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今年も母の日に写真入すね当てパフォーマンスはあるか? 清水のクリスラン、「ゴールに近づいている感じはする」
11日に行われる明治安田J1第14節・湘南戦は、清水にとって中断前最後のホームゲームとなる。その試合にゴールの期待がかかるのはクリスランだ。クリスランは練習中、ダイビングヘッドの着地の際に左膝を地面にぶつけて負傷し第13節・鳥栖戦を欠場したが、8日の全体練習に合流。その翌日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ第5節・磐田戦の後半から出場していた。「ゴールに近づいている感じはする」と調子は良い。
試合翌日の13日は母の日。昨年は母の日当日にゴールを決めており、母アントニア・マリアさんの写真入のすね当てをテレビカメラにアピールするなどのパフォーマンスを行っていた。今年は果たしてどんなプレーを見せてくれるか。「自分の母親のためにゴールを決めたいし、スタジアムに来ているお母さんたちのためにもゴールを決めたい」と意気込みを見せている。
文・写真:田中芳樹(エルゴラッソ清水担当)
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横浜FCの松井大輔、37歳の誕生日。今季のチャレンジは「J1に上がること」
11日、横浜FCのMF松井大輔が37歳の誕生日を迎え、選手・サポーターから祝福の声を受けた。
新たに始まる松井の1年間は「いつもどおり、やれればいい」と淡々と話せば、「(36歳の1年間は)ポーランドにも行ったし、いろいろなことがあった。毎年チャレンジの気持ちでやっている。今年もそういう前向きな形でシーズンをとおしてやっていければいいなと思う」と抱負を語った。
今季の出場試合はわずかに『3』。まだピッチで活躍する姿を見られていないのが現状である。しかし多くの選手たちが「本当にうまいですよ」と脱帽するほどの柔らかいボールタッチや靭やかなプレーはいまだ健在。練習中に圧巻のバイシクルシュートなど魅せることもあるが、なかなか起用されるまでには至らない。ただ、そんな中でも「試合に出られれば良いけど、とりあえずいまは我慢だと思う。チャンスが来ればしっかり仕事したい」と本人は決してネガティブに捉えることはせず、前向きに日々の練習を取り組んでいる。
松井は出場機会に恵まれなくても腐らず、常にチームのことを考えている。「チームが良くなるようにしゃべることができればいい。うまく後輩たちに自分の経験とかを伝えていければいいなと思っている」と背番号35。前節・町田戦のハーフタイムに野村直輝と齋藤功佑にアドバイスを送った一幕があったように、ピッチ外での貢献度も非常に高い選手の一人だ。
そして『37歳』となったファンタジスタが掲げる今後のチャレンジは「J1に上がること。それをチームとして目指していきたい」(松井)。
文:高澤真輝(エルゴラッソ横浜FC担当)
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出場停止が明ける山形・南秀仁、流れの中からの得点に意欲
2試合の出場停止が明ける山形の南秀仁が、試合復帰への意欲を見せた。
事の発端は、ゴールデンウィーク3連戦の初戦となった明治安田J2第11節・栃木戦の終了後。この試合唯一の得点の起点となった栃木のスローインについて、ファウルスローではないかと審判団に詰め寄り、その際にレッドカードを提示された。その後、出場停止は2試合と決まり、連戦の残り2試合への出場はならなかった。
実は出場停止の2試合の中2日の間、5月5日に25歳の誕生日を迎えている。かなり珍しいケースとなったが、「自分のしてしまったことなのでしょうがない」と自らの行為を振り返りつつ、気にかけていたのはやはりチームのこと。「連戦で1勝2敗と負け越しているので、なんとか勝ち数を増やせるように力になれればと思います」と話していた。
