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7月のJリーグ月間MVP発表。J1は川崎FのFW小林悠。J2は清水のFWチョン・テセ
Jリーグが9日、7月の月間MVPを発表し、J1は川崎FのFW小林悠、J2は清水のFWチョン・テセが選ばれた。
小林は7月の6試合で6得点。クラブ新記録となる6試合連続得点を達成し、2ndステージと年間勝点で首位を走るチームをけん引した。
チョン・テセも7月の6試合で7得点とゴールを量産。得点ランキングの首位にも躍り出た。
7月の明治安田生命J1リーグの月間ベストゴールは2nd第6節・磐田vs柏のディエゴ・オリヴェイラのゴールが選ばれた。
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誕生日を迎えた富樫敬真。「23歳はもっと密度の濃い1年に」
横浜FMのFW富樫敬真が8月10日に23歳の誕生日を迎えた。全体練習終了後にはチームメートに大量の水をかけられるなど手荒い祝福を受け、ゴールゲッターは全身で喜びを表現した。
富樫にとって22歳は転機となる1年だった。「特別指定選手としてJリーグの試合に出場してゴールを決めた。そのあとプロ契約することができた。そして今年に入ってからは五輪代表候補になれた」と感慨深げに振り返る。
そして、23歳の目標を聞かれると「23歳はもっと密度の濃い1年にしたい」と豪語した。リオ五輪出場の夢は叶わなかったが、「ブラジルで23歳の誕生日を迎えられたらもっと良かったかもしれないけど、その分も今週末の大宮戦から挽回していきたい」と鼻息は荒く、13日の大宮戦で23歳初ゴールを狙う。
文:藤井雅彦(エルゴラッソ横浜FM担当)
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板に付いてきた“DF我那覇”。もはや本職を凌ぐ高評価
FW我那覇和樹はいま、讃岐でDFをやっている。
「日本代表FWまでも務めた我那覇がなぜ?」と思う人も少なくはないはずだが、その始まりはJ2第24節・京都戦を前にしたトレーニングだった。守備陣での負傷が相次いでいたことに加えて、その前の試合でCBとしてプレーをしたアランが出場停止。本職のDFがエブソンしかいなくなったことで白羽の矢が当たった一人が我那覇だった。
スクランブル状態で戦ったその京都戦でチームは敗北を喫したものの、失点はPKによる1失点のみ。意外なまでに急造3バックは機能した。この“DF我那覇”は一時的なものかと思われていたが、それ以降のすべての試合で我那覇はDFとして先発。離脱していた守備陣もすでに復帰をしているが、北野誠監督は「この夏になるとタテ一辺倒の攻撃をしていては選手たちの体がもたない。でも、ガナ(我那覇)が後ろにいてくれたらボールを持てるし、ビルドアップできる」とDFとしての我那覇を、“本職”を凌ぐほどに高く評価している。
我那覇もDFとしてのプレーに積極的だ。元代表FWとしてのプライドよりも「試合に出られることのうれしさのほうが大きかった」とポジティブな気持ちが先行し、逆に「この歳になってまたプレーの幅が広がると思って積極的にやっている」と新たなポジションに大きなやりがいを感じている。また、J2第26節・山形戦(2◯1)では試合途中からFWにポジションを替え、ゴールを奪うなど点取り屋としての存在感もあらためてキラリ。今後もFWとDFの二刀流で活躍してくれそうだ。
文・写真:松本隆志(エルゴラッソ讃岐担当)
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広島のミキッチがJ1通算200試合出場達成へ。一つのクラブで外国籍選手が達成するのは史上3人目
13日に行われるJ1・2nd第8節・湘南戦で、広島のミキッチがJ1通算200試合出場を達成する。J1で200試合に出場した外国籍選手はこれまで10人。ミキッチは11人目となるが、一つのクラブで200試合に出場したのは川崎Fのジュニーニョと横浜FMのドゥトラの二人だけ。ミキッチは三人目の快挙となる。
200試合出場が迫ってミキッチが最も誇りに思っていることも、広島でプレーを続けてきたことだ。09年に来日してから今季で8年目。ミキッチは「ほかのクラブから興味を持たれたこともあった」と話すが、広島のユニフォームに袖を通してきた。
その理由をミキッチは、こう語る。「人生の中でお金だけが大事なことではないと分かっているし、チームにコンセプトがあることが重要なこと。このシステムの中で私は良いパフォーマンスを出すことができる。そういう中でプレーすることが私にとっては一番大事なことだったので、ここでプレーを続けている。あと、家族も広島という街をとても気に入っているからね」。
