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今季二度目の退席処分となった千葉のエスナイデル監督が猛省。「自分は選手のおかげで前に進めている」
「二度と犯してはいけないミスだと思っている」
15日の前節・金沢戦の終了直後、抗議の末に退席処分になった千葉のフアン・エスナイデル監督。19日の囲み取材の場で自ら自身の不適切な行動について切り出し、悔いる言葉を述べた。
エスナイデル監督の退席処分は3月4日の第2節・水戸戦に続いて今季2度目。それだけに反省の色は濃く、「いろいろと混乱させてしまった。やりたいことではなかったし、選手やサポーターに伝えたいことでもなかった。チームの中で大切にしないといけない振る舞い方がある。そういう意味で私は悪かったし、二度としない」と改心を誓う。
21日の今節・讃岐戦はベンチ入りできない見通し。指揮官不在によるチームへの影響に関しても、「心配はある。(可能ならば、)私は(ベンチに)いたい。選手にとっても私がいないのはよくないし、一緒にいないといけないとも思っている。私の退席というミスは外向けのイメージだけではない問題だ」と心配は尽きない。
千葉は後半戦に入り、目下、ホームで逆転負けが続いての2連敗中。ただ、その逆境を打開しようとする選手たちのポジティブな言動を目の当たりにし、「結果が出ずに迷いが出始めると、揺るぎない気持ちをもたなければならないが、特に選手の反応を見ると、自分は選手のおかげで前に進めている、と感じている」と信頼感は増している。だからこそ讃岐戦は「勝ちたいし、勝てれば、喜びも2倍になる」。これが指揮官の偽らざる本音だろう。
文:大林洋平(エルゴラッソ千葉担当)
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Jリーグに新たなツインズが誕生。“まるで合わせ鏡?” 西谷ツインズが栃木で競演
Jリーグに新たなツインズが誕生する。7月3日、栃木に西谷優希が加入したことで、今後、西谷和希との双子の競演が実現する。
写真向かって左が兄・優希、右が弟・和希だ。二人は一卵性双生児で「生まれたときからスタートラインは一緒。負けると悔しいし、言い訳ができない」(兄・優希)という永遠のライバルだ。
弟・和希は栃木SCに所属して3年目、今季のJ2ではチームトップの5ゴールを奪うエースとして活躍中。
一方の兄・優希は昨季までドイツ4部リーグのTuS エルンテブリュックでプレー。ドイツには仙台大学2年のときに中退してチャレンジし、最初はアマチュア契約だったが最後の2年間はプロとして活躍した。合計4年間ドイツでプレーした。
ドイツでは日本代表の香川真司のように[4-2-3-1]のトップ下を任されていた。栃木SCに入ると周囲からは「ファーストタッチがうまい!」と評判の技術の持ち主。
兄・優希は香川タイプ、弟・和希はドリブラータイプとスタイルは異なるが、現在の栃木SCでは[3-4-2-1]のシステムで戦うこともあるので、二人がシャドーとして横並びでプレーする可能性はある。背番号は弟・和希が14、兄・優希も14を好んだが断念して41をチョイス。背丈は一緒なので後ろから背番号だけで判断しようとするとまるで合わせ鏡のようで、対戦する相手も背中越しではマークを間違えてしまう可能性も十分にある、実に厄介なツインズなのだ。ちなみに記者は先日対談の収録に臨んだが、あとで取材のテープデータを聞きなおしたとき、二人の声がほぼ一緒だったので判別に相当な時間がかかってしまったことを告白しておこう。
二人が並んでくれれば、筋肉質の弟・和希のほうが若干首が太いので何とか判別ができる。練習の様子を覗くときに目安にしたいのは、流通経済大学で夏場でも長袖で勝ち続けたことを理由に今なお長袖でプレーしているのが弟・和希と判断すればいい。二人は幼少期から鹿島学園までともにプレー。高校時代は西谷ツインズとして有名だった。昔から同じチームのメンバーに「和希」なのにあえて「優希」と間違えてみたりする絡みは西谷ツインズいじりの王道で、栃木SCに加入した初日にもペチュニクがほぼ同じ顔をしているはずの二人を見比べて「兄ちゃんのほうがイケメンだな」などとからかって場を盛り上げる一幕もあった。おかけで当時連敗中のチームの雰囲気が明るくなった。
「まあ、2週間もすれば慣れますよ」と二人はこの手のいじりには慣れたもの。兄・優希が加入してから2週間が経つが、その間チームは2連勝とチームは明るい話題とともに調子を上げてきた。兄・優希は20日に選手登録予定で、今節の大分戦から出場が可能となる予定。「準備はできている。とにかく結果を出したい」とすでに臨戦態勢だ。
文・写真:鈴木康浩(エルゴラッソ栃木担当)