チームは前節、2-0で勝利し連敗を3で止めたが、得点はCKとスローインからとセットプレー絡み。流れの中からの得点が少ない現状も、順位浮上を阻む要因の一つとなっている。
「流れの中から崩してクロスから点を取ったりとか、そういう点の取り方ができ始めると、もっとたくさん点の取れるチームになると思うし、相手も怖くなってプレッシャーに来たりしなくなると思う」
そのためにも、狭いスペースで起点を作れ、パスを供給できる南の存在は欠かせない。
「試合出たいっすね」
その一言に、さまざまな思いが込められているように聞こえた。
文:佐藤円(エルゴラッソ山形担当)
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衝撃デビューを飾った名古屋・榎本大輝に感じる大物っぷり
9日に行われたルヴァンカップGS第5節で、衝撃のデビューを果たした名古屋の榎本大輝(東海学園大在学中、強化指定選手)が浦和との対戦を振り返った。
試合後はたくさんの報道陣に囲まれた榎本。名古屋の記者よりも関東の記者が多く取り囲んだことからも、その衝撃の強さがうかがえる。SNSでも「榎本大輝というとんでもないものを見て大満足」「すごい!わくわくする」「榎本くんがグランパスを引っ張ってる」と称賛の嵐で、風間八宏監督も「非常に良かった。一番はトライしたこと、これを続けて試合を決められる選手になってほしい」と高く評価した。
一夜明けて榎本は「疲れましたね」「緊張はしなかったです」「手応えはぼちぼちです」と何とも短いフレーズのオンパレード。ただ「ドリブルはできると思った」と、自分の一番の特徴を出せたことにほっとしたようだった。
榎本と話をしていると、同じく今季デビューした菅原由勢とのギャップに驚く。しっかりと言葉を考えて、理路整然と質問に答える菅原と、短い言葉で感覚的に返答する榎本。それでも二人とも「将来すごい選手になるんじゃないか」と感じさせる部分がある。自分の武器に絶対的な自信を持ち、もっと成長しようという野心にあふれ、そして人をひきつける不思議な雰囲気を持っているのだ。
リーグ戦で2カ月の間、勝利の無い名古屋だが、こうした若手の台頭がチーム内の競争を促進させチーム力を上げていく。主力組がうかうかしていられない状況にやっとなってきた。リーグ戦でも輝ける期待の星になれるか注目だ。
インタビューの最後、榎本に「まだまだ見せていないテクニックを隠しているよね?」と聞いた。すると榎本は「もちろんですよ」と、ニヤッと笑みを浮かべた。
文:斎藤孝一(エルゴラッソ名古屋担当)
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パウリーニョ、出場停止。松本にとって注目の金沢戦は、中盤の構成が勝敗を分けるか
前節・岐阜戦は0-2で敗れ、7試合負けなしもストップ。まさしく気持ちの切り替えを求められる松本にとって、今節・金沢戦は重要な一戦となる。
この試合では、リーグ開幕から試合出場を続けてきたパウリーニョが、累積警告により出場停止となる。中盤を引き締める闘将の不在は痛手であるが、だからこそチーム一丸となって乗り切りたいところ。負傷などによる突然のアクシデントではないことは不幸中の幸いで、今週のトレーニングでは短い期間ながら『パウリーニョ不在』を考慮して準備を進めてきた。
選手たちも意気込みは十分で、藤田息吹は「(ボランチを)誰と組んでもやるべきことは大きく変わらないので、自分の仕事をしっかりこなしたい」、岩間雄大も「まだポジションは分からないが、どこであっても自分の出来ることをやるだけ」と話す。反町康治監督は選手起用については思案中の様子だったが、最終的にどのような顔ぶれを選択するのか注目だ。
文:多岐太宿(エルゴラッソ松本担当)
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山口の最古参・鳥養祐矢の新たな挑戦。30歳目前の「大きな分岐点」
明治安田J2第14節・東京V戦の前日(5月11日)、鳥養祐矢は誕生日を迎えて30歳になる。
