EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2017.4.6(Thu)

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  • トライを続ける山形の汰木康也。2シャドーのプレーに明るい兆し

    トライを続ける山形の汰木康也。2シャドーのプレーに明るい兆し

     山形は現在、3試合連続ノーゴール。チームが得点へのトライを続ける中、個人的にも模索を続けているのが汰木康也だ。

     前節・長崎戦は[3-4-2-1]のシャドーで先発に復帰し、自らボールを奪ってのショートカウンターからのドリブルや、サイドでの崩しなどで何度かチャンスを演出。しかし、本人は「外を崩したというよりは、外に追いやられたという感じだったので、苦し紛れのクロスとかを入れるしかない状況だった」と振り返り、自らにまだ及第点は出していない。

     横浜FMユースから加入して4シーズン目。チームきってのドリブラーとして、昨季まではその特長を前面に押し出すプレーを求められ、実践してきた。しかし、木山隆之監督が就任した今季、まず求められるのはチームとしてのプレー。また、本来は左サイドハーフを持ち場とし、いったん外に開いて受けてからの仕掛けを得意としてきたが、現在プレーしているのは2シャドーの一角。味方との距離感を保ちながら、相手DFもいる狭いゾーンでボールを受け、ボールを扱わなければならない。

     さまざまな戸惑いを抱えながらのプレーが続いていたが、ここへ来てようやく明るい兆しが見えてきたようだ。

     「やっと試合を積み重ねて慣れてきたというか、真ん中でボールを受けられるようにはなってきたし、個人的にはキレとか調子の部分もだんだん上がってきている。これからどんどん良くなっていくと思う」

    新たな自信を身にまといつつある汰木。アタッキングサードに入ってからのプレーに目が離せない。

    文:佐藤円(エル・ゴラッソ山形担当)

  • しきりに足を振っていた浦和の武藤雄樹。その意味とは?

    しきりに足を振っていた浦和の武藤雄樹。その意味とは?

     仙台戦を翌日に控えた6日、浦和の練習も終わりにさしかかったときのことだった。クールダウンのランニングに入ろうとした際、武藤雄樹は走り始めたチームの最後方でシュートモーションを確かめるように足を振っていた。

     同じような光景を見たのは前節の神戸戦、26分のプレーのあとだった。武藤はその際も数回、右足を振っていた。その直前、関根のクロスを合わせたが、惜しくもシュートは枠に飛ばなかった。ファーからトップスピードでニアに入る抜群の動きだったが、その状態で合わせることはそう簡単ではない。チャンスであったことは確かだが、絶対に決めなければならない類のシュートだと言うのは厳しいプレーだろう。

     それは武藤も認識している。だから「もっとイージーだったら悔しくて仕方なかった」が、少しだけ心に余裕があった。「関根とのタイミングもすごく合っていたし、自分がどのへんにいて、このぐらいで触れば、ということは分かっていた」。ただ、簡単なシュートではなかったが、せめて枠には飛ばしたかった。「もうちょい何とかできたかな」。その思いが体に出たのが、あの右足を振る仕草だった。

     話は戻って6日の足振り。そこには神戸戦とは正反対の意味があった。武藤は左寄りの位置でボールを受けるとドリブルで突破し、左足のシュートでゴール右スミに決めた。「ああいう感じで次も決められたらな、って。あそこでこう振ったらあそこまで飛んでいくのか、っていう確認だったと思う」

     これまで神戸戦の26分のようなプレーで“点”で合わせるプレーでゴールを重ねてきた武藤。今季は自分でしかけてゴールを奪うことを意識している。その理想どおりのプレー。だからこそ確認も怠らなかった。「あれが明日(の仙台戦で)出れば良かったのに」と笑ったが、良いイメージはできた。

     プロデビューし、4年間プレーした仙台。浦和加入3年目、5度目の対戦で「慣れてきた」古巣対決だが、「気合いが入るし、高まるものがある」ことはいまでも変わらない。「今年は良いキレというか、コンディションを保てているので、明日も頑張ります」。心身ともに充実した状態で3度目の埼スタの仙台戦、2連続ゴールを決めている試合へ向かう。

    文・写真:菊地正典(エルゴラッソ浦和担当)

  • 鹿島MF小笠原、GK曽ケ端の大記録達成はお預け濃厚も、もう一つの大記録が達成間近

    鹿島MF小笠原、GK曽ケ端の大記録達成はお預け濃厚も、もう一つの大記録が達成間近

     6日、鹿島は紅白戦を行い、前節の大宮戦にそろって出場しJ通算出場試合数を『499』としたMF小笠原満男とGK曽ケ端準はそろって控え組でプレーした。もし出場となれば500試合出場を達成する記念すべき試合となるが、今週末8日のJ1第6節・C大阪戦での達成はないかもしれない。

