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山形のGK中村隼が児童ポルノ禁止法違反で逮捕
山形は1日、GK中村隼が京都府警察本部に、未成年男子の写真を外部から入手しインターネット上に転載した容疑(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反)で逮捕されたと発表した。
中村は浦和ユースから10年に山形に加入。14年に長崎に期限付き移籍し、15年に山形に復帰していた。
山形は公式サイトを通じて、「青少年に夢と希望を与える選手の逮捕は誠に遺憾であり、ファン・サポーター、スポンサー、地域の皆様、関係者、Jリーグを応援して下さるすべての方々に心より深くお詫び申し上げます。現在捜査中のため、処分については今後事実を確認した上で厳正に対応してまいります。今回の不祥事を深く反省し、再発防止策を早急に検討・実施するとともに、信頼回復に全力を尽くします。皆様にご迷惑とご心配をおかけしましたこと心よりお詫び致します」とコメントしている。
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前人未到。5年連続15得点以上へ、鳥栖の豊田陽平が心境を語る
1日、鳥栖の豊田陽平が前人未到の記録への心境を語った。
鳥栖がJ1に昇格した12年から4年連続で15得点以上を挙げている豊田。今季も15得点以上を挙げれば、前人未到の領域に初めて到達する選手となる。しかし、最終節を残して現在の得点数は『12』。大記録達成にはハットトリックが必要な状況となっている。
記録が記録だけに終盤に差し掛かると周囲の喧騒も大きくなっていったが、豊田は冷静だった。「しっかりチャンスがある限り、頑張りたいというのはあるし、ダメならダメというところは割り切っているから」とサバサバとした口調で語った。今季は「記録が懸かっているのでどういうシーズンになるか楽しみだった」という気持ちでスタートした一方で、「自分と息の合っていた、アシストをほぼしてくれていた二人が抜けたことは始まるときに少し不安だった」という思いもあったと話す。水沼宏太(現・FC東京)と藤田直之(現・神戸)の移籍は得点数という部分では影響したようだ。「『やっぱりか』というところは正直、あったかなと思う」と言及した。
しかし、それでも得点のためにエゴを押し出すことはなかった。チームのためにプレーする姿は変わらなかった。「ゴールよりもまず本当にチームのためにやれる男なのだと言っておきたい」とマッシモ・フィッカデンティ監督もその姿勢を高く評価している。
「しっかり一所懸命に僕自身もチームメートも頑張ってくれているわけですから(記録に到達できなくて)そこに恨みとかそういうのはまったくないし、今季取れなくてもまた来季、頑張ればいい」。最終節、どんな結果が待つのか注目したい。
文・杉山文宣(エルゴラッソ鳥栖担当)
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万博の地で躍動した元G大阪のフェルナンジーニョ。「ガンバにはいまでも親愛の念がある」
鳥取がJ3で3試合ぶりの勝利を挙げた10月30日のG大阪U-23戦。万博記念競技場のピッチでは162cmの「小さな巨人」が躍動した。
「フェル(フェルナンジーニョ)はやはり素晴らしい選手で、われわれの中では飛び抜けている選手」と柱谷哲二監督が絶賛すれば、かつてチームメートとしてピッチに立ったG大阪U-23の實好礼忠監督も「今日の中では本当に怖い選手でした。対応し切れなかったですね」と素直にシャッポを脱いだ。
フェルナンジーニョは04年から06年までG大阪でプレー。05年のJ1初優勝に貢献した。
そんなクラブの英雄の一人に対して、試合前はG大阪のサポーターもエールを送ったが、ピッチ内では相変わらず強気なドリブルで攻撃をけん引。鳥取の2得点はフェルナンジーニョのプレスがきっかけとなったばかりか、鋭いシュートも連発。「ガンバは僕が日本で最初にプレーしたチーム。いまでも親愛の念があるし、このスタジアムでプレーするのは特別な瞬間だった」とかつての古巣に対するリスペクトを口にしていた。
文:下薗昌記(エル・ゴラッソG大阪担当)
(写真は15年)
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浦和、株主構成の変更で規約抵触を回避。「一層盤石な体勢に」
