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新潟での再会――。栗澤僚一にとっての“偉大なニ人”
MF栗澤僚一にとって、今節・新潟戦は偉大なニ人の先輩との再会が待っているかもしれない。
今季から新潟の指揮官を務める三浦文丈監督と栗澤は、FC東京で04年~06年にわたってともにプレー。特別指定選手時代を含め、プロ入り直後の3年間を間近で過ごしてきたこともあり、「ああいうベテランの姿を見てきて自分は育った」と、いまでも尊敬してやまない。
ただ、今回初めて監督と選手の立場で対峙することに関しては、「あまり会えていないので、久しぶりに会えるのは楽しみ」としながらも、「サッカー観をしっかり持っていて、トレーニングから一切妥協しないでやっていた、本当に熱い人。それが『人に教える』という意味では伝わりやすさにつながるのかなと思っていたし、いずれ監督になるのかなと思っていたので、別にそんなに不思議な感じはしないけどね」と、大きな驚きはない様子だった。
そしてもう一人、この日の試合前に引退セレモニーを行うアン・ヨンハさんは、柏でリーグ制覇を成し遂げた11年から2年間ともにプレーした存在。「ヨンハさんは選手としてもそうだし、一人の人間としても本当に素晴らしい人。ちょうど優勝したときのメンバーでもあり、いてくれるだけで心強かった。周りの気配りの面では、自分ではちょっと真似ができないような、それぐらい素晴らしい人なので、そういった人の引退セレモニーの日に試合ができることは何かを感じる」と話した。
MF手塚康平の台頭、MF細貝萌の電撃加入もあり、ポジション争いの激しいボランチでここまでのリーグ戦では2試合の出場にとどまっているが、願わくは、今節は偉大なニ人の先輩の前でピッチを駆け回る背番号28の姿を見たいところだ。
文・須賀大輔(エルゴラッソ柏担当)
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鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督が鹿島のリーダーを警戒
鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督が鹿島のリーダーを高く評価した。
今節、アウェイでの鹿島戦に挑む鳥栖だが、今季はアウェイではいまだ勝利がなく、連勝もないだけに上位進出のために重要な一戦となる。この試合に向けた囲み取材で鹿島の強さについて聞かれたフィッカデンティ監督は、「リーダーシップをとれる選手はどのチームにもいるわけではないと思うので、まさにそういう選手がいるというのが鹿島の強さだと思う。日本ではそういう選手が生まれるのはすごく難しいと思うので」と個人名は挙げなかったが小笠原満男の存在が鹿島の強みであると警戒していた。
鹿島はACLでのアウェイ戦との連戦となるが、「チームの総合力が高いチームだということは変わらない。結果を絶対に持ち帰るという自信の下に、どういう展開になろうとこちらの展開に持っていくための準備をしている」と、フィッカデンティ監督は最大限のリスペクトを示す。難しいアウェイ戦となることは必至だが、今季初のアウェイ戦勝利を目指して鳥栖がカシマに乗り込む。
文・杉山 文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)