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FC東京U-23安間貴義監督が明かした、W杯を見ての久保建英の感想。「武藤選手と岡崎選手の切り替えが半端ない」
7日、明治安田J3第17節で福島と対戦したFC東京U-23。2-3で敗れた試合後の会見で、安間貴義監督が一時同点となるゴールを決めた久保建英とのエピソードを明かした。
まず、彼を取り巻く現状について「いま、サイドハーフをやっている。それまではトップ下でやっていたが、うちのサイドハーフはすごく強度があるプレーをしないといけない。その中で今までは自分がやってきたことだけで勝負していたところがあったが、長谷川(健太)監督になって守りの基本を教わっている。その中でストレスはかかっていると思うが、正しいメンタリティーを持てるようになっているし、プレーの強度も上がってきている」。安間監督曰く、その意識の変化が、同点ゴールに表れたのだという。
「最終ラインから長いボールが入ったときにポジションをずらして自分がペナルティーエリアに入っていくというのは今までなかったと思う。ワンタッチゴールが少ない子だったので、そこまでしっかりと行っているということがまず素晴らしいこと。なかなかトップで出ていないので『どうしたんだ?』と思う方もいると思うが、彼もしっかりと強くなっている」
それに、W杯を見た久保が話した言葉を説明した。「この前の前泊の時にW杯の感想を言わせたら、最初に彼が言った言葉が『だれだれがうまい』とか『だれだれがすごい』じゃなくて、『武藤選手と岡崎選手の切り替えが半端ない』。切り替えに着目しているのは今までの彼にはなかったことだと思う。それを彼がうちの選手に伝えて、いまはすごく切り替えが速い。このチームはうまい選手がたくさんいるんだけど、うまい選手が強度の高いプレーをしはじめている」。
久保の意識の変化、そして彼が伝播した意識によって、安間監督はチームや彼自身の成長を確信している様子だ。「うまい選手が強度あるプレーをしてきているのは彼が引っ張っているおかげだと思う。もう少し待ってもらえると(久保は)J1でも出ると思う」。今後の久保のプレー、そしてFC東京の変化に着目したい。
文:エルゴラッソ編集部
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ロシア帰りの浦和・橋岡大樹が「ああいう選手になりたい」と感じたのは日本代表のあの選手
7日、浦和は清水キャンプ後2日間のオフを終え、大原グラウンドで練習を再開させた。全体練習には参加しなかったが、クラブハウスにはロシアW杯日本代表・槙野智章、遠藤航両名の姿も。西川周作ら選手が「おかえり!」と声を掛ける場面も見られた。
浦和にはこの二人のほかにもロシアに行っていた選手がいる。6月17〜28日にロシア遠征を行ったU-19日本代表の橋岡大樹と荻原拓也だ。槙野、遠藤よりも一足早く、ロシアの地から浦和に合流した二人は、精力的に練習をこなしている。
橋岡はロシアで得られた刺激について「日本対コロンビア戦のあと、サポーターが泣いているところなどを実際に見て、4年後、自分が感動を与える存在になりたいと思った」と語った。また「いまSBをやっている身として、お手本になるプレーをしている」と感じたのが酒井宏樹。ユースから昇格1年目に右SBにコンバートされたこと、1対1に強く高身長であることなど似た面もある。性格も近いものがあるように感じる。「ああいう選手になりたいと思った」。感銘を受けた様子だった。その刺激を、チームの勝利という形で還元しようとモチベーションが上がっている。
文:田中直希(エルゴラッソ浦和担当)
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ロシアW杯を東京五輪世代のストライカー・小川航基はどう見たか
次世代を担うストライカーはW杯での日本代表の戦いをどのように見たのか? U-21代表で東京五輪の代表候補でもある小川航基が、ベルギー戦について話した。
「ベルギー相手に臆していなかったし、ボールも支配していた印象を受けました。見ている側として、(ベルギーと)互角以上に戦っていたと思いますし、そこまで差を感じなかった」と日本代表の健闘を称えた。また「日本サッカーが徐々に世界と近づいてきていることを実感でき、それは自分にとっても力になります」と実感したようだ。
今回のW杯での日本代表の活躍を見て、A代表への思いも強くなったと言う。「まだまだそこに到達できるレベルではないですけど、本当に早くA代表の舞台に立ちたいと思いましたし、そのためにまずJ1で結果を出さないといけない」とJ1での活躍が現時点での目標となる。そのために、「1日1日の練習を大切にして、毎日が充実したと思える練習にしたい」と日々のトレーニングが重要だと話した。
今後に向けて「2年後に東京五輪があって、その2年後にW杯があって、そのころは24歳。絶好のチャンスだと思うので、まずJ1で活躍してステップアップしたい。若くてJ1で点をとっていれば、次の指揮官の目にとまると思うので、そのチャンスをモノにしていければと思っています」と2年後の東京五輪、そして4年後のカタールW杯に向けて意気込んだ。本人も話したように、Jリーグでの活躍、2年後の東京五輪、そして4年後のカタールW杯に向けてさらなる飛躍を期待したい。
文:森亮太(エルゴラッソ磐田担当)