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岡山との瀬戸大橋ダービーを目前に控え、讃岐の選手・スタッフ約30名でチラシ配りを実施
今季から、讃岐はホームゲーム週に選手3名+有志のサポーターが高松駅に立ってチラシを配る活動を始めた。この活動を提案したのが香川県出身で、今季選手会長を務める高木和正。「チラシを配ったからといってお客さんが増えるかどうかは別ですが、選手から何か動いてクラブが少しでも良くなっていくことを願って提案しました」。
昨季まで選手がイベントの場などに参加する頻度が少ないのではないかかと感じていた高木。それは「クラブがコンディションを考慮してくれていたり、試合に集中してもらうためでもあったと思います。でも、今季は選手側から提案しました」とクラブもその意向を受けてすぐに動いた。
岡山戦に関しては、「ダービーということで全員でやろうと提案しました」。これがきっかけで興味を持たれた方のためにも、いつも声援を届けてくれるサポーターの方のためにも「来てもらって負ける試合を見てもらっても仕方がない。ピッチで結果を出さなければいけない」とあらためて気持ちを引き締めた。
文・写真:柏原敏(エルゴラッソ讃岐担当)
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仙台のリャン・ヨンギ、鹿島戦に向け「自信を持ってボールを引き出せるかが問われる」と気を引き締める
仙台のリャン・ヨンギが、16日の明治安田J1第7節・鹿島戦に向け、勇気を持ってボールを受けるために走ることの重要性を口にした。
仙台はリーグ戦で連敗し、前節・浦和戦では0-7と大敗。立て直しが求められる状況にあるが、メンバーを入れ替えて臨んだ12日のルヴァンカップ第2節・磐田戦(2○0)で勝利したことで、悪い流れを止めた。この試合に刺激を受け、リャン・ヨンギは「前節の悔しさを晴らすためにも、勝たなければ」と、鹿島戦に向けて闘志を燃やしている。
チームとしての攻撃がうまくいかないときは、ビルドアップのミスから一気に相手の決定機まで持ち込まれることが多かった。リャン・ヨンギもこのことを重く見ており、「ボールを持っているときに、味方のために顔を出せるかが大事。自信を持ってボールを引き出せるか、それをどこが相手でもできるか、ということが問われています」と、強敵を相手にも多くの選手が勇気を持ってボールを受けるために走ることを重視する。
「一度ミスをして、そこで引き出す動きが出なくなってしまうと、チームとしての動きも少なくなってしまいます。失敗したとしても、顔を出す動きは続けてやろうとしないと。そういう、メンタルの部分も大きい」。相手のプレッシャーを受けても腰が引けた戦いはせず、相手陣内でボールを回してチャンスにつなげることができるか。リャンは献身的なランニングによって、味方を引っ張る。
文・写真:板垣晴朗(エルゴラッソ仙台担当)
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大宮の大前元紀、清水戦を前に。「チーム状況的に私情を挟むつもりはない」としつつも、「犬飼とかとやれるのは楽しみ」
16日に行われる今節・清水戦において、最も注目されるのは間違いなく大前元紀だろう。自身の評価を確立した清水を離れ、今オフに大宮へと移籍。しかしなかなか結果を残せずにチームも連敗から抜け出せない現状のまま、古巣戦を迎えることになった。
「意識はもちろんしますけど、まずはいまのチーム状況的に私情を挟むつもりもない。チームの連敗を止められるように、初勝利を挙げられるように全力で戦うだけですね」
そう語る大前だが、「ずっと一緒にやってきた仲間だし、チームでもある。そういう仲間と戦うのは変な気持ちですけど、知っている人とやるのは楽しみ」という思いも当然持っている。中でも、マッチアップが予想されるある選手との対戦は特に楽しみとのこと。
「センターバックの犬飼(智也)とかはずっとやってきたし、僕がFWでアイツがセンターバックになって当たれば駆け引きや対峙することが多いと思う。(清水のトップチームに)アイツが入ってきて、(松本)山雅にレンタルで行ったりしても帰ってきてからずっと一緒にやってきた。そういう選手とやれるのは楽しみですね」
