EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2018.5.24(Thu)

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  • 千葉・清武功暉は突き進む。点取り屋としての矜持をもって

    千葉・清武功暉は突き進む。点取り屋としての矜持をもって

     プロの胆力――。それを証明する一発だった。

     20日のJ2第15節・横浜FC戦での最終盤、勝点1をもたらす同点ゴールを奪った千葉の清武功暉。 「あそこで結果が出なかったら、またメンバーに入れるか分からない難しい時期が続くと思っていたのでホッとしている」。激しい競争の生き残りをかけたとまでは言い過ぎだが、自身の立場や存在感を保つ上で重要な一戦で結果を残した。

     清武の安堵がこもったコメントには伏線がある。それはさかのぼること1週間前の前々節・新潟戦。「自分の中で何ができたかというのが、全然、残ってなくて・・・。ジェフにきて僕の中で一番よくなかった試合」。自身も認めるように、町田也真人の負傷交代で前半早々に途中出場したゲームでのパフォーマンスの不出来にある。

     ただ、清武が委縮することはなかった。そこには苦い経験に裏打ちされた確固たる信念がある。

     「(プロキャリアをスタートさせた)鳥栖や熊本でやってきた中、大学生で特別指定選手になった鳥栖では、何も恐れずにすごくいいプレーができていたが、プロに入ってからボールをとられるのが怖くなってチャレンジできなくなったときに全然、試合に出られなくなった」  

    後悔はあれども、持ち味と自負する「チャレンジする姿勢」を捨てる選択肢は毛頭なかったという。

     ただ、そうは言え、己の信じる道を突き進んでも即、結果につなげられるかは別問題。失敗が続けば、より立場を危うくするのは明白で、“結果”という高い壁に阻まれるのがプロの大半だ。

    それでも清武は点取り屋としての矜持を語る。

     「99本のシュートを外しても1本決めれば、FWはOKという考え方が僕にはある。鳥栖のときみたいにならないように、どれだけ失敗しても一本とれば、挽回できると思い続けてやっている」

     そのブレない姿勢が横浜FC戦のゴールにつながった。そして今節はホームで迎える古巣・熊本戦。

     「僕が出れば、得点の匂いがする選手でありたいし、そうゆう期待感をスタジアムに作りたい」

    今季初となる2戦連続ゴールとともに、「思い入れのあるクラブ」への恩返し弾でフクアリを盛り上げる気概で挑む。

    文:大林洋平(エルゴラッソ千葉担当)

  • 誕生日を迎えた清水のヤン・ヨンソン監督。練習内容におかんむりも、ケーキをもらって一変

    誕生日を迎えた清水のヤン・ヨンソン監督。練習内容におかんむりも、ケーキをもらって一変

     今日5月24日は清水のヤン・ヨンソン監督の58歳の誕生日。さぞかし機嫌よく練習をするかと思いきや…。練習が始まると、これまでにないほど激しい声が飛んでいた。フォーメーション練習で、味方のいないところにパスが出たときには、「ありません(誰もいない)!」と、日本語で叫ぶ始末。

     前節・川崎F戦では、今季最低とも言える内容で、ボールをほとんど保持することができなかった。その後3日間のオフを経て今日から56日ぶりの公開練習となったが、それでもピリッとしない内容に、「今日の練習でも精細を欠いて、腹立たしいところもあったし、残念に思うところも思った」とおかんむりの様子だった。ただそれも、練習の最後に選手たちからサプライズでケーキを受け取ると一変。さらに水谷拓磨が歌を歌うなどで和やかな空気を取り戻した。

     オフ明けの練習ということで、指揮官にとっても緊張感を与えなければいけないという演出の部分もあったようだが、チームはこれから6月6日の天皇杯2回戦に向けて準備を進めることになる。

    文・写真:田中芳樹(エルゴラッソ清水担当)

  • 神戸加入のイニエスタが語ったホンモノの決意。「日本文化の一つになりたい」

    神戸加入のイニエスタが語ったホンモノの決意。「日本文化の一つになりたい」

     神戸は24日、バルセロナ(スペイン)のアンドレス・イニエスタの完全移籍での加入を発表。東京都内にて、楽天の三木谷浩史社長とともに加入会見を行った。この日、羽田空港に到着して即、行われた会見では、契約書にサインを行うとともに、背番号8のユニフォームでのフォトセッションにも応じた。

