さいころからずっとやっていたところなので、すごく楽しみです」と話した。
熊本サポーターからの反応については「ブーイングされるか分からないですけど、優しいので…。どっちでも大丈夫です」とはにかむ。さまざまな“楽しみ”をモチベーションにして、自身の好プレーと勝利につなげていきたい。
文:片村光博(エルゴラッソ大宮担当) -
「複雑な思い」と渋谷洋樹監督。熊本と大宮の縁深き一戦
前節、アウェイでの愛媛戦に競り勝って今季の戦績を2勝2敗とした熊本は、今節ホームに大宮を迎える。大宮と対戦するのは、今季からチームの指揮を執る渋谷洋樹監督が率いていた15年以来3年ぶり。また、今季から藤本主税コーチがトップチームに加わり、高瀬優孝も新加入。熊本からはMF嶋田慎太郎が大宮へ移籍した。クラブの歴史を紐解いても、いずれもNTTのチームを母体にスタートするなど、縁が深い。
そうしたチームとの対戦を前に、渋谷監督は「複雑ですよ」とその胸中を明かす。
「J1での対戦だったらうれしいと思いますが、J2で戦うというのはやっぱり複雑ですよ。大宮について言えば、私が去年はじめに指揮を執って降格してしまったわけで、申し訳ない気持ちもあります。ただ、いまは熊本の監督になったわけですし、われわれも上へいくには重要な試合。個人の能力は高いチームなので、個人個人でなく組織として戦わなくてはいけません」
渋谷監督が大宮を率いていた15年の戦績は1勝1敗のカード。古巣対戦という面でも注目の一戦となる。
文・写真:井芹貴志(エルゴラッソ熊本担当)
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左膝を手術した讃岐の渡邉大剛が約4カ月ぶりに全体練習に部分合流
讃岐の渡邉大剛が少しずつではあるが着実にケガから回復している。
昨年の11月30日、左膝外側半月板断裂の回復出術を受けて全治約4ケ月半の見込みと診断された渡邉。今季は別メニューでトレーニングを重ねながら少しずつ調整してきた。
そして、本日初めて全体練習に部分合流。「約4カ月ぶりくらいですね」と笑顔を見せた。「本格合流はまだまだです」としながらも、段階を踏みながら「焦らずやっていきたいです」と順調に回復している様子がうかがえた。
文:柏原敏(エルゴラッソ讃岐担当)
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古巣戦を迎える金沢の加藤大樹。山口での一番の思い出は「サポーター」
金沢の加藤大樹が今節(21日のJ2第4節)、古巣・山口戦を迎える。
今季、山口から金沢に完全移籍した加藤は、山口のホーム・維新みらいふスタジアムでの一戦に向け、「やっぱり対戦相手としてピッチに立ちたい。成長した姿を見せたいし、できれば得点に絡むプレーをしてツエーゲンを勝たせたいというのが一番」と話した。
加藤に山口での一番の思い出を尋ねると、「山口のサポーター」と即答。そして、こう続けた。
「去年は結構苦しい順位にいたけど、サポーターや地域の応援がすごく身近に感じられるチームだった。本当に温かく、いい人たちだった。連敗が続いたときも、多少のブーイングはあったかもしれないけど、それでも練習を見にきてくれて、直接『頑張ってね』『応援しているよ』『期待しているよ』と言ってくれる人が多かった」。
メディアとしてはどうしても古巣戦=恩返し弾という切り口になりがちだが、「それって恩返しになるのかな?」という加藤の言葉も一理ある。「恩返しとかではなく、金沢が勝つための点を決めたい」と、チームを勝利に導くゴールを狙いにいく。
文:野中拓也(エルゴラッソ金沢担当)
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徳島のアニバルコーチ。「ナイッテンッ!」が選手を強くする
選手だけでなく、新たなスタッフも今季から徳島ヴォルティスの一員になっている。
その中でも存在感が際立っているのがリハビリテーションフィットネスコーチのアニバル。リカルド・ロドリゲス監督と同じくスペイン出身だ。フィジカルコーチのカルロス・スリアーノ(ブラジル出身)もまざり、「バモ!」、「ビエン!」と徳島の練習場はまるで外国。そして、その勢いに負けることなく米田徹ヘッドコーチや中河昌彦GKコーチの威勢のいい声も響き渡り、たまにカオスな状態になっているのが面白い。
さて、そんな中、アニバルが「絶対早いよ!」と選手たちから攻められていた。ハーフコートを10秒で走り抜けるトレーニングをしていたのだが、「ワン、トゥー、スリー……エイト、ナイッテンッ!」と9秒と10秒のカウントを縮めたがる。ストップウォッチで計ってみたが、選手たちが指摘するように「9秒」。アニバルを見ると、どこかしてやったりな笑顔。こうやって選手たちは少しずつ強くなっていく…、のかもしれない。
文・写真:柏原敏(エルゴラッソ徳島担当) -
[本日のエルゴラッソ1面]チャンスをつかめ
[日本代表]
■欧州遠征メンバー発表。当落を分けたハリルの揺るぎない信念[明治安田J2第4節 マッチレポート]
■栃木 vs 讃岐
3バックが奏功。一丸の栃木がJ2復帰後初勝利■水戸 vs 山形
完勝で4戦無敗。水戸が15年ぶりの首位浮上