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  • 引退を発表した湘南の島村毅。引退の理由と、そのことを黙っていた理由とは

    引退を発表した湘南の島村毅。引退の理由と、そのことを黙っていた理由とは

     11月24日のホーム最終戦で現役引退を発表した湘南の島村毅。翌週の公開練習で現在の心境を聞いた。

     30代に入ってからは毎年が勝負と感じていたようで、その年の終盤に手ごたえを感じていれば更新という形をとっていた。昨季終了時の個人成績がJリーグ通算199試合出場19ゴールという数字に達しており、今年は200試合出場20ゴールという節目を強く意識していた。

     メモリアルゲームが訪れたのは10月6日。鳥栖とのアウェイゲームで、アディショナルタイムに途中出場した。だが島村は一度もボールに触れることなく試合は終了。チームは勝利したが、自身の節目のゲームでは軒並みゴールを記録してきた中で、何もせずにタイムアップの笛を聞き、引退を決意した。

     「今まで大事な試合や自分の節目のゲームでは点をとれたんですよ。それが今回はとれなかった。今まで少ないチャンスで結果を出せたのは全部つながっていると思っていて、ゲームが近づくにつれてコンディションを上げて、監督に『使いたい』『流れを変えてほしい』と思わせたからだと思います。でも200試合目は、最後の交代枠で、時間もない中での投入でした。僕が練習中から監督を期待させるプレーができていれば、もっと出場時間は伸びると思うし、チャンスも決められたと思います。それができなくなったのが一番のきっかけでした。精神的にも肉体的にもついてこなくなったことも感じていたので」

     だが引退を決意したあとも、チームメートはおろか監督にも伝えていなかった。それは島村のプロフェッショナルな姿勢と、仲間を思う気持ちからだった。

     「残留争い真っ只中、大事な試合が連続する中で、先に発表すると『最後だから使ってやれ』と、競争とは別の部分が生まれてしまうかもしれない。それがイヤでした。僕も純粋に競争で勝って試合に出たかったですしね」

     曺貴裁監督に話したのは「10日前くらい」だという。一報を聞いた曺監督は、浦和戦前に粋な計らいを見せた。

     「浦和戦の朝、トレーニングが終わったあとに監督に呼ばれて、『今日のメンバーに言葉をかけてくれないか』と頼まれてミーティングに同席しました。いきなりで頭がパニックになっていいことを言えたかどうかは分かりませんが。梅ちゃん(梅崎)は仲がいいので『モチベーションが上がった』と言ってくれました。あのゴールは僕のおかげです(笑)。試合が終わったあとにも『古巣だから燃えたのか、俺のミーティングの言葉で燃えたのか』と確認したら、『シマさんのほう』と言ってくれたので間違いないです(笑)。それは信じましょう」

     取材では晴れやかな顔で応対した島村。現役に未練はなく、本人も「やり切った。まずはこのギリギリの世界から離れたいです(笑)」と話してくれた。

     計10年を過ごした湘南で、4度の昇降と3度の降格を経験している島村。もっとも印象に残っている試合やゴールも話してくれた。それは次回にお届けしたい。

    文:中村僚(エルゴラッソ湘南担当)

  • 「(他会場の経過は)必要以上には伝えない」。運命の一戦へ、鳥栖が目指すのはあくまで自力残留

    「(他会場の経過は)必要以上には伝えない」。運命の一戦へ、鳥栖が目指すのはあくまで自力残留

     引き分け以上でJ1残留が確定する状況で最終節を迎えることになった鳥栖だが、敗れれば16位になり、J1参入プレーオフに回る可能性も残されている。そのため、他会場の試合経過も当然、気になるところ。しかし、キン・ミョンヒ監督は「スタッフ同士で共有はしますけど、必要以上には選手たちには伝えないようにしようかなと考えています」と現段階では情報は選手たちに入れないことを考えていた。

     前節の横浜FM戦でも他会場の経過は選手たちに伝えなかった。ハーフタイムの際、場内アナウンスで他会場の経過が選手たちに伝わってしまったが、キン・ミョンヒ監督自身は選手たちにあくまでも目の前の試合に集中させるスタンスをとっていた。今節についても「鹿島相手に引き分け狙いにいって、引き分けられるほど甘い相手でもない。向こうもホーム最終戦で、ACL出場権がかかっている。向こうも勝ちにくる中で僕らが引き分け狙いでいって対抗できる感じはまったくしない」と話しており、自分たちの力で勝点をつかみ、残留を確定する構えだ。

     もちろん試合終盤になれば、当然、他会場の経過を受けて、選手たちにそれに応じた対応をさせることにはなるだろうが、試合前からそのことばかりは考えない。あくまでも自分たちの力で残留を勝ち取る。勝ちにいく意識で、難関のカシマスタジアムに乗り込む。

    文・杉山文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)