     集った348人の報道陣が質問を考えに考えて臨むも、時間の都合により質問は2問のみで終了。会場にはため息が漏れたが、イニエスタが語った決意はホンモノといえるものだった。

     「提示されたプロジェクトが非常に興味深いものだった。私に信頼してくれた。人として、プレーヤーとして信頼してくれらのが大きかった」と加入の理由を述べたイニエスタ。バルセロナで学んだ育成メソッドを、神戸の育成にも注入することを三木谷社長は明らかにしている。

     またイニエスタは「一番重要なのは、文化に溶け込むことだと思います。皆さんと同じような、国民の一員になりたいと思います。家族も同じです。日本文化の一つになりたい」と、日本への順応を一番に考えていると語った。

     イニエスタは26日10時より、ノエビアスタジアム神戸で『ウェルカムイベント』としてサポーターを招いてホームお披露目を行う。

    文:田中直希

  • J3で好セーブ連発中。自身初の“代表”合宿に挑むC大阪の茂木秀「遠慮せず、積極的にプレーしたい」

    J3で好セーブ連発中。自身初の“代表”合宿に挑むC大阪の茂木秀「遠慮せず、積極的にプレーしたい」

     22日、今月28日から6月1日までJ-GREEN堺で行われるU-19日本代表候補トレーニングキャンプに、C大阪からGK茂木秀、FW中島元彦、FW安藤瑞季、FW山田寛人、MF喜田陽(C大阪U-18)の5名が選ばれた。

     3月に行われたインドネシア遠征にも選出された安藤、喜田に続き、C大阪から新たに茂木、中島、山田が選ばれた格好となった今回の合宿だが、中でも注目されるのが、「代表は自分にとって初めての経験」と語るGK茂木だ。24日の練習後には、「分からないこともあると思うけど、そういう環境でやれることは、自分としてもステップアップできるいい経験。同年代のうまいGKが集まるので、刺激を受けながら、自分もいいプレーを出して、メンバーに残っていきたい」と合宿へ向けた抱負を語った。

     プロ2年目、伸び盛りの茂木は、今季のJ3で好セーブを連発中。「(J3では)セレッソで練習していることがしっかり出せている」と確かな自信もつかんでいる。今回、GKで選ばれた自身以外の4人は全員が下の学年になるが、「年上だからといっておごることなく、いいプレーを吸収したい。ただ、初めてだからと言って遠慮することなく、今までやってきたことに自信をもって、積極的に自分のプレーを出していきたい」と茂木。

     U-19日本代表のGK陣に新たな競争を起こすべく、現在のもてる力をアピールする。

    文・小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)

  • 酒井宏樹が日本代表合宿に向けて日立台で調整を行う

    酒井宏樹が日本代表合宿に向けて日立台で調整を行う

     24日、フランス1部のマルセイユに所属する酒井宏樹が古巣である柏の練習場に姿を現した。柏の全体練習後には元チームメートや親交のある選手と談笑。その後はランニングや筋トレなどを行い、明日から合流予定の日本代表合宿に向けて調整した。

     約1年ぶりに黄色のユニフォーム着た感想を問われた酒井は「特に何も変わらないですね。よくも悪くも(笑)」と笑顔を浮かべたが、直前に迫るロシアW杯の話に及ぶと表情は一変。リーグアンやELで数多くのビッグゲームの舞台に立ってきた右SBは「やれることだけをやるしかない。西野さんはレイソルにも縁がある。監督のためにもだけど、チームのためにもみんなにとっていいW杯にしたいのでしっかりいい結果を求めていきたい」と力強く話し、自身としては、前回のブラジル大会ではメンバーに選ばれながらもピッチに立つことなく去ることになったことを踏まえ、「個人的には初めてのW杯だと思っていく。いい結果が出ればいいし、終わってみていいW杯だったと言えるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。

