EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2017.4.30(Sun)

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  • 「名古屋の選手としてのストーリーは誰にも消せない」。京都の田中マルクス闘莉王が明かした古巣戦に臨む胸のうち

    「名古屋の選手としてのストーリーは誰にも消せない」。京都の田中マルクス闘莉王が明かした古巣戦に臨む胸のうち

     京都がアウェイ・豊田スタジアムに乗り込む5月3日のJ2第11節・名古屋戦は、因縁めいたものを感じさせる一戦だ。今季加入した田中マルクス闘莉王、小屋松知哉、望月嶺臣をはじめ、京都には前所属クラブが名古屋の選手が6人もいる。特に10年から7シーズンにわたり名古屋で魂のプレーを見せ続けた闘莉王は、名古屋のファン・サポーターにとっても特別な存在。名古屋と決別する際の心模様が大きく報じられた経緯もあり、名古屋戦では一挙手一投足に注目が集まることになりそうだ。

     30日の練習後に取材に応えた闘莉王は、名古屋戦について「いろいろ言われるけど、いつもどおり。堂々とやるだけ」としながらも、ともに戦ったサポーターへの感謝の念は変わっていないようで、紡ぐ言葉にも感情があふれる。

    「名古屋のサポーターには『ありがとう』という気持ちしかない。自分が名古屋グランパスの選手としてやってきたこと、残してきたこと。そのストーリーは誰にも消せない。サポーターとともに喜んだ瞬間を忘れることはできない」

     そしてクラブに対しては、「ある一面で、どうしても(感情を)飲み込むことができない人もいる。そのぶんも頑張りたい」と、いまも複雑な思いが残っていることをうかがわせた。

     ただし、ピッチに私情を持ち込むつもりは毛頭なく、「京都の選手という立場で、プロとしてやらないといけないことがある」と力を込める。

     開幕から苦戦が続いていた京都も、ここ3戦はFWで起用され始めた闘莉王の活躍にけん引され、2勝1分と上り調子。名古屋に勝利すれば今季初の連勝となる。

    「まだ僕は(出場した)試合数が少ないが、試合に出ていないときにみんながすごく苦労している姿は、心に痛みを感じるモノだった。やっと、戦えるチームになりつつある。連勝できれば一番良い。それができるまでに来ている」

     闘莉王の目は、京都の勝利だけをしっかり見据えている。

     

    文・写真:川瀬 太補(エルゴラッソ京都担当)

  • 神戸のFW田中順也、甲府・吉田達磨監督は「戦術的な情報量の多い人」

    神戸のFW田中順也、甲府・吉田達磨監督は「戦術的な情報量の多い人」

     神戸は29日、J1第9節・甲府戦へ向けて非公開での最終調整をおこなった。26日のルヴァンカップ第3節・広島戦で2得点を挙げて勝利に貢献した田中順也は士気の高さをうかがわせている。

     広島戦では開始1分に神戸移籍後初のゴールを挙げた。25分にも1点目と同じく左足の強烈なシュートを叩き込んでいる。この日の練習後にあらためて心境を語った田中順は「かなりプレーにゆとりが出ますし、1点入らないとゴール前で堅くなってしまう」と、自身にとっても価値ある得点になったようだ。

     今節対戦する甲府の指揮官は、田中順が柏在籍時にフロントスタッフだった吉田達磨監督。15年に吉田監督が柏を指揮した際、田中順はスポルティング(ポルトガル)でプレーしているため、直接、監督と選手の関係性としてはプレーしていない。

     ただ、そのサッカー観には警戒心を強めているようだ。田中順は「戦術的な情報量がある人、選手に叩き込んでくると思うし、試合巧者なチームになっているだろう」と分析する。その上で、「相手の作戦通りにならないように。前半から点を取る気持ちでやりたい」と冷静にマッチアップを見据えた。

     チームは現在、リーグ戦の3位につける。「1点取れたので、次はJでゴールを決めたい」とも語る田中順は、今節も上位戦線に食らいつくために強く左足を振り抜きそうだ。

    文:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)