その選択が間違っていなかったことは、胸に縫い付けられた三つの星と、現在もトップコンディションを保っていることが証明しているだろう。
「あと1年プレーして、ここでサッカー選手としてのキャリアを終えたい」。ミキッチはキャリアの終わりもイメージし始めているが、日々のトレーニングに全力を尽くす姿は不変だ。
「年間(勝点)3位の鹿島と勝ち点6差なので、3位に滑り込んでチャンピオンシップに出場することが現実的な目標だ。最低限の目標の勝ち点40は達成できたので、次はチャンピオンシップに参加してタイトルを争うことを目指していかないといけない。チャンピオンシップをいま話した状況(年間勝点3位)で出場できれば、昨季とは違ってちょっとリラックスした気持ちで戦えると思う。そこで何ができるか(が重要)になるが、まずはいま、そのために全力を尽くしていかないといけない」
残すは10試合。ミキッチは最後までタイトルを目指して走り続ける。
文:寺田弘幸(エルゴラッソ広島担当)
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節目の30歳、渡邉千真の今季は「特別なシーズンになっている」
神戸の渡邉千真が10日、節目となる30歳の誕生日を迎えた。非公開練習が行われたこの日、渡邉は「変わらず、自分らしく突っ走りたい」と心境を伝えた。
09年に早稲田大から横浜FM入り。その後、FC東京で3シーズンを過ごし、神戸で2年目を迎えている。30歳という節目を迎えた渡邉は、「実感があるわけではないけど、20代と比べて大人の感じはする。ただ、変わらず、自分らしく突っ走りたいし、人間としても選手としても成長できるようにしたい」と抱負を語った。
今季は、神戸の主将という重責を担う。「30の歳にキャプテンをやらせてもらって、特別なシーズンになっている。試合数も少なくなってきたけど、チームが変わっても、そのチームでタイトルを獲りたい気持ちは変わらない」とマインドはブレない。その上で、「個人というよりも、チームのタイトルとか、一つひとつの勝利を意識するようになってきた」と、“チーム”に対する意識がより強く育まれてきているようだ。
渡邉は「決断力や思い切り。そこがゴールを決められるか決められないかのポイントになる」とチャンスを決め切る意識を強める。30歳のファーストゲームは、古巣のFC東京戦だ。「もっと上(の順位)に行くために落とせない。ホームで簡単に負けてはいられない」。13日のホームゲームへ、背番号19の闘争心は天井知らずに高まっていく。
文:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)
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千葉加入が内定している慶應義塾大の溝渕雄志が特別指定選手に
千葉は10日、来季加入が内定している慶應義塾大学のDF溝渕雄志が9日付けで特別指定選手として承認されたと発表した。背番号は『34』に決定した。
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仙台・渡邉晋監督の左腕に光る腕時計とは?
仙台の渡邉晋監督が、新しい腕時計を身につけて指揮を執っている。
J1・2nd第7節・鹿島戦(1○0)で、仙台は勝利を収めた。これは仙台にとって02年のJ1・1st第5節(2○0)以来となるアウェイでの鹿島戦勝利。渡邉監督はその02年の試合では選手として出場しており、監督となって再び結果を出し、両の拳を突き上げて喜びを表現した。
その指揮官が鹿島戦で左腕に、目立つ腕時計を巻いていたことに気づいた方もいるだろうか。これはG-SHOCKのベガルタ仙台モデルで、現在はクラブ公式グッズとして、SOCIO CLUB 会員を対象に限定抽選販売されている。仙台のチームカラー“ベガルタゴールド”をベースにして、バンドには白い星マークがプリントされ、バックライトにはクラブエンブレムが浮かび上がる仕様だ。
渡邉監督も、この腕時計を先週の練習からつけている。練習では計時用に二本を使用しているのだが、「(先々週は)報道陣に二本の腕時計を使っていることについて聞かれたのに、(先週に片方の)腕時計をこれに変えたときには聞かれなかった」と苦笑いした。
選手時代の01年以来、このクラブと歴史をともにしている渡邉監督。「(けが人が多く出ている)厳しい状況でもチームとしてやるべきことができているので、さらに結果を出したい」と、新しい腕時計とともに勝利を重ねる意欲を見せている。
文:板垣晴朗(エルゴラッソ仙台担当)
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長崎・諫早市出身の梅崎司、“自慢の後輩”内村航平の金メダルに刺激
