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G大阪の米倉恒貴が神戸の橋本和を「一番厄介」と警戒
一時の不安定さはすっかり影を潜め、攻守両面で安定している右SBの米倉恒貴。20日(土)の神戸戦でも先発が濃厚だが、米倉は「いまはまずしっかり守備を安定させることを意識している」と過度の攻撃参加を自重。
守備に軸足を置く背番号14だが、神戸戦のマッチアップで最も警戒するのが神戸の左SB橋本和だという。「一番厄介。抜き切らずに早い段階でクロスを上げて来るので、僕としては守りにくい。しかも、良いボールを上げて来るので、もうCBとか中の対応に任せるしかない」(米倉)。次節は、G大阪の丹羽大輝とキム・ジョンヤの踏ん張りがより必要になりそうだ。
文:下薗 昌記(エルゴラッソG大阪担当)
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大島僚太がインフルエンザから復帰。浦和戦の出場はまだ不透明
リオ五輪の戦いから帰って来ながらもインフルエンザでチーム合流が遅れていた大島僚太が、18日にピッチへ戻ってきた。体調が悪化したのは13日の土曜日。「試合が終わって帰る飛行機の中で咳が出てきた。熱は14日に出て、一番高くて39度6分。15日に病院で検査をしたらインフルエンザのB型と診断された」とのこと。ブラジル入り後にも体調を崩したが、そのときは37度ほどの微熱で、今回の高熱はだいぶキツかったと言う。
2日間の休養を経て練習場に姿を現したわけだが、この日まで周囲との接触が禁止されていたため、15:00スタートの全体練習が終わったあと、17:30ごろからピッチに出て個別にトレーニングを消化した。「熱は下がったけど、咳が出ている状態。キツかったけど、久しぶりに体を動かせてスッキリした」と6日ぶりに体を動かしたことで少なからず充実感はあったようだ。
「まずは自分のコンディションを上げていくこと。体調の回復を再優先にしたい」と語るように、20(土)に行われる浦和戦の出場に関してはまだ不透明だ。替えの効かない大黒柱となった背番号10には早く戻ってきてほしい気持ちがあるが、まずは状態を万全に持ってきてもらいたい。
文:竹中玲央奈(エルゴラッソ川崎F担当)
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磐田、空席のトップ下には“あの選手”が起用される見込み
磐田は18日の練習で紅白戦を行った。前節を最後に小林祐希がオランダ1部のヘーレンフェーンに移籍したことで、攻撃の要のポジションが空席となっているが、そのトップ下は川辺駿が務めることになりそうだ。
この日の紅白戦で主力組のトップ下に入った川辺は、ボールをさばきながらフィニッシュに絡む動きも見せた。磐田ではナビスコカップでこのポジションを経験済みとあり、プレーに問題はない。
「チームの歯車として動かなきゃいけないけど、よりアクセントをつける意味でラストパスを狙っていきたい。なるべくジェイ、アダイウトンの2トップの近くでプレーしたい」
週の始めの段階で名波監督は「まだ決めていない」と話していたが、背番号40にこの役割を託すようだ。
前任者の小林は磐田の攻撃の全権を担っており、その存在は大きかった。タイプの違う川辺が入ることでどのような変化が起こるか。20日のJ1・2nd第9節・鳥栖戦のポイントの一つとなりそうだ。2ndステージ未勝利が続くチームを救うような活躍を見せたいところだ。
文:青木務(エル・ゴラッソ磐田担当)
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横浜FC、夏休みの恒例行事。サイン入りカードの配布は大盛況!!
