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大宮の茨田陽生、柏時代の先輩たちに得点で恩返しを
7日に対戦する千葉は、茨田陽生にとってよく知る選手たちがディフェンスラインに名を連ねる。近藤直也と増嶋竜也。柏時代に茨田がともにプレーした百戦錬磨の猛者たちだ。千葉との前回対戦では最後まで得点を奪えずに敗戦を喫しているだけに、攻撃陣の一員としても今節には期するところがある。
「レイソルで一緒にやっているドゥーさん(近藤)とマスくん(増嶋)が真ん中にいる。縦パスもクロスも簡単にいかないという印象はあります。その2枚をどう引きずり出して真ん中を空けるか。前回のジェフ戦ではGK(ロドリゲス)もすごく当たっていましたし、シュートチャンスを増やして1点でも多く点を取りたいと思います」
現在の茨田は右サイドハーフとして新境地を開拓中。近藤と増嶋のコンビをサイドに“引き出す”ことになれば、自然とマッチアップする形になるが、「なるべく体を張ってつぶれたいと思います」と泥臭いプレーもいとわない。かつての仲間との対決で成長を証明し、勝点3獲得に貢献したい。
文:片村光博(エルゴラッソ大宮担当)
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名古屋がJFLのマルヤス岡崎と練習試合。3-0で快勝し、リーグ戦再開に向け弾み
7月1日から岐阜県飛騨市で夏季キャンプを行っている名古屋は、4日、JFL14位のFCマルヤス岡崎と30分×4本の練習試合を行い、合計3-0で勝利した。
リーグ戦は13戦未勝利、中断期間で立て直しを図りたい名古屋だが、下位カテゴリー相手の練習試合で苦戦続きだった。ここまで5つのチームと対戦し、主力組が挑んだ4試合は最初の大阪産業大学戦こそ1-0とリードして終えたが、残り3試合はいずれも勝利できずに不安を残していた。
マルヤス岡崎戦も序盤は相手に攻勢をかけられピンチを迎えるシーンがあった。しかし30分ハーフの前半終了間際、ペナルティエリア内でジョーが倒されPKを獲得。キッカーのジョーが落ち着いて決めて先制すると、後半立ち上がりにガブリエル・シャビエルのパスをDFの裏に抜けた和泉竜司がシュートを決めて2-0とした。
その後は運動量の落ちた相手を押し込みチャンスを作るが、ゴールネットは揺らせず。まだまだパスの出し手と受け手のコミュニケーションにズレがあり、スムーズな攻撃に移行できないシーンもあるが、選手たちは久しぶりの勝利にひと安心した様子だった。
得点を決めた和泉は「久しぶりに得点を決められて嬉しい。最初は欲しかったタイミングでパスが出てこなくて、もう一度動き直したらシャビエルがしっかり出してくれた。練習通りの形が出せた。守備も改善できてきた」とキャンプの成果を口にする。またシャビエルは「みんな自信を失いかけていたが、それを取り戻しつつある。自分の喜びよりもチームが喜ぶためにプレーをしていきたい」とフォアザチームの精神を強調した。
名古屋の飛騨キャンプは6日まで。公式戦は11日に広島で行われる天皇杯3回戦が最初となる。
文・写真:斎藤孝一(エルゴラッソ名古屋担当)
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福岡・井原正巳監督、J2優勝に向けて後半戦の目標勝ち点を『48』に設定
“算数”をした結果、J2リーグ後半戦で福岡に課せられたハードルはかなり高いものとなった。
前節の町田戦で21試合をこなしてリーグ前半戦を終えたことになるが、福岡の戦績は10勝6分け5敗、勝点36の5位となった。
今季開幕前に井原正巳監督はJ2優勝とJ1自動昇格を果たすために必要な勝点を過去の例も踏まえて「84」に設定。さらにリーグ戦は全42試合あるので7試合ずつの計6クールに分けて目標値を細分化した結果、「84」に到達するためには1クールで勝点「14」が必要だと、選手に伝えて戦いを進めてきた。
その計算からすると、リーグ前半戦を終えて、つまり3クールを終えた時点で手にしておきたいと考えた勝点は「42」だったのだが、実際は「36」の獲得にとどまったので、目標値に「6」不足したことになる。
この結果を受けて井原正巳監督はリーグ後半戦の目標値を改めて次のように設定した。
「リーグ前半戦を終えた時点での首位・大分の勝点が40で、私が想定したレベルよりも低いが、そこはとりあえず気にせず、開幕前の目標値をベースに考えると、ウチは当初の『42』と前半戦で不足した『6』を足した『48』が後半戦の目標勝点となる。そのためには1クールを『5勝1分け1敗』のペースで戦わなければならないということ。かなり高いハードルではあるが、新たに3選手が加わったし(古賀太陽、吉本一謙、レオ・ミネイロ)、気持ちをリセットして、しっかりと後半戦を戦っていきたい」と話した。
高いハードルを越えるためには一歩目が肝心。今節のゲームは21位と低迷する京都が相手だが、福岡にとっては非常に大事な一戦となる。