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揺るがない信頼。横浜FCのエース・イバが岐阜戦で3試合ぶりのゴールを狙う
横浜FCのエース・イバは現在6得点。昨季の爆発的な活躍の印象が濃いだけに、今季の数字は少し寂しいような気もするだろう。ただ、武田英二郎が「いてくれて助かる」と話すように、存在感やマークを引き寄せるなどチームの勝利に貢献していることは揺るぎない事実である。
特に左ウイングバックの武田は対角線上にボールを預けることも多い。だからこそ、前線で体を張り、収めてくれるイバに対して安心感のようなものを感じているのだ。
「やっぱりアイツがいるだけで、すごく脅威だと思う。もちろん一番調子がいいときに比べたらミスは多いかもしれない。でも、俺が相手だったらすごくイヤだ。俺は別にイバが調子悪かったとしても全然気にならない。絶対にそれ以上のものを与えてくれている」。
この言葉は横浜FCの選手全員の思いと一致するだろう。確かに相手が厳しくマークするため、ボールロストも多くなってきている。ただ、そのおかげでレアンドロ・ドミンゲスや戸島章など周りの選手が得点をとれていることを忘れてはいけない。
それでもストライカーである背番号10が欲するのは得点。今節・岐阜戦で3試合ぶりのゴールを挙げてチームの勝利に導きたい。
文・高澤真輝(エルゴラッソ横浜FC担当) -
槙野智章が明かす原口元気への恩返し「スタンドとピッチという境界はありましたが…」
浦和レッズのDF槙野智章が、名古屋グランパス戦を終えてその思いを口にした。続きは…(提供元:goal.com) -
梶山陽平が新潟に加入。「チームを上に持っていける、やりがいのある選択をした」
18日、新潟は聖籠町の専用練習場で二部練習を行った。FC東京から新潟への期限付き移籍が発表された梶山陽平も、午後の部から全体練習に参加。6対6のミニゲームでは、的確な位置取りでボールを受けるとワンタッチでさばきながら攻撃を活性化。スルーパスで矢野貴章のゴールを演出するなど、早速そのクオリティーをプレーで示した。
今季、J1での出場機会はなく、ルヴァンカップ3試合出場1得点、FC東京U-23(J3)での5試合出場のみ。出場機会を求めていた梶山に、オファーが届いたのが15日。「チームを上に持っていける、やりがいのある選択をした」と即決し、16日には新潟入りした。
「ボランチなら、しっかりとボールを触って自分のよさが出せると思うし、前に出たら決定的な仕事もできる。チームがうまく回るよう、バランスを見てプレーしたい」とコメント。またプレー以外でも「勝てていないと暗くなりがちですが、楽しむことも大事。勝負にこだわりつつ、楽しんでやりたい。そういう姿勢を見せていけたら」と、16年目の経験値を還元するつもりだ。
新潟はJ2で17位と苦戦中。「結果にこだわって、上を目指したい。順位を見たら厳しいが、プレーオフ圏内の6位との勝ち点差は『13』。連勝できればすぐに上に行ける」。1年でのJ1復帰を後押しすべく、新天地での挑戦ははじまった。
文・写真:野本桂子(エルゴラッソ新潟担当)
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愛媛新加入のウ・サンホが練習に合流。指揮官も「チームスタイルに合っている」と期待を寄せる
17日に岐阜からの期限付き移籍での加入が発表されたウ・サンホが18日の練習より早速チームの全体練習に合流した。
ウ・サンホは柏U-18、明海大を経て15年にモンテネグロ1部のOFKペトロヴァツでプロデビュー。16年から2シーズンを韓国の大邱FCでプレーしたのち、今季から岐阜でプレーしていた。
しかし、今季はリーグ戦1試合の途中出場にとどまっていた中で愛媛からオファーが届き、「 2週間前にリーグ戦で対戦したときに愛媛を見て、すごくアグレッシブで運動量も多く、チームが一つになって戦っているという印象があった。是非一緒にやりたいと思った」と移籍をすぐに決断した。
本職のポジションはボランチ。「ハードワークをすることはもちろん、パスやつなぎの面でもチームに貢献できれば。攻撃も守備もできる範囲で両方やれるけど、どちらかといえば前に攻撃で出ていけるタイプ」と自身の特徴を話す。
身体的な特徴で際立つのが大腿筋から脹脛に向けて発達したたくましい両足。そのことに触れると「それはどこにいっても言われます(笑)」と照れ笑いしたが、この日の練習でもそのたくましい武器を生かした“馬力”を感じる力強い走りを披露していた。
川井健太監督もこの新戦力に「運動量もあるし、テクニックもある。われわれのチームスタイルには合っている」と大きな期待をしている。
文・写真:松本隆志(エルゴラッソ愛媛担当)