EL GOLAZO(エルゴラッソ)FLASH NEWS

2016.12.10(Sat)

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  • 静産大の期待のルーキー・栗田マークアジェイ。「こんなに何もできなかった試合は初めて」

    静産大の期待のルーキー・栗田マークアジェイ。「こんなに何もできなかった試合は初めて」

     全日本大学サッカー選手権(インカレ)の2回戦が行われ、静岡産業大は日本体育大に0-2と敗戦。準々決勝進出はならなかった。

     「正直できたところはないですね。想像以上に強かった。こんなに何もできなかった試合は初めてです」。静産大の期待のルーキーFW栗田マークアジェイはそう言ってうなだれた。シュートを1本も打たせてもらえず、持ち味であるスピードも生かせなかった。FWから右サイドに移ってからはボールを触ることさえできず、完全に試合から消えてしまった。「相当ショック。関東のチームはフィジカルが違うし、プレスのスピードも違う。すべてにおいて上だなと感じた。東海学生リーグでは感じたことのないレベルだった」(栗田)。

     栗田は高校時代までは無名だったものの、今年9月にU-19全日本大学選抜に選ばれ、韓国で行われたアジア大学チャンピオンシップの順位決定戦で2ゴール。注目を浴びる存在となった。その中で少しずつ自信が芽生えてきたところでのショックな敗戦。落ち込むのも無理はなかった。

     それでも栗田はまだ1年生。この屈辱を力に変えるだけの時間がある。この時期にこうしたレベルを体感できたことはやがて大きな財産となるだろう。栗田自身も「来年もこの舞台に立ってもっと上を狙いたい。まずは来年夏の総理大臣杯で関東の大学にリベンジしたい」とすぐに前を向いた。大きな壁にぶつかりこの“大器”がどんな成長を遂げるのか。まずは来年の夏を楽しみにしたい。

     

    栗田 マークアジェイ

    1998年3月7日生まれ、18歳。180cm/70kg。東京ベイ→東京実業高を経て、静岡産業大に進学。今年9月にはU-19全日本大学選抜に選ばれた。縦へのスピードと得点感覚が魅力のストライカー。

     

    文・写真:内田 浩嗣

  • 35年ぶり出場の日本体育大が初戦突破。一人のストライカーを目覚めさせた鈴木政一監督の指摘

    35年ぶり出場の日本体育大が初戦突破。一人のストライカーを目覚めさせた鈴木政一監督の指摘

     全日本大学サッカー選手権(インカレ)の2回戦が行われ、35年ぶりの出場となった日本体育大が東海王者の静岡産業大に2-0で勝利し、準々決勝へ駒を進めた。

     甲府U-18の3年生FW太田修介のストラカーとしての嗅覚が先制点を呼び込んだ。32分、DF田宮碧人の右サイドからのクロスをこの日、1トップに入った太田修介がニアで触り、相手DFに当たってゴールネットに吸い込まれた。試合後、記者陣に囲まれると「お前、点取ってないだろ(笑)」、「あれ、オウンゴールだろ(笑)」とチームメートにからかわれたが、「いや俺、触ってたから!触ったから俺のゴール」とストライカーらしく主張した。ただ、相手DFとの駆け引きを制し、迷わずニアサイドに突っ込んで行く姿はまさにストライカー。「動き出しというのは自分の得意としているところ」という彼の良さが出たシーンだった。

     しかし今季、関東大学リーグ1部では15試合に出場し、わずか2得点。チームの勝利になかなか貢献できなかった。そんなとき元U-19日本代表監督の鈴木政一監督に呼び出され、「このままじゃダメだ」と活を入れられた。鈴木監督は太田の欠点について「動きが少な過ぎる」と指摘する。「太田がディフェンスラインの裏に動けばスペースが空く。そのスペースに高井和真や川戸大樹が入っていけば得点チャンスはもっと増えるのに、太田はパスが出ないと動かない」(鈴木監督)。パスが出てこないと止まってしまいパスの出し手のせいにしてしまうことは本人も自覚していた。それをあらためて指摘されたことで自分に足りないものがはっきりとし、太田は「吹っ切れた」と言う。それがこの試合の得点につながった。

     次戦は前回王者・関西学院大との一戦。「すごく楽しみ。昨年の優勝チームだし、叩きたい」。ひさびさにゴールの喜びを味わった日体大の背番号11は次の戦いに胸をはずませていた。

     

    太田 修介(おおた・しゅうすけ)

    1996年2月23日生まれ、20歳。176cm/70kg。甲府U-15→甲府U-18を経て、日本体育大に進学。動き出しに絶対の自信を持つストライカー。鈴木政一監督には「岡崎のようになれ!」といつも言われているらしい。

     

