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“福が満ちる”男、福満隆貴が全体練習に復帰。「チームにプラスになることを常に意識している」
2月27日の練習中に負った左ハムストリング筋損傷で戦列を離脱していたC大阪の福満隆貴が、今週から全体練習に合流している。
加入2年目の今季、福満は宮崎キャンプでアピールに成功すると、清武弘嗣が負傷して空席となった左サイドMFのポジションをつかみ、リーグ戦では開幕先発も奪取。オフサイドと判定されたが、開始6分に柿谷曜一朗の“幻の”ゴールをアシストするなど、印象的なプレーも見せた。まさに、“ここから”という時期でもあっただけに、「チャンスをもらったときにケガしてしまって、悔しい気持ちもあったし、チームに勝ちがない状態で、自分自身、むしゃくしゃする気持ちもあった」と、当時の偽らざる心境を明かす。
それでも、「リハビリしているときから、常に何かチームのプラスαになれるようにと考えてやってきたし、復帰してからも、チームにプラスになることを常に意識している」と話すように、24日の練習でも身振り手振りで味方とコミュニケーションを図り、声を出してチームを活気づけている様子も伝わってきた。
現在、公式戦7戦勝ちなしと苦境にあえぐチームの力になるべく、“福が満ちる”男がピッチ内外で明るく盛り立てていく。
文・写真:小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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東京学芸大と練習試合を行った鹿島はドローに終わる
24日、鹿島はクラブハウス練習場で東京学芸大と練習試合を行い2-2の引き分けに終わった。
開始早々、相手の素早いプレスからボールを失い、鹿島ユース出身の色摩雄貴にゴールを奪われる苦しい展開となる。前半、さらにミスから失点を重ねると攻撃のリズムを作れず金崎夢生が1点を返すのみに終わる。
後半になり、テンポのいい攻撃が見られるようになるとボールをほぼ支配したが、今度はなかなかゴールを割ることができない。終盤、CKのクリアがそのままゴールインする相手のオウンゴールもあり、辛くも同点で試合を終えた。
文・写真:田中滋(エルゴラッソ鹿島担当)
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湘南のイ・ジョンヒョプ、連係向上のカギは勉強中の日本語
今季湘南に加入し、来日してからまだ半年も経たないイ・ジョンヒョプ。当然練習も取材も通訳つきの対応だが、日本語の勉強は進んでいるようだ。いまのところ覚えた日本語は「切り替え」「待て」「右、左、後ろ」など、ピッチで使われるもの。「日本語は難しいですか?」との問いには、通訳を介せず「難しいです」と日本語で返し、苦笑いした。
ただし、チームメートとの関係は良好だ。「彼は裏に抜けるのが特長なので、それを生かせるように」と皆が口をそろえて語る。チームも彼のスタイルは十分に理解しているようだ。
ここまでの試合では、イ・ジョンヒョプが孤立してしまう場面も多い。それは本人も課題と自覚している様子。日本語でもコミュニケーションが円滑になれば、その向上にも期待が持てそうだ。
文:中村僚(エルゴラッソ湘南担当)
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山口の大卒ルーキー・山下敬大がプロ初ゴール。ガッツポーズのエピソードを明かす
山口の大卒ルーキーの山下敬大が、J2第5節・金沢戦でプロ初得点を決めた。
後半開始から途中出場した山下。ピッチに立った約1分後、ペナルティーエリア内に走り込んで高木大輔からの浮き玉のパスに右足を振りながら飛び込んだ。相手DFに当たりながらもボールはゴールに吸い込まれ、待望のプロ初ゴールとなった。
勢いそのままに、歓喜に沸くゴール裏のサポーターの元へ走って力強いガッツポーズを見せたが、「自分自身がベンチスタートだったので、本当はベンチにいる仲間と喜びを分かち合うつもりだったけど、点を取った瞬間、頭が真っ白になった。喜びを表現したくて、ゴール裏のサポーターのところに向かって体が動いた」と笑顔で振り返った。
試合の結果は悔いが残る引き分けに終わったが、山下は184cmの上背を生かして空中戦でも強さを見せ、守備面でも存在感を示した。
ルーキーは「ハードワークして、球際でもガツガツいって、どんどん点を取っていきたい」と闘志を燃やす。次節・松本戦では、得点だけでなく勝利のガッツポーズを見せたい。
文・写真:松原純(エルゴラッソ山口担当)
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「戦う」ことと向き合った水戸での日々。横浜FCの中里崇宏が狙う初の“恩返し弾”
現在J2で5位に位置する横浜FCは、3位と好調の水戸と25日に対戦する。この上位対決は結果次第で順位が入れ替わる可能性もある。
「僕を成長させてもらったクラブでもあるので、しっかり成長した姿を見せたい」と古巣・水戸に対して特別な思いを抱いて臨むのが中里崇宏である。
14年、出場機会を求めて水戸へ期限付き移籍した中里。当時監督だった柱谷哲二氏の下、サッカーの基本である「戦う」ことと真摯に向き合った。ハードワークをいとわず、球際で激しくボールを奪い切る、最後まで足を止めずに走り抜く。水戸の地で中里は心身ともに鍛え抜かれていった。その結果、いまでは横浜FCにとって欠かせない存在にまで成長を遂げ、副主将としてチームをけん引している。
「やっぱりテツさん(柱谷哲二氏)のところで鍛えてもらって、戦える選手になれた。それがかなり(サッカー人生の中で)デカかった」
迎える古巣戦。「一緒にやっていた選手も何人か残っている」と懐かしき仲間との再会を心待ちにしている中里。前節・山形戦は今季初ゴールを奪うなど好調を維持しているいま、勢いに乗って初の“恩返し弾”を決めたい。
文:高澤真輝(エルゴラッソ横浜FC担当)