EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2018.11.3(Sat)

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  • ACLを目指す札幌、ダブルボランチ出場停止も兵藤慎剛らは準備万端

    ACLを目指す札幌、ダブルボランチ出場停止も兵藤慎剛らは準備万端

     先週末に行われた未消化分の第18節・名古屋戦に2-1のスコアで勝利し、順位を3位へと上げた札幌。今週開催の第31節は4日に試合が組まれており、すでに試合を終えているFC東京、鹿島に抜かれて5位に落ちてしまったが、仙台に勝利すれば再び3位へと浮上することができる。わずかな勝点差の中に多くのチームがひしめき合う混戦に身を置いているが、後半戦以降にチームが絶対的な目標としている『ACL出場』を成し遂げるためにも、粘り強く勝点3を積み重ねていきたいところ。昨年、浦和でACL制覇を経験している駒井善成も「札幌は若い選手が多いので、ACLの厳しい戦いを経験することでチームとしてさらにレベルアップすることができる。そのためにもACLへの切符を勝ち取りたい」とアジアへの意欲を強めている。

     そうした中で迎える仙台戦では深井一希、荒野拓馬という前節までのダブルボランチがそろって累積警告による出場停止に。「どの選手を起用するのか、ギリギリまで悩むかもしれない」とペトロヴィッチ監督はさまざまな人選、組み合わせを用意していることを示唆している。ボランチなどを主戦場とする兵藤慎剛は「こういう場面では代わりに出る選手がしっかりやらなければいけない。常に準備はしている」と話し、同じく複数ポジションをこなせる早坂良太も「終盤戦だから何か特別なことをするということはない。目の前の試合に集中するだけ」と発し、どんな陣形、布陣になっても全員がしっかり戦えるチームに仕上がっていることを感じさせている。また、兵藤は3日のACL決勝第1戦をTV観戦し「今季のACLではどんなチームが上位に進んできているのか、しっかり確認したい」と、多くの選手がアジアへの船出を意識し、重要な仙台戦へ全力で挑む。

    文:斉藤宏則(エルゴラッソ札幌担当)

  • 「兼八」で祝杯を。上位直接対決を前に四ッ谷酒造の社長が大分を激励

    「兼八」で祝杯を。上位直接対決を前に四ッ谷酒造の社長が大分を激励

     J2第39節・松本戦に勝利して首位浮上した大分。今季残り3節にして、チームを取り巻く人たちの士気も高まっている。

     2日は長きにわたり大分FCをスポンサーとして支える「四ッ谷酒造」が、練習場へと激励に訪れた。大分県宇佐市に蔵を構える老舗で、麦焼酎「兼八」の蔵元と言えば全国でも知る人が多いはずだ。

     5代目社長・四ッ谷岳昭さんはその「兼八」と「宇佐むぎ」の2種類の焼酎を、片野坂知宏監督に差し入れ。「監督が焼酎好きだと記事で読んだので。でも鹿児島出身だし芋派かな…」と心配そうだったが、片野坂監督は「なんでも好きですよ。いい成績を出して、シーズンが終わってからいただきます。いやあうれしい」と喜んだ。ちなみに焼酎の飲み方は「ほぼロック、水ちょい足し」が定番だ。

     さらに四ッ谷社長は、片野坂監督と大分の焼酎の意外なつながりネタを把握していた。同じく宇佐の酒蔵「常徳屋」の代表・中園誠さんが、鹿児島商高サッカー部時代に、鹿児島実業高の片野坂監督と一緒に国体に出場した過去を持つという。証拠の集合写真もスマホに収められており、片野坂監督も懐かしそうに見入っていた。

     チームは4日、J2第40節・横浜FC戦に臨む。ここでの結果が最終順位に大きく響く上位直接対決であり、スタッフも選手も気合い十分。オフに酌む焼酎が祝杯となるよう願う。

    文・写真:ひぐらしひなつ(エルゴラッソ大分担当)

