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磐田の新外国籍選手DFエレンが記者会見を実施。日本を選んだ理由は「温かい人が多いところが自分に合っているから」
磐田は30日、コンヤスポルから完全移籍で加入したトルコ人プレイヤーのエレンが入団会見を行った。
まず会見では、服部年宏強化本部長から獲得に至った経緯について「5月にギレルメ選手が契約解除となり、左SBを補強ポイントとして探していた」と説明。また獲得を決断したポイントについて「非常に真面目でスマートにプレーできる。ストレスのないプレーをする」と2つの要素が決め手となったことを明かした。
エレンは、冒頭に「こんにちは。はじめまして。私はエレンです。」と日本語で自己紹介を行い、「チームのためにできる限りのことを協力したい。チーム向上のために頑張りたい」と意気込みを話した。質疑応答の中では、自身のストロングポイントについて尋ねられると、「クロスが一番の強み。トルコでもうまくやっていたので、それをお見せできればと思っている」と左足から放たれる高精度のクロスからの攻撃が期待できそうだ。
会見終了後には、記者による囲み取材にも対応。その中でかつて神戸に所属していたトルコ人プレイヤーのイルハンからのアドバイスがあったことも明かし、「日本を選んだことは正しいと思うと言われた」と同郷の先輩から激励も受けていた。
エレンは、プロキャリア10年目。その10年間で所属したチームは、すべてが自国・トルコリーグに所属するチーム。そのため今回の磐田への移籍が初の海外挑戦となる。初の海外挑戦で日本を選んだ理由について「次のチャレンジをしたかった。(欧州と比較すると)日本の温かい人が多いところが自分に合っていると感じた。私の中で人と人との繋がりが大事なので、こちらを選びました」と明かした。
また午後には、早速チームの全体練習に合流し、11対11の紅白戦以外のメニューを消化。対面でのパス交換の際には、鋭い軌道のロングパスも披露し、キック精度の高さを証明するプレーも見せていた。早ければ、J1第26節・C大阪戦から出場可能となる。
文・写真:森亮太(エルゴラッソ磐田担当)
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苦楽の思いが詰まった埼スタへ。高木俊幸、古巣戦を前に「浦和に勝ちたい気持ちは誰より強い」
J1第25節・浦和戦を9月1日に控えるC大阪。前節は首位の広島に敗れ、逆転優勝の可能性は限りなく遠のいたとはいえ、リーグ戦の残り10試合、一つでも上の順位で終えるためにも一戦必勝の試合は続く。
8月30日に行われた紅白戦も白熱。「浦和に勝ちたい気持ちは誰より強い」と古巣対決に燃えるFW高木俊幸が、この試合、唯一のゴールを決めた。
ホームで行われた第17節でも浦和相手に先制点を決め、喜びを爆発させた高木だが、「(古巣相手に)ちょっと喜び過ぎたという反省もある」と得点後の振る舞いを苦笑いで振り返る。「今節は(得点をとっても)控え目に」ということだが、「セレッソの選手としてしっかり戦って、勝利につながるプレーをしたい」とキッパリ話す。
もっとも、負傷離脱していたFW柿谷曜一朗とFWヤン・ドンヒョンが今週から本格的に合流しており、前線の競争は一段と激しさを増している。30日の紅白戦でも、1本目の先発組に入ったのは柿谷だった。今節、高木がどういった形でプレーすることになるかは分からないが、この試合にかけるモチベーションは高い。
「浦和では悔しい思いもしたけど、ルヴァンカップとACLという二つのタイトルを獲れた。自分自身、プロとして初めてのタイトルだったし、ACL優勝はサッカー人生でそうできることではない。それは浦和にいたからこそ(できたこと)。それに、あのスタジアムはサッカー選手にとって、これ以上ないモチベーションを与えてくれる」
苦楽の思いが詰まった埼玉スタジアムにて、躍動する姿を見せたい。
文・小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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首位浮上にも手綱を締める町田・相馬直樹監督。“一戦必勝”のスタンスをあたらめて強調
