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「いまベンチに座っていることはプロセス。危機感を与えてくれることに感謝」。本田圭佑のいまの思い
1日、日本代表の本田圭佑が、来年のロシアW杯の出場権を獲得した豪州戦(8月31日・2-0で日本の勝利)から一夜明け、口を開いた。
必勝を誓った前日の試合で快勝を収め、6大会連続のW杯出場を決めた日本。歓喜に湧くハリルジャパンの面々だったが、長らくチームのエースとして君臨してきた本田は先発を外れ、結局90分間を通して出番がなかった。同じく出番のなかった日本の10番・香川真司とともにベンチを温め続けた一方、前線で起用された22歳の浅野拓磨と中盤で抜擢された21歳の井手口陽介が貴重なゴールを挙げた。この結果に、いよいよ本格的な世代交代が到来したという声が多く飛び交っている。
試合翌日、日本代表は埼玉県内で午前中から練習を行った。昨日の試合に出場していないメンバーは、ミニゲームなど激しい練習を行い、しっかり汗を流した。そこには必死にボールを追いかけ、積極的にシュートを放つ本田の姿もあった。
そして練習後の取材ゾーンで、本田は足を止めてこう語った。
「僕に関しては長い間プレーしていないので(昨日の試合での)監督の判断はうなずける。
オレや真司がいらへんというのは当然やと思う。今まではオレや真司が出ない試合は良くない試合が多かったけど、昨日は勝ってしまった。僕らは必要なくなるということも当然言われる。でも、本田、香川が必要ないと思われることは、逆に良いこと。これでポジションを取りに行ける。
これがもしW杯本戦なら、もしかしたらサッカーを辞めようというのも考えるかもしれないけど、目標は本戦なので。本戦のピッチに立つこと。そういう意味では、いまベンチに座っていることはプロセス。危機感を与えてくれることに感謝している。いまの状況を楽しんでいるし、刺激を受けていきたい。
W杯で対戦したい国?イタリアはやりたい。イタリアの人たちの大半を認めさせることができなかったので、悔しさがある。オランダやロシアではある程度、前提条件を果たしていたけど。イタリア代表と対戦して、その思いを晴らしたい」
意地を張ったり、負け惜しみを言っているようではなかった。元々、以前から本田は若手の台頭の必要性を声高に主張していた。そしていま、徐々にその流れが生まれ、自らの立場も脅かされるようになった。ただ、ある意味ここ数年は代表では安泰の存在だった本田が、再び刺激を受けて立ち上がる時こそが、ここから来年のロシアW杯までの戦いだと言える。
そして、ミランでの3年半の挑戦が失敗に終わったイタリアへの“リベンジ”も誓った。誰よりも負けず嫌いの男。イタリア人に対しても、自分がいまの低評価のレッテルのままにしておくわけにはいかない。
あらためて、いくつものモチベーションを手にした本田。現在、新天地のパチューカ(メキシコ)では再度本職の中盤中央でプレーし始めている。代表でも再び、輝きを取り戻すために。本田はこのままでは、終われない。
文:西川結城(エルゴラッソ日本代表担当)
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ロシアW杯出場決定から一夜明け、最終予選を主力として戦ってきた清武弘嗣が思いを明かす
8月31日、日本代表はロシアW杯アジア最終予選の豪州戦に2-0で勝利し、見事、6大会連続6回目となるW杯本大会出場の切符を手にした。
最終予選の初戦であるUAE戦に1-2で敗れて厳しい状況からスタートした今回の最終予選は、逆境の連続でもあった。それだけに、昨日は日本サッカー界全体としてホッと胸をなでおろすと同時に、未来へ向けて希望が広がる喜ばしい一日になったと言えるだろう。
そして、今回の突破に貢献した選手の一人が、現在はけがからの復帰に向けてC大阪でトレーニングに励んでいる清武弘嗣であることは紛れもない事実。特に、[4-2-3-1]のトップ下で先発した第5戦のサウジアラビア戦では、重圧のかかる先制PKを決めて勝利に貢献するなど、追い込まれた“ハリルジャパン”を救う活躍も見せた。
W杯出場決定から一夜明けた9月1日、C大阪の練習場にて清武は、「良かったです、本当に。みんなの勝ちたい気持ちが伝わってきた試合でした。テレビで見ていても、国民の皆さんが感じたことと同じように、感動するゲームでした。(山口)蛍も『タフ(な試合)だった』って言っていましたね」と仲間たちの戦いぶりを称えた。
「ああいう場面にいられなかったことは一人のサッカー選手としてはすごく悔しい思いもあります」と偽らざる心境も明かした上で、「昨日、勝ってW杯出場を決めたことで、また全員の選手にチャンスはある。昨日、ハセさん(長谷部誠)も言っていたように、また競争が始まる。今までを振り返っても、ロンドン五輪の時も、ブラジルW杯の時も、どの選手が入るか分からなかった。またここからがスタートだと思います」と前向きな思いとともに、新たな競争に挑む決意を示した。
ボール支配を高めて主導権を握るサッカー、昨日のように、相手に合わせて堅い守備から素早く攻撃に移るサッカー、そのどちらにも対応し得る清武の存在は、W杯本大会を戦う上で戦術の幅を広げることにもつながり、必ずや必要なピースになるだろう。まずは焦らず、熱い気持ちは胸に秘め、復帰に向けたリハビリに取り組む。
文:小田尚史(エルゴラッソC大阪担当)
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