  • ルーキーながら先発に定着した栃木・浜下瑛。それでも自己採点が「50点」の理由とは

    ルーキーながら先発に定着した栃木・浜下瑛。それでも自己採点が「50点」の理由とは

     「そうですねえ…50点くらいかな」

     今季の自己採点を語るのは栃木の浜下瑛だ。今季加入した大卒ルーキーはここまでリーグ戦27試合に出場。前半戦は控えに甘んじたが、前半戦最終節の第21節から先発に抜擢されると、切れ味鋭いドリブルを武器にシャドーの一角としてレギュラーに定着した。

     プロ1年目として十分な稼働に思われるが本人が納得していないのが、ゴールやアシストなどの結果。

     「最初は試合に出ることが目標でした。後半戦から試合に出られるようになり、いまは『もっと結果を出すこと』、つまり点をとること、アシストすること、それを求めるようになっています。まだゴールは1点だけ(第28節・新潟戦)なんでね」

     加えて、ここ数試合は持ち味のドリブルを相当に警戒されて、ボールすらもたせてもらえないシーンが増えている。

     「ボールを触れる回数自体が減っているし、相当警戒されているのは分かります」

     ただ、浜下自身はこの状況を楽しめているようだ。

     「だからこそ、どうパスを受けるか、どう打開するか、そこに楽しみがあります。相手が対策を打ってくればくるほど、それを打開できればいまより一つ上のステージにいける。それは楽しみ以外の何物でもないです」

     残り3試合、チームはすでに昇格も降格もない状態にあるが、浜下にとってムダにできない時間だ。

     「あと3試合あれば個人として成長できると思っています。失うものは何もないし、とにかく次も思いっきりプレーして、一つでもレベルアップして終わりたいです」

     浜下のプロ1年目の終わり方に要注目だ。

    文・写真:鈴木康浩(エルゴラッソ栃木担当)

  • 「オレ達と優勝を掴みとろう」。ゴール裏の横断幕に奮い立つ町田の選手たち

    「オレ達と優勝を掴みとろう」。ゴール裏の横断幕に奮い立つ町田の選手たち

     10月14日開催のJ2第37節・大分戦から町田のゴール裏に掲げられている横断幕には、こう記されている。

    「オレ達と優勝を掴みとろう」

     シーズン当初の目標である「6位以内」から、J2の「一番上」へチームの目標が上方修正される中、この横断幕を見て、気持ちを奮い立たさせている選手の一人が森村昂太である。

    「J3のときには、『オレ達はテッペンしか見ていない』という横断幕が出ていました。あのときは山口を追いかける立場で、その横断幕を試合で見るたびにモチベーションが上がっていました。今回もそれは同じです」

     また、加入2年目の奥山政幸は、横断幕を見て気持ちを奮い立たせている一方で、試合後にサポーターから掛けられる言葉にもありがたみを感じている一人だ。

    「サポーターは苦しいときにも、支えてくれるのでありがたい存在ですし、この2連敗でも気持ちを高める言葉がありました。シーズンが終わったときにゼルビアに関わるすべての人が笑顔になれるように、最高の結果をつかみとりたい。そういう思いがあります」

     4日開催のJ2第40節は、町田にとって、5試合ぶりとなる待望久しいホームゲーム。J2制覇を目指す選手たちの奮闘と、ゼルビア戦士を後押しするファン・サポーターの熱気が、また野津田の空間に帰ってくる。

    文・写真:郡司聡(エルゴラッソ町田担当)

  • 「ポジショナルプレーとストーミングに大きな違いはない」。東京V・ロティーナ監督が語る自らのサッカー観とは

    「ポジショナルプレーとストーミングに大きな違いはない」。東京V・ロティーナ監督が語る自らのサッカー観とは

     東京Vのロティーナ監督が、11月4日にアウェイで行われる松本戦に向けての囲み取材で自らのサッカー観を語った。

     2位の松本と5位の東京V、その勝点差はわずかに『3』。自動昇格争いの大一番であると同時に、この試合は、J2を席巻してきた和式[3-4-2-1]堅守速攻の松本と、本場の先端を行く洋式ポジショナルプレーというスタイルの激突でもある。

