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待望の今季初ゴールが生まれた京都・岩崎悠人。「これをいいきっかけにしたい」
前節・愛媛戦を2-1で勝利し、アウェイで今季3勝目を挙げた京都。最下位だった順位を20位まで浮上させる価値ある1勝となったとともに、大野耀平、岩崎悠人の若手FW二人にそろって今季初ゴールが生まれ、チームにとって収穫の多いゲームとなった。
先制ゴールを挙げた岩崎に話を聞くと、「クロスに入るタイミングがすごくよかったし、ホンちゃん(本多勇喜)も間に落とすいいボールを入れてくれましたね」と手ごたえを感じる1点だったようだ。
今季ここまで下位に沈み、京都は苦しい状況にあるが、岩崎自身も常連だった東京五輪世代の代表で選外が続き、不本意なシーズンを過ごしてきた。だが、いまはチームでのプレーに集中すると明言する。「いまの状況で選ばれるとは思っていませんから。全然、点もとれていなかったし、チームを勝たせることもできていない。いまは京都で頑張ります」。
「これをいいきっかけにしたい」という言葉どおり、本人も待ち望んでいた今季初ゴールが、京都と岩崎自身の反撃の狼煙となることを期待したい。
文・写真:川瀬太補(エルゴラッソ京都担当)
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實藤友紀が見せる“変化”。福岡の右サイドで“熱”発生中
福岡の實藤友紀が“変化”を見せながら安定して試合に出場し、安定したプレーを見せている。
實藤が見せる“変化”とはポジションについてだ。昨季は途中で呼吸器系の疾患で戦列を離れたが、それまで3バックの右CBとして貴重な働きを見せた。もちろん4バック採用時もCBとしてプレーすることが多かったが、そこにはライバルも複数いたので必ずしもファーストチョイスとはならなかった。
しかし今季は3バックの右CBとしてはもちろんだが、4バック時の出場機会も増えてきた。しかもCBではなく右SBとしてだ。右SBと言えば駒野友一という大きな存在があるが、第10節・千葉戦、第12節・山形戦、第14節・愛媛戦、そして前節の松本戦はその駒野を抑えて右SBとして先発している。
もともと實藤は攻撃力が売りのDFで、川崎F在籍時にプレーした右SBは馴染みのポジションでもある。しかし、現在出場機会を得ているのは攻撃力を評価されてのものではないと本人は認識している様子だ。
「いまサイドバックとしてプレーするときに意識しているのは守備のこと。サイドに攻撃の起点を作るチームが多いのでそれをうまく抑えること、それは空中戦で勝つことも含めてですが、その役割を一番に求められています。4バックではあるが、僕を含めてセンターバック3人で守る、というイメージでやっています」
このように守備を評価されての右SB起用と捉える實藤だが、今後のポジション争いのことを考えるとやはり攻撃面での貢献も重要になるとの思いもある。
「守備の仕事をしっかりとこなしながらも攻撃でも働けるように、と思っています。しかもコマさん(駒野)とは異なる特徴、例えば味方に預けて自分でスペースに飛び出していくとか、逆サイドからのクロスに対してゴール前に飛び込むとか、そういう自分が得意とするプレーをどんどん出して違いを生み出したい」
もちろん、経験豊富な駒野も現状打破を狙っているはず。右サイドで発生した“熱”を見過ごすのは非常にもったいない。ぜひ、注目を。
文・写真:島田徹(エルゴラッソ福岡担当)
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[本日のエルゴラッソ1面]ロシアで勝つために