浦和レッズの淵田敬三代表取締役社長は1日、クラブの株主構成に関して報道陣の取材に応じた。これは前日の三菱重工の発表を受けてのものである。
横浜FMの親会社である日産自動車が、浦和の筆頭株主であった三菱自動車の株式34%を取得したため、Jリーグクラブライセンス交付規定の「他クラブの経営等への関与の禁止」に抵触するおそれが噴出。
それを避けるため、三菱重工が60.8%、三菱自動車が39.2%を共同出資して新会社、『ダイヤモンドF.C.パートナーズ株式会社(仮称)』を設立。この新会社が三菱自動車の保有する浦和レッズ株を引き継ぎ、浦和の運営を担う。
新会社は50.6%の浦和の株式を保有し、その内訳は三菱重工が30.8%、三菱自動車が19.8%の株を保有することになる。今回の株主構成、出資比率の変更により、三菱自動車の出資比率が引き下げられたため「他クラブの経営等への関与の禁止」に抵触するおそれはなくなった。
淵田代表は11月1日付けの取締役会において株主変更について承認されたこと、またJリーグからも承認されたことを発表。三菱自動車に加えて三菱重工に支援されることから、「浦和レッズの経営が一層盤石な体勢になる」とした上で、「選手や練習環境への整備の投資を含むチーム強化、および自己資本の充実や基幹システムの構築などの経営基盤を強化していきたい」とチームに関してもポジティブな面が大きいとした。その上で「(取締役会で決議された)第三者割当増資も検討していきたいと考えている」と加えた。
文・写真:菊地正典(エルゴラッソ浦和担当)
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今季初の連敗を喫した札幌。「こういうときだからこそ、一体感を大事にしていきたい」(宮澤裕樹)
残り4試合となったJ2リーグ。この終盤戦にきて首位の札幌は今季初の連敗を喫してしまった。その結果、2位・松本と3位・清水との勝ち点差が一気に詰まってきた。
しかし、「こういうときだからこそ、一体感を大事にしていきたい」と主将のMF宮澤裕樹は強調する。「今季はチームとして“一体感”を大事にしてみんなで戦ってきた。それが口だけにならないように、ここでさらに一体感を強めて戦い抜きたい」(宮澤)。リーグ終盤戦にきて今季最も苦しい時期となっているが、「ウチには(小野)伸二さんやイナさん(稲本)のように、もっと重圧のある試合を経験している選手が何人もいる。経験豊富な竜二さん(河合)もいる。僕だって前回(11年)の昇格を経験している一人。自信を持って、これまでと同じように目の前の試合だけに集中して戦っていきたい。昇格云々はその先にあるものだと思っている」と今季から就任した道産子主将は言葉を強めた。
文:斉藤宏則(エル・ゴラッソ札幌担当)
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「最後の最後まで緊張感ある試合をしたい」。横浜FCの西河翔吾が古巣・山形戦に燃える
横浜FCの西河翔吾が、古巣相手の勝利を誓った。
3日のJ2第39節で横浜FCはホームにモンテディオ山形を迎える。昨年オフに横浜FCに移籍した西河にとって、山形は期限付き期間含め6年半と最も長く所属した愛着のあるチーム。しかし両チームの置かれた立場は対照的で、横浜FCはJ1昇格プレーオフ圏・6位の京都を勝ち点8差で追っているのに対し、山形はJ3との入れ替え戦圏・21位と勝ち点4差の危険性を残している。
「そういう(緊張感のある)状況で、知っているメンバーもたくさんいる古巣と戦えるのは楽しみ」と語る西河。「去年はJ1にいたぶん、山形がいまの順位にいるのは寂しい」と、古巣の不振に胸を痛めるところもあるが、勝負となれば別。
「山形は自分たちで1勝か2勝すれば大丈夫だけど、僕らは勝ち続けても(京都や岡山の)結果次第。それでも勝たなければ何の可能性もないし、絶対に山形を倒して、最後の最後まで緊張感ある試合をしたい」と、プレーオフへわずかな可能性をつなぐためにも、横浜FCの一員として勝利に貢献するつもりだ。
文:芥川 和久(エル・ゴラッソ横浜FC担当)
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全試合出場中の山口の右SB・小池龍太。残り4試合に向けて気持ちを新たに