    文・写真:内田 浩嗣

  • 関西学院大FW出岡大輝が4得点の大爆発。いまだJクラブからオファーがなく「今大会に懸けている」

    関西学院大FW出岡大輝が4得点の大爆発。いまだJクラブからオファーがなく「今大会に懸けている」

     全日本大学サッカー選手権(インカレ)の2回戦が行われ、前回王者の関西学院大が専修大に5-0の快勝。連覇へ好スタートを切った。

     この試合の主役となったのは関西学院大のFW出岡大輝。18分に攻撃参加したDF髙尾瑠のおぜん立てからゴールへ流し込むと、36分にはPKを決めて2点目。前半ロスタイムには新潟内定のMF森俊介のクロスをMF塩谷知哉が折り返したところに詰めて、前半だけでハットトリック。それでも「前半だけで3点を取った試合はこれまでもあったが、それに満足してしまい4点目が取れないのが自分の課題だった」とどん欲にゴールを狙い続ける出岡は、82分に得意の左足でゴールを挙げ、自身4得点目。「最後は足をつってしまってあまり動けず4回生として情けなかった」と振り返ったが、守備でも全力でプレスを掛けに行き、チームの快勝に貢献。得点力だけでなく、試合後には約2kgも体重が落ちていたという献身性も見せ、関学大の背番号7は大きなインパクトを残した。

     それは今大会に懸ける強い意気込みの表れでもあった。プロ志望の出岡だが、いまだJクラブからのオファーはない。今年、一度だけJ2・岡山の練習に参加したが、結果は不合格。14年の天皇杯3回戦・甲府戦(1●2)では見事な直接FKを決め、昨年のインカレ決勝・阪南大戦(4〇0)では前半だけでハットトリック。今年3月に行われたデンソーチャレンジカップ決勝でもハットトリックを達成し大会MVPに輝いたが、Jクラブの目にとまらなかった。それだけに「まだ得点は物足りない。前半に3点取れたなら、後半も同じぐらい取れるはず。今大会に自分自身懸けているので」と初戦の4得点にも満足の気配はなし。むしろ視線は次の準々決勝へと向けられていた。「次の試合はいろいろな人たちが見に来てくれるだろうし、次の試合こそ大事だと思っている。しっかり結果を残してアピールしたい」。そう語る出岡の目はギラギラと輝いていた。

     

    出岡 大輝(でおか・だいき)

    1994年8月16日生まれ、22歳。179cm/72kg。アバンディ関西→G大阪ジュニアユース→G大阪ユースを経て、関西学院大に進学。大学では本職のFWだけでなく、ボランチ、サイドハーフ、SBと幅広いポジションをこなし、マルチプレーヤーぶりを発揮。一方でFWをこなせば「常に結果を出してきた」(出岡)と豪語するとおり、鋭い得点感覚を見せてきた。左足のキックも正確でセットプレーのキッカーも務める。今季の関西学生リーグ得点王(17得点)。

    文・写真:内田 浩嗣

    関西学院大FW出岡大輝が4得点の大爆発。いまだJクラブからオファーがなく「今大会に懸けている」

  • 順天堂大が1年生・浮田健誠のゴールで逆転勝利。インカレはベスト8が決定

    順天堂大が1年生・浮田健誠のゴールで逆転勝利。インカレはベスト8が決定

     全日本大学選手権(インカレ)の2回戦8試合が行われ、昨季の王者・関西学院大、今季の総理大臣杯王者・明治大などが順当に準々決勝に進出した。

     味の素フィールド西が丘の第1試合、順天堂大vs慶應義塾大は序盤から順天堂大がボールを持ち、1年生2トップ旗手怜央、浮田健誠らを中心にパスをつなぎ試合を進める。風下の慶應義塾大はなかなか良い形を作ることができなかったが、前半終了間際のCKで千葉加入が内定しているDF溝渕雄志がゴールを決め先制。ワンチャンスをモノにした慶應義塾大がリードして折り返す。

     しかし、慶應のリードは長くは続かない。後半開始早々の49分、右SB柳澤亘のヘディングで順天堂大が同点に追い付いた。その後は一進一退の攻防が続き、迎えた85分。順天堂大がパスをつなぎながらきれいに崩し、最後は柳澤のクロスに浮田が詰めて逆転勝利を収めた。

     第2試合、仙台大vs阪南大は攻める阪南大は早々に動く。10分、仙台大がカウンターからクロスにFW齋藤雄大がヘディングで合わせ先制。26分には阪南大FW前田央樹のゴールで追い付かれた仙台大。その後、何度もピンチを迎えた仙台大だが、GK山崎裕貴の好セーブなどもあり、追加点を許さない。しかし80分、CKからDF甲斐健太郎に頭で決められ逆転されると、そのまま試合終了。関西学生リーグ王者の阪南大が準々決勝に駒を進めた。

     準々決勝は12日、町田市立陸上競技場などで行われる。

     

    ■2回戦結果

    明治大 6-0 九州共立大

    法政大 0-3 大阪体育大

    関西学院大 5-0 専修大

    静岡産業大 0-1 日本体育大

    仙台大 1-2 阪南大

    順天堂大 2-1 慶應義塾大

    関西大 2-1 鹿屋体育大

    中京大 0-5 筑波大

     

    準々決勝組み合わせ

    12月12日(月)

    11:00 関西学院大 vs 日本体育大 町田

    11:00 阪南大 vs 順天堂大 味スタ西

    11:00 関西大 vs 筑波大 浦安

    13:30 明治大 vs 大阪体育大 町田

     

    順天堂大が1年生・浮田健誠のゴールで逆転勝利。インカレはベスト8が決定

    順天堂大が1年生・浮田健誠のゴールで逆転勝利。インカレはベスト8が決定

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