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残留を懸けた運命の最終節。「名古屋グランパスに関わるすべての人が希望を持てる最終戦に」(闘莉王)
3日にJ1残留を懸けた運命の最終節・湘南戦に臨む名古屋。
年間勝点16位の名古屋は、自力残留の可能性が消滅しているが、だからこそ「やることはハッキリしている。勝つしかない」と田中マルクス闘莉王。愛する古巣の危機に舞い戻り、さまざまな刺激をもたらしてきた闘将は「苦しい状況に変わりはないけど、自分が入ってきた6試合前よりは(チームの)状況は良い」と振り返り、「勝つしかない。その中でどれだけ自分たちの力を発揮できるか。サポーターの力をプラスにして、やれることをすべて出し切りたい」と力強く語った。
運命の舞台、パロマ瑞穂スタジアムのチケットは完売。残留を願うサポーターで埋まることが予想される中、率直な思いを問われた闘莉王はこう力を込めた。
「泣いても笑っても最後の試合。名古屋グランパスに関わっているすべての人たちが希望を持てるような最終戦にする。生き残れる可能性を、少しでも自分たちで大きくできるような、引き戻すような感じにしたいなというのが、いまの気持ち」
奇跡の残留物語も最終章。残留か、降格かの決定は他会場の結果次第だが、崖っぷちの状況から驚異的な追い上げを見せてきた名古屋だ。自らの手で残留を手繰り寄せるため、やるべきことをやり、勝つ。悔いだけは残さない。
文:村本裕太(エルゴラッソ名古屋担当)
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2試合連続先発中の東京V・楠美圭史。抜擢の要因は平本の金言にあり
リーグ戦も残り4試合となり、クライマックスが近付いているJ2リーグ。現在16位につける東京Vは、来季のJ2残留を早期に確定すべく今節・山口をホームに迎える。その一戦に向け、ここ2試合先発出場を果たしている楠美圭史が意気込みを語った。
前々節の札幌戦、中後や井上の負傷という状況下で抜擢された楠美は、ひさびさの先発出場の中で苦しみながらも勝利に貢献。前節・愛媛戦も勝利とはならなかったが、中盤で果敢な守備を披露し、勝ち点1獲得に貢献した。しかし、「試合への入り方が良くなくて、自分たちのペースに持っていけなかったのは間違いなくボランチの責任」と語るように、楠美は現状のパフォーマンスに満足していない。
前節もシュートチャンスで慌ててパスを選択してしまうなど、状況判断という面では課題を残している。それでもチャンスをもらえているいまだからこそ、自分のプレーをアピールしようと意気込んでいる。
「守備の形では引き込んでカウンターというのがうまくていっていて、そこはチームとしても手ごたえを感じている。あとは自分のところでもっと奪って攻撃につなげないと。仕事量という意味でも次はしっかり出していきたい」
ちなみにひさびさの先発出場となった札幌戦の前には、ある出来事があったという。
「札幌戦の1週間前に、(平本)一樹さんに『(髪を)バッサリいけ。デコ出したら運気上がるから』と。『みんなオレがそう言って羽ばたいているぞ』と言われて髪を切りました」
おでこを出した成果か、2試合連続先発出場を果たしている楠美。「あとはそいつ次第」とは平本の言葉だが、今後も先発の座をつかんでいくために、今節・山口戦のプレーに期待が懸かる。
文:林遼平(エルゴラッソ東京V担当)
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4試合連続完封勝利の清水。守備安定の要因は「一番強い相手」と練習しているから
清水は前節・群馬戦を終え、4試合連続完封勝利となった。しかし、“危なげなく”と言い切れるほど簡単な試合ではなかった。
「後半の立ち上がり10分くらいは押し込まれていたのでイヤな雰囲気はあった。それでも、いまは耐えることができるチームに成長していて、それがよく出た試合だった」と角田誠は振り返る。では、なぜ守備がそれだけ安定するようになったのか。
「いまはチームのサブ組がリーグで一番強い相手だと思っている。紅白戦で攻め込まれることもあるが、そこで耐えられているので、試合でも耐えられるようになっている」と練習での充実が、結果に結び付いていると明かした。角田にとって3日の第39節・京都戦は古巣対決になる。そのことに関しては「全然意識はしていない」と素っ気ないが、チームとしても大事な試合に「普段どおりのスタンスで挑みたい」と気持ちの在り方について話した。