もちろん、チーム状況を考えれば「楽しむ」という感情はピッチ上で生まれにくいかもしれないが、かつて切磋琢磨した仲間との邂逅は無得点、連敗という名の重圧から解き放たれるトリガーにもなり得る。大宮の背番号10としてアイスタを制圧し、浮上への転機としたい。
文:片村光博(エルゴラッソ大宮担当)
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磐田の中村俊輔、鳥栖のフィッカデンティ監督について「Jリーグの特徴をよく見ている」
磐田の中村俊輔が14日、鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督について言及した。
さまざまな戦い方を選手たちに授け、結果を残している同監督。前節・新潟戦では前半途中に[4-3-1-2]から[4-4-2]へのシステム変更が功を奏し、勝利を収めている。
中村俊は「(フィッカデンティ監督は中盤が)ダイヤモンドの形をやるじゃないですか。両サイドハーフもワンボランチの選手もよく走って。前は2トップで、鎌田(大地)くんがトップ下で。イタリア人監督らしいなと思うし、でも日本の、Jリーグの特徴をよく見ているなという感じがする」と評した。
「話もするし、仲いいですよ」と交流もあるようだが、磐田は公式戦2連敗中とあって勝利が欲しいところ。ここまでチームのほとんどの得点に絡んでいる10番の活躍が、策士率いる難敵撃破のカギを握るだろう。
文:青木務(エルゴラッソ磐田担当)
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かつて在籍した川崎F・奈良竜樹との対戦へ。札幌の四方田監督は「ブーイングじゃなく、温かく迎えてあげてほしい」
前節の明治安田J2第7節はホームでFC東京を相手に見事な逆転勝利を収め、そこから中3日で挑んだ12日のルヴァンカップ・清水戦もDF進藤亮佑の得点で快勝。「東京戦の勝利は間違いなく自信につながっている。チームとしていい流れのなかにあると思う」と四方田修平監督が手応えを語っている。
そうした中で今節は「J1でもトップレベルの力があるチーム」と指揮官が分析する川崎Fが相手だが、その川崎Fには2014年まで札幌に在籍したDF奈良竜樹が在籍している。四方田監督が札幌U-18監督時に指導をした選手だけに「対戦が楽しみ。彼も楽しみにしているんじゃないかな?」と発した。
現在の奈良のプレーぶりについては「J1のセンターバックの中でも、対人プレーの強さの部分は秀でていると思う。手強い選手」と評する。同期のMF荒野拓馬が「奈良との対戦は小学生以来」と話すように、奈良にとっては古巣との初対戦。四方田監督は「ブーイングじゃなく、温かく迎えてあげてほしいな」とも話している。
2011年には高校3年生ながら終盤戦にセンターバックのレギュラーポジションを確保し、劇的なJ1昇格に大きく貢献した奈良。クラブの歴史に名を刻んだ選手と札幌との初対戦には、注目が集まりそうだ。
文:斉藤宏則(エルゴラッソ札幌担当)
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「(アン・)ヨンハさんの魂を受け継いで…」。町田のリ・ハンジェ、偉大な先輩の引退に期する思い
昨季まで横浜FCに在籍し、北朝鮮代表でもチームメートだった大先輩アン・ヨンハの現役引退を、リ・ハンジェはアン・ヨンハの公式ブログでの発表前に、彼からのLINEメッセージで知った。昨季、町田がJ2に復帰した折、最もJ2リーグで対戦したい選手に同胞のアン・ヨンハを挙げていたため、その思いが叶わなかったことに少なからずショックを受けた。
「今季の所属チームを探していると聞いていましたし、もしかしたら現役引退があるかもしれない……とは思っていました。燃え尽きることのない情熱を持った方で、僕もそれに引っ張られるように『負けられない』、『あの人に追い付きたい』とやってきました。引退を聞いたときは心の中に穴が開いた気がしました。僕のこの情熱が消えてしまうことが怖いなとも思っていました」
