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好調を維持するセルジーニョ、初対戦の栃木にも平常心で臨む
前節・徳島戦で前田大然のゴールをアシストした松本のセルジーニョが、今週も好調を維持している。5月31日の練習でも、ミニゲームや戦術練習など実戦形式のメニューでゴールネットを揺らすなど、そのポジショニングとプレー精度の高さで見学者を唸らせていた。
1-1のドロー決着だった前節・徳島戦について「試合内容は全体的に悪くなかったと思う」とした上で、「自分たちが先制したことで、徳島も試合途中から攻撃的な選手をドンドン入れてきた。厳しい試合になることは分かっていたが積極的な姿勢は出せたし、アウェイで勝点1をとれたことはまったくネガティブに考える必要はない」と振り返る。
6月3日に行われる今節の対戦相手の栃木は、「徳島とはまったく違ったスタイルのチーム。粘り強く守りながら、セットプレーから得点を挙げる」(反町康治監督)。堅い守備とロングスローを含めたセットプレーに特長あるチームだが、「栃木のことは分からない部分も多いが、自分のやるべきことをやるだけ」と、初対戦となる“未知の相手”にも平常心を強調していた。
文:多岐太宿(エルゴラッソ松本担当)
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山口の髙柳一誠、今季初出場で完封に貢献。監督は「向上心に火をつけてくれる」
5月27日に行われた明治安田J2第16節・讃岐戦で山口の髙柳一誠が今季初出場を果たした。「一誠はトレーニングから真面目に真摯にずっといいプレーをしていた。どこかで(髙柳の)経験が役に立つときがくるなと思った」(霜田正浩監督)。そのときがきたのは前節終了間際の88分。山口は前半に1点を先制したが追加点を決められず、讃岐に押し込まれる展開の中、霜田監督は髙柳の「経験や落ち着き、技術が必要」と判断。インサイドハーフのポジションに投入した。
難しい時間帯からの途中出場だったが「やることは理解していた。シモさん(霜田監督)の言葉をグラウンドで表現するだけだった」と髙柳。1点を守り抜いて9試合ぶりの完封勝利に貢献した。
勝利したものの、「こういうゲーム内容ではなかなか上にはいけない」と険しい表情を見せた霜田監督。「もっと上にいってほしい」「こんなところで満足してほしくない」と成長への大きな期待があるからこそ厳しい言葉を口にした。
そんな霜田監督は、髙柳にとって「向上心に火をつけてくれる」存在。「選手全員にワンランク上へのレベルアップが求められているし、個人的にも『もっとうまくなってほしい』という気持ちが伝わってくる」と言う。
「判断や攻守のスピード、運動量も求められると思う。練習や試合でもらうアドバイスや指示を自分でどう理解して取り組むかによって成長につながる。モチベーションも向上心も自分の中にある」。熱い指揮官の期待に応えるべく、髙柳はひたむきに取り組んでいる。
文・写真:松原純(エルゴラッソ山口担当)