「後輩っすからね。自慢っす」。そう言って自らの話の際にはあまり見せないほどの弾けるような笑顔を見せたのは梅崎司だった。「後輩」とは、リオ五輪の男子体操団体で金メダルを獲得した内村航平のこと。梅崎と内村は同じ長崎県の「めっちゃ小さい」諫早市出身で同じ諫早市中学校を卒業した先輩・後輩の関係だ。二人は「直接は知らない関係」だが、「同じ散髪屋に通っていたという噂」であり、梅崎は内村の両親が開設したスポーツクラブ内村についても当時から知っていたという。
五輪開幕前から「親近感が湧きますよね、勝手に(笑)。うれしいし、応援している」と話していた梅崎だが、前回のロンドン五輪での個人に続いて金メダルを獲得した姿を見て「同じ地元からああやってスターが出るのは刺激を受けるし、うれしい」と笑顔を見せつつ、「僕も名前を知ってもらえるように頑張らないと」と加えた。
梅崎はいま、昨季までと比べれば出場機会が限られている状態であり、「難しい時期もあった」。しかし、「逆に悔しさをパワーに変えないといけない」と考えている。だからこそ「いまは全然ネガティブになっていない。大事な時に必ず出番が来ると思っているし、そこで仕事ができるように、チームの助けになれるように、トレーニングを積み重ねて体も心も準備したい」と前を向く。
同郷の後輩にも刺激を受けながら、「自分が何を求めて今はどこの位置にいるのか、しっかり指針を持ってやっていかないといけない」と今の瞬間だけではなく、未来の理想像を見据える。その視線にブレはない。
文:菊地正典(エルゴラッソ浦和担当)
※梅崎選手の出身県に誤りがありましたので、訂正させていただきました。正しくは大分県・諫早市ではなく、長崎県・諫早市です。お詫びし、訂正させていただきます。 -
水戸・西ケ谷監督、松本に移籍した三島との対戦後に熱いエール
第27節・松本戦後、西ケ谷隆之監督が松本に移籍した三島康平にエールを贈った。
松本への移籍後初の対戦となった第27節、0-0で迎えた82分に三島がピッチに立った。2週間前まで在籍していた古巣を相手に「試合になったら勝つことだけに集中することができた」と三島は果敢にゴールに襲い掛かった。
三島に訪れた最大のチャンスは89分、右サイドを抜け出した工藤浩平からの折り返しをゴール前で合わせたものの、GK笠原昂史の好セーブに阻まれた。
結局、試合は0-0で終了。水戸は三島に苦しめられながらもゴールを許さずに試合を終えることができた。
そして試合後、西ケ谷監督は三島について言及。「すでにサポーターからチャントを作ってもらえていたし、チームに認められているようですね」と語り、「松本のJ1昇格に向けて、仕事をしてくれることを祈っています」と熱いエールを贈った。
文:佐藤拓也(エルゴラッソ水戸担当)
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鳥栖、特別ユニフォーム試合で川崎F撃破を狙う
年間勝点首位の川崎Fをホームに迎え撃つ今節(J1・2nd第8節)は福岡ソフトバンクホークスとのコラボ企画として「鷹の祭典2016」コラボユニフォームが来場者全員に配布され、選手たちも青を基調とした特別ユニフォームでこの一戦に臨む。
過去、6度行われている特別ユニフォーム試合だが、実は鳥栖にとっては分が悪いものになっている。13年のJ1第21節・大宮戦は2-1で勝利したが、14年のJ1第16節・川崎F戦は0-1で敗戦。15年のJ1・1st第9節・神戸戦は1-1の引き分け、同年のJ1・2nd節4節・湘南戦では0-1の敗戦、続く第5節・鹿島戦では0-3の敗戦。そして、今季のJ1・1st第10節・湘南戦では0-1の敗戦。戦績で見ると1勝1分4敗と黒星が先行してしまっている。
とはいえ、ユニフォームプレゼントの効果もあって、毎回多くの来場者が訪れ、スタジアムの雰囲気が盛り上がるのもこのイベントの特長。今節も9日時点で残りのチケット数は4,000枚を切っており、今節も多くの来場者が訪れる見込みだ。高橋義希も「フロントの皆さんが現場のことを考えてやってくれている。そういう試合で、もちろん良い試合をすることも大事だけど、結果が一番(大事)だし、結果で応えたい」と今節に向けて気合いを込めている。
ホームでは5月21日のJ1・1st第13節・大宮戦で敗れて以来、約3ケ月、実に7試合負けなしが続いている。この勢いのまま年間勝点首位に立つ川崎Fを撃破し、ユニフォームプレゼント試合での戦績の悪さを一気に払しょくする。
文:杉山文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)
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