     とはいえ、鹿島はもう一つの大記録達成を目前に控えている。現在、ホーム通算得点数は『798』となっており、あと2得点で800得点に達する。今季は複数得点を記録したのが打ち合いとなった第4節の清水戦だけという鹿島だが、再び複数得点を挙げることができればJ最速での記録達成となる。

     

    文:田中 滋(エルゴラッソ鹿島担当)

  • 高橋祥平が紅白戦で主力組に。次節・横浜FM戦で磐田デビューの可能性

    高橋祥平が紅白戦で主力組に。次節・横浜FM戦で磐田デビューの可能性

     磐田は6日、8日に行われるJ1第6節・横浜FM戦に向けて紅白戦を実施した。主力組の最終ラインには高橋祥平が入った。今節に出場すれば、磐田での公式戦デビューとなる。

     左大腿二頭筋肉離れと診断され戦列を離れていた同選手だが、2日には練習試合に出場している。ボールに食らい付き、ビルドアップでも安定感を見せるなど上々の実戦復帰となった。このとき、高橋は「感覚的にはだいぶ良いと思う。対人もあったけど、怖さもなくやれた」と好感触を得た様子だった。

     横浜FMはサイド攻撃が強力で、守備陣の奮闘が重要になる。そして、最大の脅威となりそうなのが齋藤学。1歳上のアタッカーについて高橋は「つぶします。出られたら、チームが勝つために全力を尽くしたい」と決意を示した。

    まだ先発出場が確定したわけではないが、磐田にとって高橋の復帰は大きなトピックである。

    文:青木務(エル・ゴラッソ磐田担当)

  • 村上巧、自身初の古巣対決に高まるモチベーション

    村上巧、自身初の古巣対決に高まるモチベーション

     前節、名古屋に敗れて3連敗となった熊本は、今節アウェイで愛媛と対戦する。熊本はGK佐藤昭大、DF園田拓也、MF菅沼実など愛媛に在籍したことのある選手が少なくないが、加入2年目のMF村上巧も今節を楽しみにしている。

     というのも、移籍1年目の昨シーズンは、開幕前のけがで離脱したため、2試合とも出場できず、またプロになって初めて迎える古巣との一戦だからだ。

    「去年はけがで出られなかったし、初めての経験なので楽しみですね。スタジアムも慣れ親しんだ場所だし、自分が少しでも成長したところを愛媛の皆さんにも見てもらいたい。愛媛もハードワークするチームですけど、自分たちのチームコンセプトを見つめ直して、しっかり結果を出して熊本に帰りたいなと思います」

     村上に限らず、元愛媛の選手たちが、連敗ストップと今季2勝目に向けて意地を見せる。

    文・写真:井芹 貴志(エルゴラッソ熊本担当)

  • 横浜FCに大朗報。ついに守護神・南雄太が練習復帰

    横浜FCに大朗報。ついに守護神・南雄太が練習復帰

     横浜FCの練習に今週から守護神・南雄太が復帰した。南は2月26日、開幕のホーム・松本戦で負傷し、別メニューが続いていた。横浜FCでは3月8日に高卒新人の市川暉記も負傷して、GKが高丘陽平ただ一人となってしまい、ユース所属で16歳の大内一生を2種登録し、さらには元C大阪の北野貴之を急きょ加入させていた。

     5週間ぶりにGK練習に混ざった南は、「またグラウンドに立てたのはうれしい」と顔をほころばせながらも、「5週間やってないから、まだ感覚がね。自分の下手さに驚いています(笑)」と語るなど、試合への復帰にはもう少し時間がかかりそうだ。だが、南と北野のベテランがそろったことで、練習にも安心感と緊張感が増した。GK陣の競争はもちろん、チームにとってもより良い刺激になっていくに違いない。

    (写真:練習に打ち込む横浜FCのGK陣。左から高丘陽平、北野貴之、南雄太)

    文・写真:芥川和久(エル・ゴラッソ横浜FC担当)

  • 古巣である山口との戦いを目前に控える徳島の島屋八徳。「恩返しのつもりで狙っていきたい」

    古巣である山口との戦いを目前に控える徳島の島屋八徳。「恩返しのつもりで狙っていきたい」

     今季から徳島に加入した島屋。プレシーズン終盤に戦列離脱したこともあって、開幕戦の出場には至らなかった。だが、第3節・長崎戦(3○1)で徳島デビュー。1点リードされた難しい状況で途中出場を果たし、自らも得点を挙げて逆転勝利の原動力になった。第4節以降は3試合連続フル出場と、すでに絶大な存在感を放っている。

     現在、山口の公式HPを開いてみると、『ヤツには、絶対負けられない。』と洒落の利いたトップバナーが表示される。ヤツというのは“あの人”という意味と、八徳(やつのり)の“ヤツ”がかかっているのだろう。