横浜FCの練習場では、毎年夏休み時期に、練習見学に訪れたファン・サポーターに選手自らサイン入りカードを配る日が設けられている。今週は昨日17日と、今日18日で実施され、訪れた約100人のサポーターが選手から直にカードを受け取った。
今年で3年目、左サイドハーフのレギュラーとして活躍している野村直輝によれば、「カードを配る日には練習を見に来てくれる人が増える」という。「スタジアムには来てくれているけど、練習場ではあまり見かけない、そういう方がいらっしゃってくれる。練習とはいえ人が多いと僕らもモチベーションになるし、毎回でも配りたい(笑)」と大歓迎だ。チームが7戦無敗、4連勝と好調なこともあって、ファン・サポーターも選手に話しかけやすい雰囲気で、子供たちも選手からのプレゼントに大喜びの様子だった。
来週の24日と25日で、今年の実施は終了となる。チームが今週末のJ2第30節・清水戦に勝てば、J1昇格プレーオフ圏争いに加わることとなり、ファン・サポーターもさらに盛り上がるだろう。「清水に勝って、ぜひ来週もたくさんの方にカードをお渡しできれば」と、野村は週末の試合へ気持ちを新たにしていた。
文・写真:芥川和久(エルゴラッソ横浜FC担当)
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FC東京のMF米本拓司がバルセロナで本田圭佑などを担当した名医の下で手術。手術は成功し、全治は約8カ月
先月のリーグ戦で右ひざ前十字じん帯断裂・内側じん帯損傷の大けがを負ったFC東京のMF米本拓司が16日、スペインの病院で手術を行い、全治約8カ月になることが発表された。米本は7月23日に行われたJ1・2nd第5節・川崎F戦の前半途中に右ひざを負傷。そのまま戦線離脱していた。
以前にも10年と11年に左ひざ前十字靭帯損傷を負った米本。今回は逆足の右だが、これで3度目の大けがとなってしまった。
そこで米本は再起のために、スペイン・バルセロナに飛んだ。向かった先は、かつて11年に右ひざ半月板を損傷した日本代表FW本田圭佑(ミラン)が手術、リハビリを行ったオスピタル・キロン(キロン病院)。本田をはじめバルセロナの選手など数多くの名選手を執刀してきた世界的な膝の名医・クガット医師に、米本は自らのひざを託すことになった。
クガット医師の下で行われた手術は成功に終わり、今後はバルセロナで数週間のリハビリに入る予定。オスピタル・キロンには最新鋭の機器を揃えた理学療法施設も完備されているため、ひざのけがを繰り返してきた米本にとっては完全復帰に向けて万全のスタートを切れる環境だ。
度重なる悲劇を経験してきた米本だが、再度前を向き、異国の地で復活への第一歩を踏み出そうとしている。
文:西川 結城(エル・ゴラッソFC東京担当)
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徳島の内田裕斗があのレジェンドを最大限に警戒
G大阪のレジェントといっても過言ではない二川孝広。6月末に東京Vへの移籍が発表され、ここまで7試合に出場して存在感を示している。G大阪ユースで育ち、G大阪でプロになった徳島の内田裕斗にとっても二川の存在は大きかったようだ。
二川について尋ねると「若手選手にメッチャしゃべってくれて、とても良い人でした」としながらも、プレーヤーとしては「味方でもすご過ぎると感じました。相手からしたら、それは最悪でしょうね」と、いつも強気な内田も簡単には止められないという表情だった。
21日にはその東京Vをホームに迎える一戦を控える徳島。「ドリブルで運んでからの“そこを見てる!?”というパスや、ワンタッチのパス」を例に挙げ、「フタさん(二川)を対応する人だけではなく、全員が集中しなければいけない。あのパスはちょっと怖いです」と警戒。長島裕明監督も若手中心で勢いのある東京Vの中に、「変化を付けられて、経験のあるエッセンスが加わると大化けする」と同様の警戒をしている。
先発起用、途中で流れを変えるためのベンチスタート。どういった形での出場になるか分からないが、二川は今節で注目選手の一人だろう。
文:柏原 敏(エルゴラッソ徳島担当)
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リオから千葉に合流したオナイウ阿道。19番目の選手として「ほかの人にはできない経験ができた」
バックアップメンバーとして、リオ五輪に参戦していたFWオナイウ阿道が、今週の練習から千葉に合流した。
久保裕也(ヤング・ボーイズ)の不参加により、ブラジルの地へと渡ることとなったが、ピッチに立つことができない19番目の選手というのは難しい立場。しかし、オナイウはこの境遇を前向きに捉えていたと話し、「ほかの人にはできない経験ができたと思っている。ピッチには立っていないので、見た感想だけど、ブラジルというサッカーの本場でやっていることもあって、見ただけでも本当に勉強になった」と振り返った。それでも、やはりピッチに立てないという現実はサッカー選手にとって面白いモノではない。「一緒にいるけど試合には出られないし、上からしか試合を見ることができない」と悔しい思いをしたのも事実である。
だからこそ、その鬱憤はチームで晴らすしかない。オナイウは新体制移行直後に代表へと合流したため、長谷部監督の下でトレーニングを積んだ時間はほかの選手に比べて短いが、「今までやってきたことの質を高くしていけば、自分にもチャンスがあるかなと感じている」と話す。「スタートから出たいというのは変わらないし、最初から(フルタイムで)出るつもりだし、そうならないとやっていくことはできないと思っている」と語る若きストライカーはチームの苦境を救うべく、まずは今週末のJ2第30節・岡山戦で再スタートを切る。
文・写真:松尾祐希(エルゴラッソ千葉担当)
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猛暑での試合が予想される京都戦。札幌の堀米が語る秘策とは!?