文・写真:田中芳樹(エルゴラッソ清水担当)
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史上初のアジア制覇を成し遂げたU-19日本代表のDF中山雄太。見据えるはさらなるレベルアップ
来年韓国で行われるU-20W杯の出場権を懸けたAFC・U-19アジア選手権は日本の優勝で幕を閉じた。U-19日本代表の一員として日本サッカー史上初の優勝に大きく貢献した柏のDF中山雄太が帰国し、大会を振り返った。
決戦の地バーレーンへ旅立つ前に「やるからには優勝したい」と話していたとおり、まさに有言実行の男は今大会について「優勝したことはうれしかった。優勝したら歴史が変わるということで、決勝は優勝という目標に全員の意識が共通していて、それが結果に結び付いたので良かった」と振り返った。
それでも、中山は“いつもどおり”反省も述べ、「(守備を)固めた相手には得点が取れなかった。失点はしなかったけど、本大会では失点につながりそうなピンチもたくさんあったので、本大会に向けて自分自身もレベルアップしないといけないし、チームとしてももっと成熟しないといけないと思った」と視線はすでに本大会を見つめていた。
「本当に良い経験をして帰ってきたんだろうなという感じはうかがえる。優勝して、しかも無失点で帰ってきたというのは本人も本当に自信になっていると思う」と下平隆宏監督も期待を寄せる若武者。これからどう成長していくか楽しみである。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ柏担当)
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横浜FMのDF小林祐三が今季限りで退団
2日、横浜FMのDF小林祐三(30)が今季限りで契約満了となり、退団することがクラブから発表された。小林は11年に柏から移籍加入し、今季も右SBの主力としてここまで全33試合中32試合に出場していた。
明日のリーグ最終節・浦和戦に出場すると節目のJ1通算300試合出場となるが、同時に横浜FMのユニフォームを着てプレーする最後のリーグ戦となる。このタイミングでの発表は本人の意向を汲んでのこと。小林は「サポーターは通算150試合や200試合のときに横断幕を出してくれた。明日は節目の300試合になるので、知っているか知らないかで見方が変わってくる部分もあると思う。天皇杯もあるけど、最後だと思って見てくれていいかな」としみじみとした表情で話した。
文:藤井雅彦(エル・ゴラッソ横浜FM担当)
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チャンピオンシップ出場は微妙な状況。川崎FのFW小林悠が復帰までに約1カ月
川崎FはFW小林悠が1日に検査を行い、左ハムストリング肉離れで復帰までには4週間程度を要する見込みと発表した。
小林は10月29日に行われたJ1・2nd第16節・鹿島戦で負傷し、37分でピッチを退いていた。川崎FはJリーグチャンピオンシップに出場を決めているが、小林が23日の準決勝(年間勝点2位の場合のみ)、29日の決勝に出場できるかどうかは不透明な状況となった。
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岡山のMF渡邊一仁がじん帯損傷で全治6~8週間
岡山はMF渡邊一仁が左ひざ内側側副じん帯損傷で全治6~8週間と発表した。10月30日に行われたJ2第38節・京都戦で負傷した渡邊は今季J2リーグ戦で22試合に出場している。
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[本日のエルゴラッソ1面]この90分に全てを懸ける
[明治安田J1・2nd第17節 プレビュー]
■運命の最終節。生き残るのは俺たちだ!■名古屋 vs 湘南
自分たちを信じ、奇跡の逆転残留へ■浦和 vs 横浜FM
■川崎F vs G大阪
勝ち点1差で迎える最終節
年間勝点1位は譲らない