     まずはロティーナ師に「いいサッカーとは何か?」と直球を投げた。師、答えて曰く「観客の皆さんが楽しむことができて、かつ勝利することができるサッカー」と、実に示唆に富む。「いいプレーをして、いっぱいパスを回しても試合に勝てない。そういうサッカーは好きではありません」という一方で、「勝っても観客の皆さんが楽しむことができないサッカーというのも好きではない」と宣う。

     現実家である一方で、その両立を追い求めている理想家でもある。「ではいいプレーとは何か?」と再び問う。師、答えて曰く「ボールをもつことだけではない。前進する。裏をとる。深さを持って攻撃することが重要だ」と。しかし、一拍置いてこう付け加えた。「それでもやはりボールをもつことは重要です。ボールをもっていれば相手チームは点をとることはできないから」。

     「ポジショナルプレー」といえば、かつてはバルセロナ、現在はマンチェスターCを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督がその範とされており、指揮官もそれを一つのモデルとしている。しかし同時に、この現実家は「われわれがバルサやシティのレベルにたどり着くことはない」と断言するのである。そのレベルに到達できないことが分かっていて、いかにして「いいサッカー」すなわち「観客を楽しませ、かつ勝利するサッカー」を目指すのだろうか? 師はこう答えた。

     「攻撃で彼らほどボールをもてないのであれば、守備の部分をうまくやる必要がある。どのようにプレッシャーをかけるのか、リトリートしているときにどういうディフェンスをするのか」

     確かにロティーナの名前はスペインで「守備構築の名手」として知られている。続けて曰く。

     「攻撃においても守備においても、サッカーで重要なのは『難しいことをする』のではなく、『簡単なことをすごくうまくやる』こと。『基本的なこと』と言われることを、『的確に、うまくやること』。それがすごく重要です」

     要するに、理想は掲げつつも、できないことをやろうとするより、できることを的確に(しかもうまく)やること。それがロティーナ哲学の極意と言えそうだ。現在、海外サッカーファンの間では「ポジショナルプレー」と、かつてはドルトムント、現在はリバプールを率いるクロップ監督を範とする「ストーミング」を対比しての議論が盛んだが、これをロティーナ師が「どちらもそんなに大きな違いがあるとは思わない」というのは、そうした師の考えからだろう。

     「クロップはいい監督だと思うし、好きですよ。ポゼッションと、速さと深さをもってプレーすることの、いいバランスをもってプレーしている。実際にポジショナルプレーとストーミング、どちらもそんなに大きな違いがあるとは思わない。選手の特徴が見え方に影響しているのだと思う。選手の特徴を生かすというのが一番重要なことです」

     松本の反町康治監督が一貫して[3-4-2-1]堅守速攻でやってきたのも、選手の特徴を生かしてきた結果だろう。今節、両指揮官のサッカー哲学がぶつかり合う。その行方に注目したい。

    文:芥川和久(エルゴラッソ東京V担当)

  • 『大一番』東京V戦を前に松本・飯田真輝が警戒する3人

    『大一番』東京V戦を前に松本・飯田真輝が警戒する3人

     現在J2・2位で自動昇格圏内の松本だが、勝点3差で5位につける東京Vとの試合が4日にサンプロアルウィンで行われる。その『大一番』を前に、チーム最古参のDF飯田真輝が心境を述べた。

     まず8カ月前に行われた東京Vとの前回対戦(第3節/1●2)を振り返り、相手チームについて「単純に強かった。自分の目の前から(アラン・ピニェイロに)すごいボレーシュートを決められたのもあるが、完敗だったという覚えがある」と評しつつ、今節の要注意選手として渡辺皓太(チームアシスト数トップ)、ドウグラス・ヴィエイラ(チーム得点王)、レアンドロ(2016シーズンJ1得点王)の3名を挙げて、「クオリティーが高く、自由にやらせると厳しい戦いになる」と警戒する。

     厳しい試合となることが予想される中、それでも期待するサポーターに向けて力強い言葉を述べる飯田。現在公開中の『DAZN J2/J3プレビューショー#37』では、かつてともにプレーした松田直樹さんへの思いなども率直に語っているので試合前に視聴してほしい。

    文:多岐太宿(エルゴラッソ松本担当)