J2第39節が行われる今週末、札幌は敵地で京都と対戦。
当日(21日)の京都市内の予想最高気温は、当日の札幌市内のそれと比べて10℃ほど高い36℃。猛暑の中での試合が予想されるが、それに対しての対策をMF堀米悠斗に聞いたところ、「丸刈りにしたことですね」と即答した。「試合中も頭に水をかけると、メッチャ気持ち良いんですよ!」と効果を説明。今週末の試合でも、そうした光景が頻繁に見られるかもしれない。
また、丸刈りにした理由は「チームは好調を維持しているが、維持しているだけでは停滞につながる可能性もある。より変化をつけて質を高めていくためにも、なにか自分を変えたかった」と単なるその場の思い付きではないことを強調。ただし、今後はひとまず伸ばし続けていく予定だそうだ。
文:斉藤宏則(エルゴラッソ札幌担当)
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今節の相手は福岡時代の“恩師”。横浜FMのMF中町公祐が複雑な心境を吐露
横浜FMのMF中町公祐が20日のJ1・2nd第9節・FC東京戦に向けて複雑な表情を浮かべた。
対戦相手を率いる篠田善之監督は、中町が福岡に在籍していた当時の監督だ。つまり“恩師”ともいえる存在で、その人物と今度は敵味方に分かれて顔合わせすることになる。
当時は篠田監督に指名されて主将を務めていたことについて「主将に指名してくれたように、自分を信頼してくれた。男気がある人で、みんながついていきたくなるタイプの人」と特別な思いを吐露。しかし、ピッチに立てば対戦相手の監督となり、中町は横浜FMが勝利するために戦う。それを理解した上で「個人的には監督として成功してほしいので、このタイミングで対戦するのはとても複雑な心境」と最後まで神妙な面持ちだった。
文:藤井 雅彦(エル・ゴラッソ横浜FM担当)
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当たり負けしなくなった愛媛の茂木力也。その秘密は中学時代に経験したあのスポーツ
今季、浦和から期限付き移籍し、愛媛でプロ2年目のシーズンを送っている茂木力也だが、その成長は目に見えるほど速い。
守備のマルチロールとして複数の守備的なポジションをこなしている茂木は現在3バックの中央、リベロのポジションで活躍中。19歳らしからぬ落ち着きとクレバーさを生かしたプレーはかねてから光るものがあったが、試合を重ねるごとに目覚しく成長しているのが対人プレーでのたくましさ。174cmという身長はDFとして決して恵まれたものではなく、シーズン序盤では守備局面で対峙する相手攻撃陣に体ごと吹っ飛ばされる場面も見受けられていたが、いまとなっては屈強な相手FWとの1対1のつばぜり合いでも引けを取ることがなくなった。
「フィジカルが強くなったというのもあるけど、当たり方が変わったというのもある」と体格に勝る選手に対しての対人プレーのコツをつかんだことがその要因と話す。
加えて、実は茂木は中学時代、クラブチームでサッカーをする傍ら学校の部活でラグビーも経験している。「力の使い方や、相手につかまれても倒れないようにするとかはラグビーの経験が生きている」と、小柄な体格でも堂々と戦える力はラグビーで培われた部分もあるようだ。
文・写真:松本隆志(エル・ゴラッソ愛媛担当)
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