節目を前にした10日、鳥養は「もう20代が終わっちゃう」と苦笑いを見せ、「これからはベテランになると思うけど、若手には負けていられない。選手としても、大人としても尊敬されるように、日々の生活から取り組みたい」と抱負を語ってくれた。
山口在籍5年目の鳥養は昨季、サイドハーフやボランチで起用され、今季は直近2試合で左サイドバックとして先発出場した。サイドバックは本職のポジションではないが、霜田監督とのファーストコンタクトの日に「左右のサイドバックとウイング、4つのポジションができるようにしてほしい」と言われ、準備してきたという。
鳥養は「サイドバックへの挑戦が、サッカー選手としての大きな分岐点になるように思う」と話し、「今まではパスの受け手だったけど、出し手に変わって視野が180度変わった。サッカー選手として幅が広がっていい。これを自分のものにできれば一つランクアップできる」と前向きに取り組んでいる。
今節は3試合ぶりのホーム戦。東京Vの強烈な外国人FWを警戒し、「まずはDFとして失点しないことが最優先。ディフェンスラインが声を出し合ってやれれば失点しないと思う。クロスを上げさせないような守備もしっかりしたい」と意気込む。
ゴールについても、「チャンスが来た時にはしっかり決められるように準備していきたい。30歳を迎えたことを自分でお祝いしたい」と意欲的だ。30代最初の「トリテン」(ゴールパフォーマンスのバク転)披露をサポーターも待っている。
文・写真:松原純(エルゴラッソ山口担当)
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前節・長崎戦でスプリント回数『40』をたたき出したC大阪の高木俊幸。「自分のエゴを出すところとそうでないところの判断も良かった」
4日間のオフが明けた10日、20日のJ1第15節・広島戦に向けて、C大阪が練習を再開した。
直近の第13節・長崎戦を3-1で快勝したとあって、選手それぞれに充実したオフを過ごしたようで、ボールを使った午後練習では笑顔も多く見られたトレーニングとなった。長崎戦を欠場した杉本健勇と清武弘嗣もボールを使ったメニューを行い、長期離脱は避けられた様子。特に杉本は、「十分、間に合う」と広島戦に向けて照準を合わせている。清武にしても、「前ほどは(重症ではない)。状況をみながらやっていきますよ」と表情には明るさも。
長崎戦では、彼ら2人を欠く中、柿谷曜一朗と丸橋祐介が、DAZNが選ぶ第13節のベストゴール1位(丸橋)2位(柿谷)となる素晴らしいゴールを決めたが、3点目となった水沼宏太の得点をアシストした高木俊幸の活躍も光った。この試合、高木が記録したスプリント回数は『40』。これは、第8節のC大阪対FC東京戦で永井謙佑らが記録した今季のトップ、42回にあと2回に迫る数字だ。
「走りの“質”については監督からも常に言われているし、ただ走るだけでは成果とは言えないけど、結果となって出る試合はいいのかなと思う。全体的にも、自分のエゴを出すところとそうでないところの判断も良かったし、コンディション的にも、(前々節の名古屋戦から)中2日でしたけど、体のキレも良かった。スタジアムの雰囲気も良かったし、楽しめた試合になった。見ている人たちにも楽しんでもらえる試合になったんじゃないかなと思う」と試合を振り返った高木。
キャンプでのアピールに成功し、主力として迎えた開幕以降、自身の長所と課題と向き合い、「試行錯誤」(高木)を続けてきたが、長崎戦は、一つの答えを導き出した一戦ともなった。
文:小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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[本日のエルゴラッソ1面]ACL・R16 鹿島先勝!
[AFCチャンピオンズリーグ]
■鹿島 vs 上海上港
8強に近づく3ゴールと余計な1失点[明治安田J1第14節 プレビュー]
■FC東京 vs 札幌
上位対決、味スタの陣。因縁の点取り屋・都倉を止めろ![特集 ハリルホジッチ]
■ハリル時代の功罪 ~ハリルホジッチが日本に残したもの~