- コロンビア vs 日本
- ポーランド vs セネガル
- ロシア vs エジプト
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サッカー新聞エルゴラッソによる「2018 ロシアワー ルドカップ選手名鑑」がアプリになって登場!
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輝きをもう一度。広島の工藤壮人が中断期間に設けたテーマとは
開幕してから快進撃を続けてきたチームの中で、工藤壮人は自分の立場を確立できず苦しい時間を過ごしてきた。
リーグが中断するまでの15試合で出場したのは6試合で、得点はゼロ。「結果を出せず悔しい想いをしてきた。ここまで攻撃はパト(パトリック)を生かした形になっている中、もう一人のFWになる僕と渡とティーラシンの3人にとっては非常に難しい状況だった」と振り返るように、工藤も含めてパトリックの相棒を務める選手はゴールに直結したプレーをするのが難しい役回りとなっている。
ただ、6月6日に行われた天皇杯2回戦の鳥取戦に先発した工藤は1得点を挙げるとともに確かな手応えを語った。
「これから自分自身がこのチームの中でどのように生きていくかっていうことのヒントがつかめた試合だった」。そして、リーグ中断期間中のトレーニングに「いかにペナ(ペナルティーエリア)の中で仕事ができるかってことを考えてやっていきたい」とテーマを設けて取り組んでいる。
昨季に加入した広島で苦しい時間が続いている工藤は、輝きを取り戻せるか。この中断期は重要な時間になる。
文・寺田弘幸(エルゴラッソ広島担当)
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京都のFWレンゾ・ロペスが「家族でビビっている。でも、慣れなきゃいけない」と地震を警戒も、練習ではプレーに集中
18日に発生した大阪北部を震源とする地震では、京都府内でも震度5強が観測された。京都の練習場などに大きな被害は出ていないが、特に今季から日本に来たばかりの外国籍選手には未知の体験だったようだ。
ウルグアイ人のレンゾ・ロペスに話を聞くと、「初めての経験。ビックリしましたね。揺れている間は時間が長く感じて…。いまはちょうどお父さんとお母さんも日本に来ているので、彼女を含めた4人でビビっています」と不安をのぞかせる。
母国のウルグアイでは「地震は全くない」そうで、来日前は「日本に地震が多いという知識はあったけど、遠い国だし『地震は自分には関係ないことだ』と思っていました」という。
それでも、グラウンドでは鋭いシュートを何本も見せるなど集中したプレーを見せ、好調ぶりをしっかりとアピール。
「トレーニングは集中してやれているよ。日本で生活するなら、地震は慣れなきゃいけないことだと思っていますからね」
初めて体感する大きな地震に不安は感じながらも、その不安に負けずにサッカーに打ち込む覚悟を明かしている。
文・写真:川瀬太補(エルゴラッソ京都担当)
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長崎がオーストリアキャンプをスタート。練習場は先日までロシア代表も利用していた“絶好の環境”
19日、長崎はオーストリア・ノイシュティフトでクラブ史上初の海外キャンプをスタートさせた。
18日に日本を出発し、約20時間の移動を経て、現地時間の18日22時過ぎに拠点となるノイシュティフトの宿舎へと到着した。チームは翌日の19日から早速、練習を開始している。今回の拠点となる練習場はスポーツスタジアムノイシュティフト。出発前に高木琢也監督が「向こうはホテルと練習場がセットになっている」と話していたように宿舎から車で5分程度という近い距離に位置している。この練習場はピッチを2面備えており、現在、ロシアで開催されているW杯を戦うロシア代表も事前合宿で利用していた。また、以前はスペイン代表も宿舎として利用していたこともある場所だ。
また、練習場は標高約1,000mに位置しており、平地に比べて酸素も薄く、心肺機能を高める高地トレーニングの環境下で練習を実施していくことになる。中断前での戦いでも長崎らしい走力はしっかりと見せていたが自分たちのストロングポイントをさらに高める意味でも絶好の環境と言えるオーストリアで再開後の戦いに向けて準備を進めていく。
文:杉山文宣(エルゴラッソ長崎担当)
写真提供:VVN -
コロンビア戦直前。宮本恒靖が語るコロンビア代表のストロングポイント・ウイークポイントとは?