山口に加入して3年目、そしてJ2初挑戦のシーズン。全試合に出場して突っ走ってきた小池龍太は、前節・横浜FC戦(0●2)に敗れてJ昇格プレーオフ進出の可能性がなくなり、「選手たちはプレーオフに行くことを最後まであきらめていなかったし、そういう意志は最後まで見せられたと思うけど、J2の厳しさも感じた」と悔しさをにじませた。と同時に、「来季に山口のサポーターの皆さんが可能性を感じるような4試合にしていきたい」と残り4試合に向けて気持ちを新たにしている。
右サイドをパワフルに駆け上がってJ2初年度を戦うチームを勢いづかせてきた小池は、ゲームキャプテンの島屋八徳、10番の庄司悦大ととともに全試合に出場してチームをけん引してきた。しかし、そんな現状にも決して満足することなく高い目標を定めている。「シーズン当初から全試合に出場することは目標の一つに掲げてやってきた。そこに関してはもうすぐ目標が達成できそうなところにきたけど、それだけが目標ではない。その中で必要な選手、怖がられる選手に進化していくために、残り4試合でできることももっとあると思っている」。
21歳のSBは最後まで走り続ける。
文:寺田弘幸(エル・ゴラッソ山口担当)
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強力2トップを擁する清水との対戦を前に、「過剰に警戒する必要はない」と京都CB菅沼駿哉
3位・清水とのJ2第39節を3日に控えている京都。2-0で勝利した前節・岡山戦から中3日のタイトな日程の中、非公開練習で大事な上位対決に向けた準備が進められている。1日の練習後には不動のCBとして京都の堅守を支えている菅沼駿哉が取材に応え、清水戦への意気込みを語ってくれた。
計40ゴールを挙げている清水の強力な2トップ、チョン・テセ、大前元紀の印象を、「簡単に飛び込むと、大前選手とチョン・テセさんの二人の関係でやられてしまう。阿吽の呼吸というか、二人だけでイメージの共有ができているのかなと思う」と話す菅沼。とはいえ、前回対戦した第11節では2トップに仕事をさせておらず、「二人を過剰に警戒し過ぎる必要はない」と強調する。
要注意選手には、勝負どころでスーパーサブとして登場する俊足FWの名前を挙げる。「僕が一番警戒しているのは、途中から出てくる北川選手。裏へ抜けるスピードがあるし、前回の対戦でも北川選手が入ってから流れを変えられている。しっかり警戒したい」。
清水戦はJ1昇格プレーオフの前哨戦にもなり得る一戦。菅沼は「このメンバーでJ1で戦うためにも、残りの試合を勝ち続ける。その気持ちを持って臨みたい」と闘志を燃やしている。
文・写真:川瀬太補(エルゴラッソ京都担当)
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今季で契約満了となる仙台のウイルソン。「素晴らしい環境での5年間だった」
今季で仙台との契約が満了となるウイルソンが1日、クラブを去るにあたって心境を語った。
10月23日に、仙台はウイルソンとの契約を更新しないことを発表した。ウイルソンは12年に仙台に加入し、同年にJ1リーグ戦で13ゴールを挙げ、クラブ史上初のJ1ベストイレブンに選出されるなど活躍。その温厚で誠実な人柄も含め、サポーターに愛され続けた名FWだった。近年はけがに悩まされていたこともあり、今季で仙台を離れることとなった。
ウイルソンは1日の練習後に、報道陣の取材に対応。「もっとこの仙台でプレーしたい気持ちがあったので、悲しい」という率直な気持ちを口にした一方で、「クラブの判断としてはありうること」と変化の時期にあるクラブ事情についても理解した。
質疑応答をとおして、仙台で過ごした5シーズンについて多くのことを思い出す中では、ウイルソンが目に涙を浮かべる場面もあった。しかし、その中で「クラブだけでなく、サポーターにも、この街にもよくしていただきました。素晴らしい環境での5年間でした」などと、チームやサポーターへの感謝の言葉を何度となく口にした。
※この会見については、後日のEL GOLAZO紙面にて詳報予定です。
文・写真:板垣晴朗(エル・ゴラッソ仙台担当)
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J3の鳥取が柱谷哲二監督と来季契約を更新しないことを発表。チームは14位に低迷
鳥取は来季、柱谷哲二監督と契約を更新しないことを発表した。
柱谷監督は今季からJ3の鳥取の監督に就任。しかし、開幕から6試合勝ちなしとつまずくと立て直すことができず第27節終了時点で16チーム中14位に沈んでいる。
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