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FC東京の次期監督に森保一氏、チェ・ヨンス氏らが浮上
FC東京は10日、篠田善之監督の解任と、後任に安間貴義コーチの監督昇格を発表した。昨季途中に指揮官に就任した篠田監督だが、今季はここまで9勝6分10敗と成績が振るわず。大型補強を敢行したものの、戦力を生かすことができないまま職を退くことになった。
代わって就任した安間監督だが、あくまでクラブは今季終了までの暫定的な指揮であることを明らかにしている。「来季の人選を進めていきます」と立石敬之GMも、新たな指揮官までのつなぎ役であることを明言した。
クラブは来季の監督候補の条件として、タイトル経験のある指導者、そして今季途中から採用する「3バック」の指導ができる人材を挙げている。
その筆頭候補として、今季途中まで広島を指揮した森保一氏が浮上。森保氏は広島を3回リーグ優勝に導き、現在は2020年東京五輪を戦うU-21日本代表監督の候補にも挙がっている。そのため、日本サッカー協会の決定が下される9月下旬から10月中まで決断が伸びる可能性がある。
さらに、元韓国代表FWで日本でもプレー経験のあるチェ・ヨンス氏も候補になっている。チェ・ヨンス氏はFCソウルで監督を経験し、チームを12年のKリーグ制覇や13年のACL準優勝に導いた経歴の持ち主。同じく13年にはアジア年間最優秀監督賞にも輝いた。今季途中に中国の江蘇蘇寧の監督を退任して以降はフリーの立場となっている。
昨季の城福浩元監督に続き、2年連続でシーズン途中の解任劇となったFC東京。これはクラブ史上初の異常事態でもある。はたして今季残り9試合、安間体制で順位を上げることができるか。そして来季の監督候補との交渉の行方にも注目が集まる。
文:西川結城(エルゴラッソFC東京担当)