北朝鮮代表でともにプレーしていた当時、最も印象に残っているゲームは2006年ドイツW杯最終予選、埼玉スタジアム2002での日本代表戦。アン・ヨンハはボランチで、リ・ハンジェは右サイドハーフのポジションでプレーし、試合終盤にリ・ハンジェが交代した矢先に決勝点を奪われた。「僕が交代したあとに点を入れられた。もう涙が止まりませんでした」。
いまでは在日の選手が北朝鮮代表に入ることは珍しくないが、アン・ヨンハが先駆者となってその道を切り開いてきたとリ・ハンジェは当時を振り返る。
今節は、アン・ヨンハが現役最後にプレーしていたチーム・横浜FCと対戦する。その横浜FC戦を前に、リ・ハンジェの胸にはアン・ヨンハからのメッセージが去来している。
「今でももちろんそうだけど、在日の選手のためにも、後世にバトンタッチしていくためにも、ハンジェには1年でも長く現役を続けてほしい。だから、けがだけには気を付けて」
J2の舞台で対戦する。その願いは叶わなかった。だが、スパイクを脱いだ大先輩から託されたものがある。
「ヨンハさんの魂を受け継いで、ヨンハさんのぶんまで、長く現役を続けたい」
今年で35歳を迎える町田の闘将は、新たな決意を胸に、横浜FC戦のピッチに立つ。文・写真:郡司聡(エルゴラッソ町田担当)
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大分の川西翔太、コンビを組んだ元相方、金沢の山崎雅人を「本当に危険な存在」とことさら警戒
明治安田J2第8節・金沢戦に向け、川西翔太が、山形時代に2シャドーでコンビを組んでいた山崎雅人との対戦を心待ちにしている。
「ザキさん(山崎)はペース配分など考えずチームのために走る。どんなに劣勢でも一発取って助けてくれた」
当時、石崎信弘監督と高橋健二コーチから「最年長の選手がチームのためにあれだけ頑張っている姿を見てどう思う?」と言われ、もっと戦わなくてはと心に誓ったという。
G大阪と広島でコーチとして山崎を指導した片野坂知宏監督も「レスターの岡崎慎司のように攻守に献身的で、泥臭く体を張って得点を狙う。もっとも岡崎のほうが迫力があるけど(笑)」と親しみを込めて高評価する。
山崎は05年夏から07年には大分でもプレー。1試合出場すれば体重が3キロ落ちるというハードワークでチームを助けた。
「以前連絡を取ったときには大分戦に合わせてくると言っていた。試合に出ていてもいなくても、ボールに関係なくてもチームを元気にする、敵としては本当に危険な存在。一個のプレーで流れを変えてしまうので、今節はそういう流れにさせないようにしたい」と、川西の警戒はとどまるところを知らない。文・写真:ひぐらしひなつ(エルゴラッソ大分担当)
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肉離れの診断が出たG大阪・アデミウソン、大阪ダービー欠場が決定的に
G大阪・アデミウソンの“大阪ダービー”欠場が決定的になった。
0-3で敗れたアウェイでのACL GS第4節・江蘇蘇寧戦直前の9日の練習で右の内転筋を痛めた背番号9は、その江蘇蘇寧戦でベンチ外。13日にMRI検査を受けていた。「(ダービーは)無理です。肉離れという診断が出た」と14日の非公開練習後に話したのは長谷川健太監督。
指揮官によると、全治は3週間程度で、勝利だけが求められる25日のACL GS第5節・アデレード・ユナイテッド戦も出場は厳しそうな状態だ。
前節の広島戦では約半年ぶりの無得点に終わり、今季初黒星を喫しているG大阪。ブラジル人エースの不在をチーム全体で乗り切ることになりそうだ。
文:下薗昌記(エルゴラッソG大阪担当)
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[本日のエルゴラッソ1面]浦和の力。埼スタの力
[明治安田J1第7節 プレビュー]
■FC東京 vs 浦和
FC東京に襲いかかるのは21世紀最強攻撃陣■C大阪 vs G大阪
激闘史再び。3年ぶりに大阪ダービーが復活[AFCチャンピオンズリーグ]
■浦和 vs 上海上港
首位浮上。浦和の守護神、ここにあり