EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2017.6.4(Sun)

June
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
  • 増山が一矢報いるも…。群馬と練習試合は1-6の大敗に

    増山が一矢報いるも…。群馬と練習試合は1-6の大敗に

     横浜FCは4日、群馬をホームの練習場に迎えてトレーニングマッチを行った。

     横浜FCは前節・山口戦に出場停止だったMF佐藤謙介のほか、ベンチスタートだったMF野村直輝、MF野崎陽介、DF西河翔吾らが出場。群馬はFW盛田剛平、MF松下裕樹、DF坪内秀介、DF舩津徹也らのベテランが多く名を連ねた。 

     11時にキックオフされた試合は、完全な群馬ペースで進む。6分にFW石田雅俊が左からドリブルで切れ込んで右足ミドルのゴラッソを突き刺すと、16分にも同様に左からカットインして2点目。横浜FCは球際で劣勢に立たされ、ミスも多くボールがつながらず、立て直せないまま30分にはMF小林竜樹のドリブル突破からPKを与え、マテウスに3点目を決められる。その後は前線の野村を起点にチャンスを作るも、37分にFW川田拳登に右からミドルシュートを決められ、4点のリードを許して前半を終えた。

     後半も群馬ペースは変わらず。佐藤、野村、野崎、西河らを時間とともに下げ、練習生で埋めていった横浜FCは、ほぼ自陣に押し込まれる。それでも失点は許さずよく耐えていたが、76分にペナルティーエリア内でファウルを取られてPKを与える。これをFW小牟田洋佑に決められ0-5、さらに84分には川田に決められて6失点目。横浜FCは87分にMF増山朝陽が意地の一点を返したが、トータルスコア1−6の大敗に終わった。

    文・芥川和久(エルゴラッソ横浜FC担当)

    増山が一矢報いるも…。群馬と練習試合は1-6の大敗に

  • [書評]読むサッカーvol.32 『グアルディオラ総論』

    変化し、成長する存在としての“ペップ”。グアルディオラ研究の決定版

     

     13-14年から15-16年までの3シーズンにおいて、バイエルン・ミュンヘンを率いて獲得したタイトルは国内外合わせて『7』。公式戦161試合で1試合平均70.47%のボール支配率を誇り、87.9%のパス成功率を叩き出した。ドイツ・ブンデスリーガに限れば102試合を戦って82勝9敗11分、254得点58失点(以上、第四章より)。驚異的な数字が並ぶ。

     “ペップ”こと、ジョゼップ・グアルディオラ監督が残したこれら偉大なる成績の背景は、しばしば誤解を持って伝えられていると本書『グアルディオラ総論』は諭す。

     07年にバルセロナBで監督業を始めてから、選手としてもプレーしたバルセロナトップチームで数々の栄光を得たペップ。充電期間を経て、彼が次なる挑戦の場に選んだのは、現役時代にプレーしたことのない、ドイツのタレント集団だった。実績十分の監督が、すでに強いチームを率いる。しかしそれが、強くて当たり前、というだけでは終わらない。このクラブでペップはさまざまな驚きを、新鮮さとともにもたらした。

     ボールと試合を支配し、相手を圧倒するバイエルン・ミュンヘン。しかしそれは決して、バルセロナのやり方をそのまま持ち込んだものではない。あるいはスペイン人選手を獲得したからといって“スペイン化”したわけでもない。何より、ペップがそれまでのやり方をバイエルン・ミュンヘンに押し付けたのではないということを、この『グアルディオラ総論』は、さまざまな角度から読者に伝えている。

     誤解が生じてしまう理由の一つには、ペップが個別のインタビューをもって自らを表現しないことがある。だが、この『グアルディオラ総論』では、『キミにすべてを語ろう』でペップの側で話を聞くことを許された者として最大限の仕事を果たしたマルティ・ペラルナウ氏が、再び代弁者としての使命を全うしている。この学識豊かな著者と、フットボリスタ誌でもおなじみの木村浩嗣氏という、これまた教養の深い訳者によって、日本の読者にペップがドイツで何を成し遂げたのかが伝えられている。

     この本をとおして最も強く訴えられているのは、バイエルン・ミュンヘンが変わったことよりも、ペップ自身が変わっていったことだった。「学ぶことに取り憑かれている」(第八章より)という人物が、異国での学び、そしてチェスプレーヤーやラグビーの監督、登山家らとの出会いをとおして変わっていくさまが、著者の言葉、そして哲学者らの金言が散りばめられた文章によって伝えられている。ドイツでの挑戦を経て成長したペップが、イングランドの地で次はどう変わるのか。読み終えて、早くも続編が楽しみになる。

    文・板垣 晴朗(エルゴラッソ仙台担当)

    [書評]読むサッカーvol.32 『グアルディオラ総論』

    著者:マルティ ペラルナウ(MARTI・PERARNAU)

    発行:5月16日/出版社:ソル・メディア/価格:1,600円(本体価格)/ページ:400P

  • 未勝利のアルウィンで見せたいのは、一段進化した東京Vの姿

    未勝利のアルウィンで見せたいのは、一段進化した東京Vの姿

     4日、東京Vは松本とのアウェイ戦に臨む。リーグ戦の対戦成績は、1勝2分5敗。松本がJリーグに参入した12年の開幕戦で勝利して以来、勝ったことがない。その開幕戦はホームだったから(主将だった小林祐希が得点を挙げた試合)、アルウィンでは未勝利ということになる。それにいま、チームは今季2度目の連敗中。一時は1位だった順位も、6位まで下げている。

    「良いサッカーで勝ちきれない。我慢する試合では勝てる。そんな感じで、なかなか波に乗れない」という内田達也の表現が的を得ていて、内容と結果の齟齬が悩ましいのが現状だ。元日本代表の橋本英郎(写真)は、「やっていることは間違いではないという思いはあるので、引き続きやっていく」としながらも、こう続けた。「攻撃のバリエーションを増やす。コンビネーションを良くしていきたい。3人目の動きが多くないので、そこは意識していく」。

     チームはアタッキングサード、ロティーナ監督の言う「ゾーン3」の崩しについて、これまでよりも割合を高めて練習しているという。「そういったところに取り組むのは、次のステップに入ったということだと思う」(橋本)。

     守り勝つ試合が多かった東京V。内容と結果を伴わせた“攻め勝ち”ができれば、勢いに乗れるはず。曲者・松本との一戦では、一段進化した東京Vの姿が見えるだろうか。

    文:田中直希(エルゴラッソ東京V担当)