19日、日本時間21時にキックオフされるW杯ロシア大会のコロンビア対日本。自身も2度のW杯に出場したG大阪U-23の宮本恒靖監督が同日、コロンビア戦についての見解を聞かせてくれた。
前日夜には民放の生中継でベルギー対パナマの解説を務め、朝一番で帰阪。U-23の若手を指導したあと、日本との対戦が迫っているコロンビア代表について話した。一番イヤな選手については「ハメスよりもクアドラードの速さのほうがイヤですね」と語った宮本監督。一方で日本が付け入るスキがあるポイントには「(CBの)ミナのところはちょっと穴かなと。そこにショートスルーパスを狙えるんじゃないかなと思います。あまり丁寧にポジションをとらないし、バルセロナの試合を見ていてもちょっと一人だけ遅れたりしている」と守備陣のウイークポイントを分析していた。
抑えるべき相手はクアドラード、つけ込むべき弱点はミナ。欧州サッカーにも精通する宮本監督の視点を知れば、さらにコロンビア戦を興味深く見ることができるはずだ。
エルゴラが編集したW杯名鑑。各選手のデュエル勝率、所属歴詳細など、
データ満載でお届け。大会の必需品として、ぜひ!!文:下薗昌記(エルゴラッソG大阪担当)
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柏の古賀太陽が育成型期限付き移籍で福岡に加入。『福岡の太陽』となれるか
オフ明けの6月19日、雁ノ巣グラウンドには、元スウェーデン代表のズラタン・イブラヒモビッチに似た“ビッグスマイル”を見せる見慣れぬ選手がいた。前日に柏からの育成型期限付き移籍での加入が発表されたばかりの古賀太陽だ。
「5日前に福岡への移籍話を聞かされました。レイソルが韓国キャンプに出発する前々日のことで、自分もそこに参加する予定でいたので、本当に急な話で……。それは悩みましたよ、ずっと柏で育ってきたので」
『太陽』という名前がレイソル(太陽王)との縁も感じさせる古賀は急な移籍話にかなり戸惑ったようだが、最終的には福岡行きを決断。
「決め手は、正直今季はレイソルで出場機会を手にすることができていなくて、シーズンの残りも同じような状況が続くのであれば、無駄とは言いませんが、自分にとってそれはどうなんだろう、と。ずっと過ごしてきた柏を出ること自体も経験になるだろうし、福岡で試合出場のチャンスをつかめば、それが自分の成長につながるだろうと、決断しました」
では、古賀とはどんな選手なのか。鈴木健仁・チーム強化部長によると「左右のSBとCBがこなせる選手。高さ(182cm)があって、走力があるところが、同じSBの駒野や輪湖との違い。走れる、という点からすればCBよりもSBでプレーしてもらいたい選手」との評価。
さらにイメージを膨らませるために手助けとなるのが古賀自身のコメントだ。
「レイソルの先輩でもある酒井宏樹選手(日本代表)をイメージしてもらえれば分かりやすいかも、です。実際に僕が憧れる選手の一人です。確かに走力に自信がありますが、それはどちらかと言うと瞬発系の走り。カメ(亀川諒史)さんのようにメチャクチャ走れる、ああいう(持久力的な)能力も身につけたいですね」
練習初日のウォーミングアップでは昨年柏でともにプレーした先輩の一人、輪湖直樹とコンビを組んで体をほぐす場面もあったが、その輪湖とはライバル関係にもなる。
「去年はポジションを争って僕が試合に出たこともあります。いろいろ学ぶことの多い先輩ですが負けられません。競い合いながら一緒に戦ってJ1昇格に貢献したいです」
19歳の新戦力は『福岡の太陽』となれるか。
文・写真:島田徹(エルゴラッソ福岡担当)
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新潟のFW渡邉新太が待ち望んだ同期との対決
新潟は20日、J2第17節で、ホームに甲府を迎え撃つ。
ともにJ1からの降格組であり、勝点24で並ぶチーム同士。元新潟の小塚和季や、元新潟U-18の監督であり、12年5月にトップチームの監督代行も務めた上野展裕氏の凱旋など、さまざまな因縁のある試合となる。
最もフレッシュな因縁は、渡邉新太と今津佑太。2人は昨季のインカレ王者・流通経済大の同期で、プロになり初めての対戦を迎えようとしている。渡邉新は「今津とは、大学1年生のときに入った流経大ドラゴンズから一緒で、そこからトップチーム(関東1部)に上がるタイミングも一緒。ずっと同じチームで仲良くしてきたから、楽しみです」と目を輝かせる。
ともにプロの舞台でも結果を出し、レギュラーを射止めたからこそ、かなう対決でもある。「今津はポテンシャルも高いし、大学のときから努力家だった。試合に出られているのも当たり前だと思う」と仲間の活躍を喜ぶ。
同じく同期のジャーメイン良(仙台)とは、ルヴァンカップのグループステージで対戦済み。FW同士ということもあり、どっちが得点を取れるか競う楽しみもあった。ただ今回は、FWとCBという関係上、複雑なところもある。「あいつには、こういうときはどこを狙うとか、特徴を全部分かられている。だから、あいつの側からはシュートに行きたくないですね」と苦笑いする。
それでも今節は新潟のホーム。「勝たないと。まずは1点!」。現在、河田篤秀とともにチーム得点王タイの5ゴールを量産中。3試合ぶりのゴールで勝利を目指す。
文・野本桂子(エルゴラッソ新潟担当)
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練習を再開した札幌。ペトロヴィッチ監督はW杯の日本代表にも期待
6日に天皇杯2回戦を終えてから、およそ10日間のオフをとった札幌が、18日から練習を再開した。
気温はさほど高くないものの晴天にも恵まれ、W杯による中断前を5位で終えた選手たちはリフレッシュした表情で元気に汗を流した。「みなさんにとっても、いいオフになりましたか?」と報道陣や関係者に問いかけたのはミシャことペトロヴィッチ監督。オフ明けからは「ビルドアップの質向上」「1トップ2シャドーの連係向上」「ラストパスの精度向上」と具体的に3つのテーマを掲げ、さらなる高みを目指していく。
オフ前にも口にしていたように、このオフ明けからは本格的に「チーム作りのセカンドステップ」(ペトロヴィッチ監督)へと歩みを進めていくことになる。ちなみにペトロヴィッチ監督はオフの間、自転車を購入して主に札幌市内中心部を散策していたとのこと。「とても楽しく過ごせた」と英気を養った様子だ。
また、翌19日には日本代表がW杯の初戦を迎えることにも触れ、「代表チームがいい試合をして結果を出すことが、日本サッカー界にとって重要なこと。いい結果になり盛り上がれば、われわれのトレーニングを見学にきてくれるファンも増えるかもしれないし」と槙野智章らかつての教え子がいる代表チームの活躍に期待を込めた。
文:斉藤宏則(エルゴラッソ札幌担当)