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鹿島、横殴りのあまりに激しい雨に練習を中断。最後は水たまりに安西幸輝がヘッドスライディング
15日、鹿嶋地方は台風並みの横風と強い雨に見舞われ、鹿島の大岩剛監督は練習を途中で打ち切った。
14日から再始動していた鹿島だが、2日目に思わぬアクシデントが待っていた。強い雨が降りしきるなかで始まったトレーニングの質を保つために、スタッフが水をかき出しながら練習を行っていたが自然の猛威には勝てなかった。パス練習に移行し「(水たまりがあるなら)浮かせよう」という指示を出し、選手も前向きに取り組んでいたのだが、雨はどんどん強くなり台風並みに横殴りに降ってくる。そこで大岩監督は思い切って練習を中断し、そのままクラブハウスに引き上げることとなった。
ピッチには水が浮いている場所が数か所できるほど、排水能力を超える強い雨が降っていた。その水たまりに安西幸輝がヘッドスライディングして、15日の練習が終了した。
文:田中滋(エルゴラッソ鹿島担当)
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アジアカップ同組のサウジアラビアを見て「悲しくなった」東京Vのリ・ヨンジ、見据えるはカタールW杯
サッカーファンにとって今週最も大きなニュースはもちろんロシアW杯開幕に違いない。東京Vでプレーするリ・ヨンジも、開幕戦のロシアvsサウジアラビアを見ていたという。
「といっても夜遅くなので、ちょっとだけ。サウジとは1月のアジアカップで同じグループリーグに入ってるので、どんなもんかなと。それが朝結果を見たら0-5で、悲しくなっちゃいましたね。ロシアは勢いもあったけど、同じアジアとして悲しいなと」
現役北朝鮮代表のリ・ヨンジにとって、4年後にカタールで行われるW杯は「本気で狙う」チャンスだ。祖国と世界の距離も気になる。その意味でも彼にとって「すごく大きなこと」というニュースが今週もう一つあった。6/12に行われたトランプ大統領と金正恩委員長による米朝首脳会談。70年間も敵対関係にあった両国の首脳が初めて握手を交わした、まさに歴史的な出来事だ。
「自分たちの国の可能性が広がる。政治は関係ないといっても、政治の絡みによって親善試合にも行けなかった国も実際にあるし、僕らが選手として評価を得られない国もある。そこ(国際政治の中での北朝鮮の立ち位置)が変わっていけば、親善試合ももっといっぱいできるし、たとえば僕らの国の選手がアメリカとかいろんな国のリーグで活躍しだしたら、アジアの中でも上に行けると思う。そういう意味でも大きな一歩だったと思う」
もちろん可能性には過ぎないが、それが広がっただけでも「大きな一歩」。4年後に戦うかもしれない世界の強豪のプレーを見ながら、リ・ヨンジは祖国の行く末に思いを馳せる。
文:芥川和久(エルゴラッソ東京V担当)
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ほろ苦きメモリアルゲーム。千葉の高木利弥、一つひとつ乗り越えることで見える偉大な父の姿
10日の明治安田J2第18節・山形戦でJ通算100試合出場を達成した千葉の高木利弥。その節目を山形との古巣戦で迎えたが、結果は敗戦。自身も前半のみでの交代となり、「いい試合にしたいというのはあったが、空回りというか、納得できない、不甲斐ない姿を見せてしまった」とほろ苦さが残るメモリアルゲームとなってしまった。
高木にとって、山形は15年にプロキャリアをスタートさせ、昨季まで在籍した思い入れのあるクラブ。だからこそ、「アウェイで『絶対負けたくない』というのはあったし、『やってやろう』という気持ちもあった。それが裏目に出てしまい、残念です」と唇をかむ。
ただ、下を向いているわけではない。千葉に加入した今季について、「ケガで出られない時期はあったが、もう半分というか、個人的にすごく早く感じるシーズンになっている。千葉にきてから山形とは違うスタイルというのは意識している」と振り返った上で、「監督に使っていただいているので、あとは結果。チームが勝つことと、個人の数字をもっともっと伸ばしていきたい。アシストだけでなく、得点にも絡まないといけない」と未来を見据える。
長崎の監督を務める父・琢也氏については「さすがに意識していない」と口にするが、その偉大な父はJ通算208試合に出場。その数字はまだまだ遠いものの、「出続けることは大事なので、まずは次のホーム(戦)でしっかり活躍し、200、300(試合)へと踏み出していければ」。偉大なDNAを受け継ぐ攻撃的SBは目前の壁を一つひとつ乗り越えていくことがさらなる先の大台到達への近道だと分かっている。
文:大林洋平(エルゴラッソ千葉担当)