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天皇杯予選で大波乱。J3首位の栃木SCが地域リーグのヴェルフェたかはら那須に敗れる
天皇杯の都道府県予選で大波乱が起こった。
天皇杯の栃木県予選にあたる栃木トヨタカップ準決勝が行われ、J3の首位を走る栃木SCが関東リーグ1部のヴェルフェたかはら那須に0-1で敗れた。那須は45分にMF小野優二が挙げた虎の子の1点を守り切った。
那須は21日に天皇杯本戦出場を懸けて、JFLの栃木ウーヴァFCと対戦する。
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町田のエースFW鈴木孝司が左アキレス腱損傷。全治約6カ月で今季絶望
町田はFW鈴木孝司が左アキレス腱損傷で全治約6カ月と診断されたと発表した。
鈴木は7日のJ2第27節・山口戦で41分に負傷交代。9日に神奈川県内の病院で手術を行った。得点ランキング4位(12得点)につけるエース離脱は町田にとってあまりにも痛いニュースとなった。
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好調・川崎F、タイトル獲得への“重要ピース”森本貴幸が約4カ月ぶりに復帰
約4カ月の離脱期間を経て、森本貴幸が帰って来た。
今季、地元のクラブである川崎Fに加入し、ひさびさのJ1での舞台ながらもピッチ上で存在感を見せ、J1における11年ぶりのゴールも記録。「代表に入っていた選手だけあるし、モノが違う」と風間八宏監督もその能力を買っており、タイトル獲得に向けた重要ピースとして期待されていた。
しかし、4月15日に左ひざ外側半月板の損傷で全治4カ月と診断され長期離脱。そして今週、ついにピッチで全体練習に合流した。「(チームの)外にいる時間が長かったので、やっと混ざれたということで良かったです」と、淡々と語ったが、復帰できた喜びの大きさが伝わってきた。練習では感覚はまだ万全ではなさそうなものの、溌剌としたプレーを見せ「(痛みは)もうないですね。気持良くサッカーができるので。そこはすごくうれしい」と手術に踏み切ったことをポジティブに捉えていた。
離脱者多数の中、一刻も早く彼が戻って来ることをサポーターも期待しているが、「早くチームのリズムに入れるようにして、もっともっとコンディションを上げていきたい。あとは監督、コーチ陣が決めてくれると思うので」と本人は慌てていない。
”怪物”が絶好調のチームをさらに上に押し上げる原動力となることを、期待せずにはいられない。
文:竹中玲央奈(エルゴラッソ川崎F担当)
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[書評]読むサッカーvol.3 『補欠廃止論』
引き立つ辛口エッセンス。世の中を変え得る“確信犯的暴論”
かつてジョン・レノンは「天国や国、宗教がない世界を想像してごらん」と唄った。71年のことだ。その1年後、ブラジルから日系2世のサッカー選手が来日した。本書の著者、セルジオ越後である。セルジオ氏は本書の中で「補欠のない日本を想像してごらん」と訴える。
ただ本書で語られている、補欠をなくそうという論調は目新しいものではない。サッカー界でもそれなりに浸透しており、一つの高校、大学がレベルごとに複数のチームを作り、複数のカテゴリーで大会に参加することも珍しくない。また、本書では補欠廃止に続いて、マスコミ、企業スポーツ、部活動、最終的には教育改革にまで話題が及ぶが、その多くがサッカーファンなら、どこかで一度は耳にしたことがあるようなものばかりだろう。
しかし、本書が退屈かというと、決してそうではない。ありきたりな論でも、セルジオ氏の辛口エッセンスが加わることで、劇的に生まれ変わるからだ。セルジオ氏は本書の中で、さまざまな例えを使う。補欠制度のナンセンスさを訴えるには、会社、受験、ゴルフなどを例に挙げる。その中には「なるほど」と思えるものもあれば、「それは無理があるだろう」という暴論もある。だが、この暴論があるからこそ、読者は怒り、突っ込みながら、最後まで飽きることなく読み進めることができる。まるで“確信犯的暴論”によって、セルジオ氏の掌の上で転がされているがごとく。
いまの日本で補欠が完全になくなると信じられる人は少数派だろう。しかし、停滞を打破するのはいつも常識にとらわれない発想であり、「そんな荒唐無稽なことできるはずがない」と批判された人が世の中を変えるのだ。かつてのJリーグもそうだったはず。だから、本書を手にとって補欠のない世の中を想像してみてほしい。少なくとも世界から天国や国、宗教をなくすより、日本から補欠をなくすほうが、よほど簡単そうだ。
文:村田亘(エルゴラッソ編集部)
著者:セルジオ 越後(せるじお・えちご)
発行:6月9日/出版社:ポプラ社/価格:800円(本体価格)/ページ:156P
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戦い終えた手倉森誠監督。「僕に付き合ってきてくれて、ありがとう」
リオ五輪グループリーグ第3戦でスウェーデンに1-0と勝利した日本。しかし、コロンビアがナイジェリアを下したため、日本はグループリーグでの敗退が決まった。
試合後、手倉森誠監督は「このあと(決勝トーナメント)に進めればと思っていたが、運命は受け止めなければいけない」と悔しさをにじませた。しかし、「谷間の世代と言われた世代が世界から勝ち点をもぎ取れることを示した。目標には到達できなかったが、この経験は財産になる」と、日本サッカー界としての手応えも口にした。
そして、最後には「僕に付き合ってきてくれて、ありがとう。良い仲間だった」と、一緒に戦った18人の選手たちをねぎらった。
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[リオ五輪]無念のグループリーグ敗退。手倉森ジャパン、今大会初勝利も決勝トーナメントに進めず
リオ五輪のグループリーグ第3戦が行われ、日本はスウェーデンに1-0で勝利。しかし、2位のコロンビアがナイジェリアに勝ち、勝ち点を『5』に伸ばしたため、勝ち点4の日本のグループリーグ敗退が決まった。
コロンビア戦から先発を3人(亀川諒史、大島僚太、南野拓実)代えてきた日本は前半、興梠慎三のシュートなどでゴールに迫るが得点を奪えず。後半、日本は矢島慎也、鈴木武蔵を投入して勝負に出る。そして64分、大島が左サイドを突破しクロスを上げると、ニアで矢島が合わせて先制。このゴールを守り抜き、今大会初勝利を挙げた。ただ同時刻に行われていたコロンビアとナイジェリアの試合でコロンビアが2-0で勝ったため、日本は決勝トーナメントに駒を進むことができなかった。