文・写真:島田徹(エルゴラッソ福岡担当)
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鳥栖から期限付き移籍で熊本加入のMF水野晃樹、「結果を出して貢献したい」
熊本は4日、MF水野晃樹が鳥栖から期限付き移籍で加入することを発表。水野は別メニューだったが午前中の練習からチームに合流した。
練習の様子を見に来ていた織田秀和GMによれば、「得点に絡むパスを出せるし、セットプレーのキックも精度が高い」ことを評価しての加入。リーグ前半を終えて18位と低迷する状況を受け、得点アップのための補強となった。右ウイングバックの田中達也からのクロスが大きな得点源になっているが、それ以外の得点パターンを作るうえで期待を寄せており、水野本人も次のように話す。
「攻撃的な選手としてキックの質に自信を持っているので、アシストなどで結果に貢献したい。熊本は前期の後半から勝ちきれていないが、敗れたゲームでもボールを持てている試合が多い。チーム内での競争に勝って試合に出場し、良いボールを供給して得点につなげ、チャンスがあれば自分でも狙いたい。ピッチ内だけでなくピッチ外でもコミュニケーションをとって、選手の特徴を理解し、早く溶け込みたい」。
登録の関係で出場できるのは早くてJ2第24節の甲府戦以降となるが、その豊富な経験は必ずチームに生かされるはずだ。
文・写真:井芹貴志(エルゴラッソ熊本担当)
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讃岐からメディア各社に仰天の公式リリース。件名は『マスコット担当さぬぴー夏季休暇のお知らせ』
7月1日に1歳の誕生日を迎えた『さぬぴー』。「出汁のにごりをへらしたい。すきとおった出汁をとりもどすのです」と謎コメントを残して旅立つ様子が公式ツイッターでも確認できる。『さぬぴー』のベースは“釜玉”だが、全国一のうどん消費量を誇る香川県民に学びながら“かけうどん”や“ぶっかけうどん”など「最近は、その日によって変化していますね」(広報担当)とのこと。この休暇は、その出汁を改善させる旅だと取材によってわかった。
気になる出汁について取材を進める中で、DAZNの讃岐リポーターを担当し、香川県で放送されている情報番組内の『特選うどん遍路』という長寿コーナーを担当する奥田麻衣リポーターは「香川県なので出汁のベースはやはりイリコ(煮干し)だと思いますが、きっと伊吹島産のいいイリコを使ってるんだろうな」と約300軒取材してきたデータベースから推測する。地元新聞社では朝刊トップで、かけうどんの平均価格を調査する香川県ならではの社会派な特集が掲載されるたびに話題を呼ぶが、『さぬぴー』の出汁調査もミニコラムとして掲載される日が来ることを期待したい。
人生の選択に出発した『さぬぴー』。第24節・千葉戦のホームゲームには輝きを取り戻して復帰見込み。尚、夏季休暇中もイベントなどの出演依頼は受付可能とのこと。
文・柏原敏(エルゴラッソ讃岐担当) -
神戸FW田中順也、日本代表が示した可能性に感謝「すごくいい夢を見させてくれた」
W杯ロシア大会で、日本代表は惜しくもベルギー代表に敗戦。ただ、その戦いぶりに多くの人が感銘を受け、テレビの前で見守った神戸FW田中順也も同様だった。
今回のW杯の傾向として、「[4-4-2]のブロックの守備戦術がしっかりしている。だから強いチームも簡単には崩せない」と強豪国が次々に敗退する背景に言及した田中。それは日本代表からも感じられたようで、「日本も世界のトレンドになっている戦術を落とし込めていたので戦えた」とし、日本人選手のサッカーIQの向上も感じ取った様子だ。
その上で、「海外でプレーしている選手のクオリティーが上がっているし、ボランチもうまく逃げれていた。組織と個人の成長。すごくいい夢を見させてくれた」と感嘆。Jリーグのレベルアップ、若手の海外挑戦が日本のサッカーをより強くしていく。今後への可能性を感じさせた代表の戦いぶりに、田中は瞳を輝かせた。
6月30日に実施された中国の武漢卓爾足球倶楽部との練習試合で好パフォーマンスを披露している田中。日本代表の奮闘を受けて、「僕は僕で頑張りますよ」と笑顔で気を引き締め、まもなく始まるシーズン後半戦へ士気を高めているようだった。
文:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)
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[本日のエルゴラッソ1面]世界8強への肉薄、紙一重の重み
[2018 FIFA World Cup Russia™]
■重き歴史の扉[明治安田J2第21節 マッチレポート]
■福岡 vs 町田
不屈の町田、再び[2018 FIFA World Cup Russia™]
■ブラジル vs メキシコ
Neymar da Silva Santos Júnior。王国のエースと呼ばれる男