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清水ユースの梅田透吾が新加入会見。「1年目から試合に出られるようにしたい」
1日、清水ユースからトップチームへの昇格が内定した梅田透吾の新加入会見が開かれた。会見に参加した山崎光太郎チーフスカウトは「この年代では日本トップ。まだまだ伸びる要素があり、将来的に正GKとなれる逸材」と評価した。
GKのユースからの昇格は、14年加入の髙木和徹以来6人目。17年、18年と2種登録されており、17年のJリーグYBCルヴァンカップAグループ第6節・大宮戦では、当時高校2年生ながらベンチ入りを果たしている。
「クロス対応がストロング」と本人が話すように、183cmと上背があるわけではないが基本技術の高いGKで、これまでもU-18日本代表に選ばれるなど早くから注目を浴びていた。会見で梅田は「1年目から試合に出られるようにしたい」と抱負を語った。
文・写真:田中 芳樹(エルゴラッソ清水担当)
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初のホーム戦を迎える鳥栖のキン・ミョンヒ新監督。長崎戦への意気込み、ポイントを語る
ホームでの初陣を迎えるキン・ミョンヒ監督が心境を語った。
就任初戦となった仙台戦で勝利を挙げたものの、続く天皇杯・浦和戦では敗戦。2試合続けてのアウェイ戦だったが、今節はホームで初めて采配を振るうことになる。アウェイでの2試合について「アウェイはやっぱり、しんどかったですね。準備する時間もなかったし、選手たちもコンディションを少し、落とした感じもあった。アウェイが続くとこうなんだなというのは僕も初めて、経験しました。選手のときとは違う感じでした」と率直にその難しさを語った。
天皇杯では敗退し、これでリーグ戦での残留に目標をより定めていくことになる。ホーム初陣は長崎との九州ダービー、そして、残留争いの直接対決になる。「ホームで完売という中でいいサポートをしてもらえると思います。(ホームでの)初陣ですけど必ず、勝ちたいと思っています。選手たちも同じように思っているはずなのでそこでしっかり結果を出せたら」と大声援での後押しを期待し、勝利で報いることを強く誓っていた。
「長崎は負けたら終わりという状況でしょうし、ウチもここで必ず、勝っておきたいなというところ。どっちが強い気持ちをもってやれるか。時間帯によってのシミュレーションに関しても先制点がすごく大事になってくる」とこの一戦のポイントを語ったキン監督。難しいミッションに挑む指揮官がこの大一番でどんな采配を見せるのか。注目が集まる。
文:杉山文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)
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仙台の攻撃を引っ張る野津田岳人、広島の偉大な先輩・森﨑和幸の引退に寄せて
1日、仙台の野津田岳人が、広島で多くのことを学んだ先輩・森﨑和幸の現役引退を惜しんだ。
仙台は4日にJ1第31節で、札幌と対戦する。仙台の攻撃を引っ張る野津田は広島からの期限付き移籍であるため、第32節の広島戦には契約上の理由から出場できない。その前に、この札幌戦でチームを勝利に導こうとする気持ちは強い。「上位との対決が続く中で、自分たちの順位がどういうところに行くのかが決まってくる。札幌戦では自分も出られる以上、結果を出したい」と、勝点3を目指す。[3-4-2-1]のシャドーとボランチという二つのポジションでの出場が見込まれるが、「なるべく前の位置でボールを受けてチャンスを広げたい。ボランチに入ったときは、前にボールを供給し、そこで終わらずに前に飛びこんでゴールに迫るところまでいきたい」と、どちらのポジションでも決定機を狙う。
先週には、広島のアカデミー時代から背中を追ってきた先輩・森﨑和幸の選手引退の知らせを聞いた。「一言では言い表せないくらい、いろいろなことを教わりました」という偉大な先輩について、野津田は「試合への取り組み方や、高い技術で、衝撃を受けた存在。守備でも、『なんでここまで分かるの?』というくらい、こちらの考えやプレーを見透かされてしまうような選手です」と振り返る。野津田はその教えを胸に、現在は仙台の勝利に力を尽くす。
文・写真:板垣晴朗(エルゴラッソ仙台担当)
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古巣戦に燃える沼田圭悟。狙うのは「初得点」、警戒するのは「爆弾の左足」
金沢のDF沼田圭悟が、今週末の古巣・大宮戦に向けて意気込みを語った。
「古巣だし、知っている選手も多いのですごく楽しみ。相手は(J1参入)プレーオフもかかっていて、重要な試合で気持ちが入ってくるのも分かっている。こっちは特に何がかかっているというわけではないけど、しっかり気持ちもあるので勝ちたい」
最近は積極的な攻撃参加が光る沼田だが、「いまは何よりも点が欲しい」と得点にも強い意欲を示す。古巣戦となる今節、待望の今季初ゴールなるか。
また、守備面ではマテウス封じの行方も試合のカギを握る。マッチアップの可能性がある沼田は「ボールをもっていないときも速いし、もっていても速いので、とりあえず最初から置いていかれることだけはしないようにしたい」と話し、「しっかりいい距離感をもって、“爆弾の左足”は注意したい」と、強烈な左足のシュートを警戒する。
大宮との前回対戦は1-1のドロー。沼田は「前回アウェイで勝てていないので、次はちゃんとぶっ倒したいと思う」と意気込む。
文・野中拓也(エルゴラッソ金沢担当)
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横浜FCを支えるベテラン・南雄太。白熱する昇格争いも「楽しいですよ(笑)」
J2リーグも残り3試合となり、こぞってメディアなどは順位予想などをして白熱の昇格争いを煽る。そしてサポーターやクラブの期待を一心に背負って疲労も蓄積され身を削りながら終盤戦を戦っていく。その緊迫感の中でプレーする選手たちは、プレッシャーに押しつぶされてしまうのか、それとも“楽しめるのか”で最終的な結果は変わってくるだろう。
前節・徳島戦で勝利して4位に浮上した横浜FCは、今週末に首位・大分との大一番を迎える。自動昇格への道筋を鮮明にするためにも絶対に落とせない試合で、普段とは違うプレッシャーを背負いながらのゲームとなる。しかし、柏時代に降格と昇格と味わっている南 雄太は言う。
「楽しいですよ(笑)。この緊張感で、この時期にできるというのは限られたチーム、限られた選手しかいない。ここにいられるというのはとても選手としては幸せなこと。こういうゲームができるというのは、やっぱり経験になってくる」
もしかすると若い選手や経験の少ない選手は、この状況に硬くなっているかもしれない。それでも横浜FCには南など様々な経験をしてきた選手たちが在籍している。ベテラン選手の支えでチームはいい方向へ導かれていくはずだ。まずは大分戦で悲願のJ1昇格へ“楽しんで”大きな勝利をつかむ。
文・高澤真輝(エルゴラッソ横浜FC担当)