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「ダントツによくなっている」と黒田剛監督も太鼓判。昇格組対決での勝利を誓うスピードスター平河悠
チームメートがはね返したFKのルーズボールに対して、相手よりも早くボールに触った平河悠が自陣から独走ドリブルをスタート。ボックス付近で対峙した相手選手をスピードでかわして優位に立つと、あとはGKのキム・ジンヒョンを射抜くだけだった。ところが、相手守護神の壁は分厚く、渾身のシュートをキム・ジンヒョンに阻止されたことでゴールには至らず。“一人ロングカウンター”をゴールで完結させられなかった平河は、ピッチを叩いて悔しさを表した。
前節のC大阪戦は終了間際の決勝点でチームは勝利。冒頭の決定機を含め、オープンな展開で平河のスピードは生きたが、目に見える成果を残せなかった。
2・3月度のJ1月間MVPに輝いた平河に対して、相手チームのマークは厳しさが増している。ボールを持った平河に“ダブルチーム”で襲い掛かる相手も少なくない。それでも初速に優れたスピードスターは、相手のマークを打開することも多く、攻撃の核として黒田剛監督も大きな期待を寄せている。
「月間MVPは昨年から比べて大きく成長する姿が見られた上での表彰だから妥当かなと。スプリントの回数もダントツの数値を記録しているし、それぐらい他を寄せ付けない運動量を発揮し、攻守にわたってサボらずにやる意識も強くなった。志は日に日に高くなっているし、昨年から比べても、チームの中でダントツによくなっている選手です」
パリ五輪出場権獲得に挑んだU23アジア杯では日本の優勝に貢献。ただ平河の主戦場はウイングだったが、アタッカーとして「数字を残せなかった」ことは心に引っ掛かっている。ましてやJ1でも第3節の鹿島戦以来、ゴールから遠ざかっているため、「攻撃の選手として、この結果はふがいないし、情けない」と自らを奮い立たせる。
週末のJ1は中3日で迎える東京Vとのホームゲーム。トップカテゴリーで初めての顔合わせとなる『東京クラシック』に向けての決意を、平河はこう話した。
「国立での2-2の試合は、勝点2を落とす結果となったことでチームとして悔しい結果でした。個人的にはヴェルディに負けたくないし、“昇格組対決”で勝てるようにしたいです」
ドリブル突破からのクロスで得点チャンスを演出し、自らもゴールをーー。気鋭の7番が、ライバル対決のヒーローになる。
【東京クラシック・ホームゲーム情報】
明治安田J1リーグ第15節
5月19日(日)14:00キックオフ
FC町田ゼルビア vs 東京ヴェルディ
町田GIONスタジアム
https://www.zelvia.co.jp/news/news-263355/