     また、5月25日には自身にとって初めての著書となる『リセットする力』が発売。これまでのキャリアを振り返る一冊となっている。

    文・写真:須賀大輔(エルゴラッソ柏担当)

  • 横浜FCの佐藤謙介が欧州CL決勝で注目するのは、やはりあの選手

    横浜FCの佐藤謙介が欧州CL決勝で注目するのは、やはりあの選手

     海外、Jリーグ問わず無類のサッカー好きで知られる横浜FCのMF佐藤謙介が「すんごい楽しみですよ!」と心ワクワクさせている試合が日本時間の27日(日)に行われる欧州CL決勝・レアル・マドリードvsリヴァプールである。

     「俺はリヴァプールかなぁ(笑)。ちょっといま、すごいでしょ、あの3枚が(モハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネ)。やっぱり守備組織もしっかりしているし、リヴァプールじゃないかなぁ」と試合を展望。「でも分からないですよ(笑)。スター性があるのはクリスティアーノ・ロナウドだし。結局かぁ、となる可能性もある」と簡単に予想することができない一戦に胸を躍らせた。

     さらにプレミアリーグで32ゴールというリーグ新記録を樹立したモハメド・サラーは注目選手の一人。「ここでもしリヴァプールが優勝したらサラーが、メッシ、ロナウドというところに並んでくるし、優勝できなかったら、そこまでかというふうにもなる。持っているか持っていないのか」。そう佐藤が話すように、この大一番でもう一人のスーパースターが誕生するかもしれない。

     そんな妄想膨らむ一戦を前に横浜FCは26日(土)に行われるアウェイ・京都戦に臨む。前節・千葉戦では土壇場で引き分けに持ち込まれて肩を落としただけに今節は是が非でも勝利したいところ。そして気分良く世界最高峰の戦いに刮目したい。

    文:高澤真輝(エルゴラッソ横浜FC担当)

  • 金沢の柳下正明監督が教え子の加賀健一について語る。「山形でやっている3バックの右はすごく合っている」

    金沢の柳下正明監督が教え子の加賀健一について語る。「山形でやっている3バックの右はすごく合っている」

     金沢は今節、アウェイで山形と対戦する。山形の加賀健一は、磐田や札幌に在籍していた当時、金沢の柳下正明監督と監督・選手という間柄でプレーしていた。詳しくは昨年の「『毎日怒られていた』。山形・加賀健一が恩師、金沢の柳下正明監督と4シーズンぶりに対戦」を参照。

     柳下監督は加賀について「ジュビロの2年目くらいに変わってきた」と当時を振り返った。今節はかつての教え子と対戦することになるが、長く指導していただけに「強いところも弱いところも知っている」と分析は十分。「スピードと前向きの守備は強い。スピードは相当ある」という。

     加賀はこのところ3バックの一角として先発出場を続けている。柳下監督は「加賀の特徴をうまく出させるにはいまのポジション、3バックの右。そうすると、ときどき攻撃参加して出ていける。いまのポジションは加賀にすごく合っている」と納得の様子だった。

     文:野中拓也(エルゴラッソ金沢担当)

  • 愛媛の練習場に“天敵”出現。特殊な状況下でのトレーニングに

    愛媛の練習場に“天敵”出現。特殊な状況下でのトレーニングに

     23日の愛媛の練習は深い霧に包まれた中で行われた。

     愛媛が練習場とするレインボーハイランドは山間に位置しているということもあり、時々濃い霧に見舞われることがあるが、この日は練習をとおして霧が晴れることはなかった。

     そんな特殊な状況に川井健太監督は「(霧で)見えづらいからコミュニケーションとってやろう」と選手たちに声かけ。幻想的な霧の奥からは選手たちの激しい声が鳴り響いたが、ピッチの外からは練習の様子をうかがい知ることは困難だった。

     FW西田剛いわく、ピッチ内では「意外と中では見えているんですよ」とのことだったが、その視界も約20、30mほど。「逆サイドはほぼ見えない」という状況ゆえに、見えないところから飛んでくるクロスには戸惑ったという。

     チームを苦しませたそんな霧は、皮肉にも全体練習が終了すると同時に消えていった。

    文・写真:松本隆志(エルゴラッソ愛媛担当)