前節の岐阜戦に勝利した町田は、得失点差で松本を上回り、2016シーズン以来、約2年ぶりにJ2首位に立った。J2最小クラスの予算である町田がトップに立っていることに対して、周囲は黙っていないが、町田を率いる相馬直樹監督は、チームの手綱を引き締めるコメントを残した。
「ありがたいことに周りから甘い言葉をいただいていますが、それに乗っかると痛い目にあいます。ここまでたくさんの失敗をして修正してきていますが、やはり失敗をしないと分からないのかどうか。そういう意味では、本当に自分たちが目の前の試合に向き合えるか。目の前の1試合にすべてを出し切ってチャレンジできるか。それをできるかどうかが大事な試合になる」
第二次相馬体制5年目を迎えるチームは、“一戦必勝”のスタンスを貫き、目の前の試合に全力を尽くすことで結果を残してきた。現状の首位は、あくまでも一つひとつの結果の積み重ねにしか過ぎない。J2首位という状況に惑わされずに、チームの根幹を成すスタンスを貫けるかどうか。今節、敵地での甲府とのゲームは、真価が問われる一戦となりそうだ。
文・郡司聡(エルゴラッソ町田担当)
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山形・北川柊斗が、前節の「ほぼ決定機」のプレーを自ら解説
1-1と引き分けた前節・愛媛戦で、後半から途中出場した北川柊斗が、自らが絡んだ決定機寸前のプレーを解説した。
そのプレーは0-1とリードされていた60分、山形が愛媛の堅い守りを崩しきれずにいた時間帯だった。北川はその5分前に[3-4-2-1]のシャドー右に入ったが、バックラインで右から左へとボールがつながれ、左サイドの山田拓巳がボールを受けた直後、目が合った北川は背後へのランニングを開始。山田が少し中に入りながら右足で巻いたクロスを送ると、北川は走った勢いのまま左足アウトサイドで前方へコントロールしたが、トラップが長く、キーパーにキャッチされた。
トラップが決まれば決定機という場面だったが、北川は「もうちょっと前にボール欲しかったです(笑)」。確かに、あの場面ではボールの勢いがやや弱く、少しスピードを落としながら待ってトラップする形になっていた。ただし、「ヤマさんは右利きなので、あれは常に狙ってます。ああいうところが自分の求められているところなので」とあの場面で飛び出すことが自分の役割であることを強調。左足アウトサイドのトラップに関しても「もともとセンターフォワードで練習してたりしていたので。後ろからのアウトサイドトラップとか、全然できます」と本人にとっては自然なプレーだったようだ。
今シーズンはウィングバックなどゴールから遠いポジションでのプレーも多い北川だが、ひさびさにゴールに近いポジションでのプレーはいい刺激になったようだった。
文・佐藤円(エルゴラッソ山形担当)
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柏・伊東純也が日本代表選出。「もう若くない」と生き残りへアピール誓う
30日、森保ジャパンの初陣となるキリンチャレンジカップ2018のチリ戦とコスタリカ戦のメンバーが発表され、柏からは伊東純也が選出された。
午前練習を終え、帰宅途中に今回の代表選出の知らせを聞いた伊東は電話で取材に対応。「今日が発表とは知らなかったので全然気にしていなかった」と笑いながらも「うれしいのとこれからやらないといけない気持ち」と話した。
日ごろから“チームがあっての代表”ということを口にしている伊東にとって、チームの調子がなかなか上がらない中でのメンバー入りは少々意外ではあったようだ。しかし、「個人の部分を評価してもらったことはよかった。仕掛ける部分など、ほかの人にはできないところを見せたい」と意気込み、「もう若くないとはずっと思っている。チームでも責任感をもってやっているので、ただ選ばれるだけではなく活躍してここから生き残っていかないといけない」とアピールを誓った。
昨年12月の初選出時との心境の違いを聞かれれば「特にはないです」と答え、森保監督が指揮していた広島時代のサッカーの印象を問われれば「何もまったく分からない。(代表に)いってみて」と時折“伊東節”を交えながらも最後は「(中村)航輔など、選ばれなかった人のぶんまで頑張りたい」と語ったスピードスター。ここから始まる4年後のカタールW杯に向けて、まずは代表定着を目指す。
文・須賀大輔(エルゴラッソ柏担当)