     ホームの山口は勝ちを意識した戦いを挑んでくるはずだが、島屋としても当然勝ちを狙いにいく。「昨シーズンまでは中盤のサイドのポジションでやらせてもらっていましたが、今季はいまのところもう少し前でプレーさせてもらっています。前節・松本戦(0●2)はチームとしても無得点でしたし、ゴールを期待している徳島のサポーターもたくさんいると思います。そういったプレーを見せられればと思います」と静かに闘志を燃やしている。

    文・写真:柏原敏(エルゴラッソ徳島担当)

  • G大阪のDF丹羽大輝が今季初先発へ。「自分にできることを」

     昨季までは不動のCBとしてピッチに立ちながら、今季はサブに回っているG大阪のDF丹羽大輝。7日のJ1第6節・広島戦では今季の公式戦で初めて先発する可能性が濃厚だ。

     1日の第5節・新潟戦でDFキム・ジョンヤが右の股関節を痛めたこともあり、紅白戦では右CBの一角に入っていた丹羽。今季3バックを採用しているG大阪の右CBはビルドアップ時にSB的な動きをする変則的なポジションだが、丹羽は長谷川体制下で右SBも経験済み。「どうですかね、まだ(先発は)分からないので」と番記者たちを煙に巻いた背番号5だが、「プロの世界なのでこういう競争は毎年ある。その中で自分にできることを、自分が成長するために何ができるのかを考えながらやり続けている」と日々、地道に取り組んできた道のりに自信を見せていた。

     

    文・写真:下薗 昌記(エルゴラッソG大阪担当)

    G大阪のDF丹羽大輝が今季初先発へ。「自分にできることを」

  • 5日が誕生日の矢野貴章。33歳初勝利を

    5日が誕生日の矢野貴章。33歳初勝利を

     新潟は5日、聖籠町のアルビレッジで、J1第6節・鳥栖戦に向けたトレーニングを行った。

     この日、33歳の誕生日を迎えたのは矢野貴章。ファンから両手いっぱいのプレゼントを受け取り、クラブハウスへと戻って来た。今季は出場停止の1試合を除き、右SBの先発メンバーとしてピッチに立ち続けている。リーダーシップも増し、この日も、右サイドハーフに入った端山豪やボランチに後ろから守備の指示を出し、練習後も確認を重ねていた。

     鳥栖戦に向けては「縦のボールも多いし、中にターゲットになる選手もいるので、クロスもしっかり抑えないといけない。前線にイバルボ選手と豊田選手の二人がいるので警戒しないと」と守備意識を高める。一方で「チームとしてうまくボールを動かしていけたら、スペースも時間も作れる」とサイドを起点にした攻撃もイメージする。

     この日は練習でミドルシュートも決めていた矢野。第1節・広島戦、第3節・清水戦では、バーやポストにはじかれたがセットプレーから決定的なシュートを放ってきた。「点も取れればいいですし、チームが勝つことが一番。チームを勝たせられるようにしたい」と33歳初得点も視野に入れつつ、今季初勝利を狙う。

    文:野本桂子(エルゴラッソ新潟担当)

  • 神戸MF小林成豪、レギュラー獲りに闘志。前節・浦和戦をきっかけに

    神戸MF小林成豪、レギュラー獲りに闘志。前節・浦和戦をきっかけに

     神戸加入2年目のMF小林成豪が1日のJ1第5節・浦和戦で今季初出場、初先発を飾った。ただ、「不甲斐ない。もっとやれた」と強く自戒。5日の練習ではキレの良い動きを披露し、持ち味の発揮に力を込めていた。

     独特のリズムで繰り出すドリブルや、相手の意表を突くフェイントを駆使するアタッカー。ルーキーイヤーから鮮烈なデビューを果たし、2年目の躍進が期待されていたが、開幕前に一度、メンタルを含めて調子を落とした。

     周囲から厳しい叱咤を受ける中、「日常から変えた。そこを強く意識するようにした」という小林は、3月23日の仮想・浦和ともなった広島との練習試合に右サイドハーフで出場。「経験できたことは大きかった。体力的にも、役割も理解できた」と大きな収穫を得た。浦和戦は自らと向き合い、ようやく手にした出番だった。

     浦和戦では対面する宇賀神友弥を徹底マーク。守備からリズムを作ったチームに大きく貢献したが、攻撃で見せ場を作り切れず、「あまりボールに触れなかった」と不完全燃焼の思いを宿したようだ。

     5日の紅白戦では主力組に入り、精力的な動きでボール回しにアクセントを加えた。「チャンスを多く作りたい。ドリブルや、前に仕掛けること。個人技での打開、フリーランを増やすイメージはできている」と今節・大宮戦への意気込みを語る小林。目指すは″レギュラー獲り″。期待のアタッカーの2年目が、激しく動き出している。
    文:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)