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先発した3試合でチームが3連勝、京都のラッキーボーイとなったジュニーニョ
8月に入って3戦3勝。開幕から続いた低迷から一転、京都に上昇ムードが漂い始めている。中でも、ラッキーボーイと言える存在となっているのが、JFLのFC大阪から7月に移籍してきたジュニーニョである。
強力な右足のキックとテクニックに加え、プレッシングやセカンドボールへのチャレンジなど献身的なハードワークも「自分の武器」と話す小柄なブラジル人アタッカーは、加入直後から攻守に存在感を発揮。そして、J2第27節・山形戦から先発起用され始めると、そのアグレッシブなプレーにけん引されるように、7月まで一度も連勝がなかったチームが、連勝をスタートさせた。
ジュニーニョは、「3連勝できたのは、まずチームメートの力があったから」と謙遜しながらも、その3戦全てに先発出場したことでチームを好転させた感触は得ている様子。「自分がチームに貢献できていることは、すごくうれしく感じています」。そう言って顔をほころばせる。
前節・山口戦では25分にJ2での初ゴールを記録した。「点を決めた瞬間は頭の中が真っ白になりましたよ(笑)」と笑顔で振り返るも、相手DFやGKともつれながら気持ちで押し込んだゴールの形については、「あれは自分のスタイルではないですよ。いままで自分が決めた中では一番簡単なゴール」と強調する。
「ペナルティーエリアの外からでも、いつもゴールは狙っています。そういうミドルシュートのほうが自分らしい」。本領発揮はまだこれから。ジュニーニョの得意の形がゴールに結びつき始めたとき、京都はさらなる上昇気流に乗ることになりそうだ。
文・写真:川瀬太補(エルゴラッソ京都担当)
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横浜FMのアイザック・ドルSDが20日付けで退任
(写真)取材に応じる黒澤良二代表取締役社長
21日、横浜FMはスポーティングダイレクター(SD)を務めていたアイザック・ドル氏が20日付けで退任したことを発表した。アイザック前SDはルーマニア出身で、94年から96年まで立正大学の監督、95年に名古屋のアカデミーテクニカルアドバイザー、96年から02年まで同ユースアカデミーテクニカルアドバイザーを務めるなど日本に馴染み深く、その後は中東やフランス、ルーマニア、アメリカなどで指導者を務めるなどし、16年3月に横浜FMのSDに就任していた。
同日、黒澤良二代表取締役社長が報道陣の取材に応じ、アイザック前SDの退任理由について「今年の12月までの契約で今シーズン限りと考えていたが、夏の移籍のウインドーが締まる一区切りということで、本人と話し合って退任ということを決定した」と説明。来季の編成に向けて動く中、来季のSDがアイザック氏ではなく新SDが責任を持って担うためにこのタイミングでのSD交代を決定したようだ。
また、今回の人事におけるグローバルサッカーパートナーシップを結んでいるシティ・フットボール・グループ(CFG)の関与については、「特にはない。向こうから言ってきたからということではなく、マリノス独自で決めた。最終的に(情報を)シェアするが、向こうが決めることはない」と断言した。
そして7月に代表取締役社長、8月にSDが交代する中、チームはリーグ戦で15位と苦しんでいるが、監督交代の可能性については「いまの体制でいくというのが一貫した考え。降格を想定して戦っているわけではないし、勝つことだけを考えている」と否定した。
なお、SDの後任については「近々にご報告できると思う」としながらも「現時点ではノーコメント。調整中です」と話すにとどめた。
文・写真:菊地正典 (エルゴラッソ横浜FM担当)